玉ねぎの栄養と効果
硫化アリルの作用と効果
玉ねぎに含まれる硫化アリルは、血液をサラサラに保つ作用から血栓をできにくくする作用が注目されています。血圧、血糖値、血中コレステロール値が高めの方は動脈硬化が進みやすく、血管が詰まる原因となる「血栓」が生じるリスクが高くなります。食べ物に薬のような効果は期待できませんが、硫化アリルを含む玉ねぎを摂取することで、健康維持に役立つ可能性があります。
硫化アリルについては、こちらの記事でもご紹介していますので、ぜひご覧ください!
ケルセチンやオリゴ糖などの栄養素とその効果
玉ねぎに含まれる栄養素の一つが「ケルセチン」です。ケルセチンは玉ねぎの皮に多く含まれるポリフェノールの一種。非常に強力な抗酸化作用があるため、活性酸素による細胞のダメージを防ぎ健康維持に寄与すると考えられています。
また、玉ねぎは「オリゴ糖」を豊富に含んでいます。オリゴ糖は腸内で善玉菌のエサとなり、腸内環境を整える働きがあります。これにより便秘解消や肌のコンディション改善、免疫機能の向上なども期待できるでしょう。
ケルセチンについてはこちらの記事でもご紹介していますので、ぜひご覧ください!
加熱による玉ねぎの栄養変化
硫化アリルの加熱による変化
玉ねぎに含まれている硫化アリルは、加熱によって別の物質に変化することが知られています。そのため、血液をサラサラにする効果を最大限に活かしたい場合は、玉ねぎを生で摂取することがおすすめです。一方で、加熱調理することで硫化アリルの刺激が和らぎ、食べやすくなるメリットもあります。玉ねぎの栄養素を活かすための調理法は、目的によって使い分けると良いでしょう。
その他の栄養素の加熱による変化
玉ねぎの栄養素であるケルセチン、オリゴ糖、食物繊維、カリウムの加熱による変化について紹介します。
抗酸化作用のあるケルセチンは熱に強いため、調理方法問わず効率良い摂取が可能です。
オリゴ糖はよほど長時間の加熱でない限り損なわれることはないとされています。
食物繊維も加熱による影響は受けにくく、カリウムも水に溶け出しやすい性質はあるものの、加熱による大きな影響はないといって良いでしょう。
玉ねぎの選び方と保存方法
適切な玉ねぎの選び方と保存方法を知ることで、栄養を最大限に活かしましょう。
選び方
新鮮な玉ねぎを選ぶ際は、皮がピカピカしていて、きつく結ばれているものが良いです。また、においが漂っていないもの、柔らかすぎず硬すぎないものを選ぶと良いでしょう。
保存方法
玉ねぎは湿度の高い場所を避け、風通しの良い暗所で保存します。また、繊維袋や紙袋などを使い、直接触れ合わないようにすることでカビを防ぎます。なお、冷蔵庫での保存は切った玉ねぎや調理済みのものに限定し、生のものは避けましょう。
これらの方法により、玉ねぎが持つ豊富な栄養を活かすことができます。
玉ねぎの栄養を最大限に活かすメニュー
玉ねぎの栄養を最大限に引き出すには、調理方法に工夫が必要です。その一つが「生で食べる」です。特に白玉ねぎや紫玉ねぎは辛味が少なく、サラダに適しています。例えば「ツナと玉ねぎのマヨサラダ」「水菜と玉ねぎの中華風サラダ」などがおすすめです。
玉ねぎの甘さを引き立たせるためには加熱調理がベスト。しかし、加熱しすぎると硫化アリルの効果が低減してしまうため、サッと火を通す程度のシンプルな食べ方が良いでしょう。
例えば、スライスした玉ねぎをオリーブオイルで軽く炒め、塩とブラックペッパーで味付けしたものや、バターでサッと炒めてしょうゆで味付けする「バターしょうゆ炒め」などがおすすめです。
玉ねぎを生で食べると、辛みや匂いが気になってしまう、、という方は、こちらの記事もぜひご覧ください!
まとめ
玉ねぎは硫化アリルやケルセチン、オリゴ糖といった栄養素が豊富で、血液サラサラ効果や高血圧予防、腸活にぴったりな食材です。加熱することで硫化アリルの量は減少しますが、それ以外の栄養素は変化しないため、さまざまな料理で含まれる栄養素を効率よく摂取できます。玉ねぎは身近ながら栄養価が高い野菜です。おすすめのレシピを参考にしつつ、玉ねぎの栄養を最大限に取り入れましょう。
玉ねぎを食べてJAはが野の挑戦を応援しよう!
いちご王国の首都、真岡市を含む栃木県の南東部を管轄する農協がJAはが野。
イチゴはもちろん、メロンや梨といったフルーツや、なす、ニラ、トマトなどの野菜の生産も盛ん!豊富に降り注ぐ太陽光ときれいな水、肥沃な大地、そして昼夜の寒暖差の大きな内陸型の気が農作物を鍛え、おいしく育みます。これらに加え、首都圏に近いことから、新鮮な果物や野菜をいち早く大消費地にお届けできることも特徴です。
そんなJAはが野では、2023年より「環境にやさしい栽培技術」と「省力化に資する先端技術等」を取り入れた「グリーンな栽培体系」を目指し、新たな取り組みをスタートしています。
気候変動問題が世界中で注目されるようになった中で、全国の生産者にはカーボンニュートラルの実現に向けて化学肥料の低減が求められています。(みどりの食糧システム戦略)
とはいえ、化学肥料を減らすと、収入減少の怖さがあり、生産者にとって大きな負担を強いる可能性があります。そこでJAはが野では、バイオスティミュラントという新しい農業資材に着目し、生産者の負担を軽減する、新しい栽培方法の開発に挑戦しています。
【引用元】バイオスティミュラント 活用による 脱炭素地域づくり協議会
特に、栽培過程で生じる「ゴミ」である食品残渣からバイオスティミュラントを生産することで、「食品から食品」を生む環境負荷の低い栽培を実現し、気候変動に負けない、持続可能な産地を目指しています。
現在、はが野地区では「いちご」「玉ねぎ」「アスパラガス」の3品目でこの取り組みを実施しているそうです。ぜひ、気候変動問題に果敢に取り組む産地の商品を購入して応援していきましょう!