玉ねぎの生食と加熱の栄養価の違い
まずは、玉ねぎの生食と加熱による栄養価の違いについて紹介します。
玉ねぎの栄養素とその働き
玉ねぎには、腸内環境を整える食物繊維や、抗酸化ビタミンとして細胞の老化防止に働いたり、免疫細胞を活性化したりする作用のあるビタミンCを含んでいます。
また、玉ねぎに含まれる「アリシン」には抗菌作用があり、風邪予防に効果的です。その他、玉ねぎには抗酸化物質「フラボノイド」の一種であるケルセチンも含まれています。特に茶色い皮の部分に多く、血流を改善する効果が期待できます。
加熱による栄養の変化
玉ねぎには、抗酸化作用があるケルセチンやアリシンといった栄養素が含まれています。
ケルセチンは比較的熱に強いとされていますが、アリシンは加熱することで別の物質に変化します。辛みのもとであるアリシンが別の物質に変化することで食べやすくはなるものの、アリシンとしての効果は失われてしまいます。
生食による栄養の利用
生の玉ねぎに豊富に含まれているアリシンは、ビタミンB1の吸収を高める作用や抗酸化作用があります。そのため疲労回復や、若々しい体を保つことで病気の予防にも効果的であるといえるでしょう。
また、生の玉ねぎはビタミンCも豊富で、これは美肌効果や免疫力向上に寄与します。しかし、ビタミンCは水溶性であるため、調理方法によっては損失が大きくなってしまいます。そうした観点からも、玉ねぎに含まれる栄養素を効率よく摂取したい場合には、玉ねぎを生で食べることがおすすめです。
生で食べるのにおすすめな玉ねぎの種類
玉ねぎには様々な種類があり、それぞれに特徴と適した調理法があります。
一般的な黄色い玉ねぎは、味が濃くて刺激が強いため、加熱調理に適しています。一方、赤玉ねぎは甘みが強く生食に向いています。
そして、特筆すべきは淡路玉ねぎです。淡路玉ねぎは、特有の甘さと柔らかさを持つため、生食に最適です。サラダや刺身、あるいはそのまま食べても美味しいと評判です。
玉ねぎを生で食べるときの注意点
生の玉ねぎは、刺激が強いため一度に大量に摂取すると胃に負担がかかり、胃痛や胃もたれを引き起こす可能性があります。一般的に、一日に摂取する生の玉ねぎの適量は、大きさにもよりますが約1/4〜1/2個程度とされています。
さらに、玉ねぎは冷凍保存も可能ですが、生の状態で冷凍すると食感が悪くなる可能性があるため、その点も注意が必要です。
玉ねぎを生で美味しく食べられるレシピ
ここからは、玉ねぎを生で美味しく食べられるレシピを紹介します。
和風オニオンサラダ
食材リスト (2人前)
材料 | 2人前の分量 |
---|---|
玉ねぎ | 1個 |
みつば | 適量 |
きゅうり | 1本 |
プチトマト | 4個 |
酢 | 大さじ1 |
レモン汁 | 大さじ1 |
しょうゆ | 大さじ1 |
かつお節 | 3g |
作り方
- 玉ねぎの下処理: 新玉ネギを薄切りにし、水にさらして辛味を和らげます。約10分ほど水にさらした後、水気をしっかりと切ります。
- きゅうりは薄切りに、プチトマトは4つにカットします。ミツバは適量を用意します。
- ボウルに酢、レモン汁、しょうゆを混ぜ合わせます。ここに水気を切った玉ネギ、きゅうり、プチトマトを加えて和えます。
- 盛り付けたサラダの上にかつお節を散らし、みつばを飾ります。
玉ねぎの甘みと酸味、しょうゆの旨味が絶妙にマッチした一品です。新鮮な野菜のシャキシャキ感と、かつお節の風味が食欲をそそります。さっぱりとした味わいで、春〜夏の暑い時期にぴったりのサラダです。
玉ねぎのマリネ
食材リスト (2人前)
材料 | 2人前の分量 |
---|---|
玉ねぎ | 1/2個 |
生ハム | 50g |
ブラックオリーブ | 5個(種抜き) |
オリーブオイル | 大さじ2 |
レモン汁 | 大さじ1 |
砂糖 | 小さじ1/2 |
塩 | 少々 |
黒こしょう | 適量 |
パセリ | 適量 |
作り方
- 玉ねぎを薄切りにし、水にさらして辛味を取り除く。
- オリーブオイル、レモン汁、砂糖、塩、黒こしょうを混ぜ合わせる。
- 水気を切った玉ねぎ、生ハム、ブラックオリーブをマリネ液に加えてよく和える。
- 数時間冷蔵庫で冷やし、味をなじませる。
- 器に盛り付け、パセリを飾る。
シンプルながらも、生ハムの塩気とオリーブの風味、レモンの酸味が絶妙にマッチし、さっぱりとした味わいが楽しめます。ワインのおつまみや、夏場のさっぱりしたい時にぴったりの一品です。
こちらの記事では、普通の玉ねぎとは一味違った赤玉ねぎを使ったマリネのレシピを紹介しています。マリネ液のバリエーションも豊富に紹介しているので、気になる人はぜひ併せてチェックしてくださいね!
まとめ
今回は、玉ねぎの生食と加熱調理について、そのメリットや注意点を紹介しました。玉ねぎの生食は含まれる栄養素を効率よく摂取できる一方、加熱することで独特の辛味が和らぎます。
ただし、生で食べる場合は食べ過ぎに注意が必要です。体調や食べやすさを考慮して、適度な量を摂取しましょう。
また、淡路玉ねぎや新玉ねぎなど、種類ごとの特性を活かした食べ方を試すのもおすすめです。美味しく健康的に玉ねぎを楽しんでみてください◎
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