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【玉ねぎの栄養全解析】食物繊維やビタミンが豊富!加熱による栄養価の変化も紹介

【玉ねぎの栄養全解析】食物繊維やビタミンが豊富!加熱による栄養価の変化も紹介

食卓の定番といえば、玉ねぎですね。その玉ねぎには、私たちの健康を支えるために必要なさまざまな栄養素がぎっしりと詰まっています。今回の記事では、玉ねぎの栄養価と期待できる効果、加熱による変化に焦点を当てて解説します。美味しく玉ねぎを食べながら、健康にも貢献する情報をぜひご活用ください♪

玉ねぎの栄養価と期待できる効果

食物繊維:腸内環境改善や便秘解消

玉ねぎには、100gあたり1.5gの食物繊維が含まれています。食物繊維は消化されずに大腸まで届き、健康に有用な働きをする成分の総称です。整腸作用があることで知られるほか、十分に摂取することで余分な糖や脂質の排出にも役立ちます。

食物繊維について、もう少し詳しく解説しましょう。食物繊維には水に溶けにくい不溶性食物繊維と水に溶けやすい水溶性食物繊維があります。

不溶性食物繊維の主な作用は大腸で水分を吸収して膨らみ、便の量を増やすことです。この作用により、便秘解消が期待できます。一方、水溶性食物繊維は、便の水分を保ち柔らかくすることで便通を改善します。また水溶性食物繊維は、腸内の善玉菌の栄養源となりやすく、腸内環境の改善にも効果的です。さらに血糖値の急上昇を抑えたり血中脂質を改善する作用もあることから、生活習慣病の改善にも寄与します。

食物繊維は18〜64歳の男性で1日21g以上、同じく女性で18g以上の摂取が目標とされています。身近で使いやすい食材である玉ねぎを積極的に摂取することで、健康づくりに役立つ食物繊維の目標量以上の摂取を目指しましょう。

ビタミン:美肌や抗酸化作用

玉ねぎはビタミンの宝庫で、特にビタミンCとビタミンB群が豊富に含まれています。ビタミンCは美肌効果や抗酸化作用があり、肌の老化防止に役立ちます。また、ビタミンB群はエネルギー代謝や神経系の健康維持に重要な役割を果たします。

具体的な含有量を見てみましょう。

                          
ビタミン 含有量(100gあたり)
ビタミンC 7mg
ビタミンB2 0.01mg
ナイアシン(当量) 0.3mg
ビタミンB6 0.14mg
葉酸 15mg
パントテン酸 0.17mg
ビオチン 0.6mg

これらのビタミンをバランスよく摂取することで、体内のさまざまな機能を正常に保つことが可能です。健康な体を維持するためにも、普段の食事に玉ねぎを積極的に取り入れていきましょう。

その他の栄養成分:硫化アリル、ケルセチン

玉ねぎに含まれる成分として注目されているのが、硫化アリルとケルセチンです。
硫化アリルは、玉ねぎを切った時に感じる独特な刺激臭の源で、抗酸化作用や抗菌作用があると言われています。これにより免疫力の向上や細菌からの身体を守る働きが期待されます。
次に、ケルセチンは強力な抗酸化物質で、炎症抑制やアレルギー対策、さらには老化防止にも効果があります。

加熱するによる玉ねぎの栄養価の変化

玉ねぎを加熱することで、栄養価はどのように変化するのでしょうか。

茹でる

まず、食物繊維は加熱してもほとんど変わりません。しかし、水溶性食物繊維は水に溶けやすい性質があるため、少量ながら減少する可能性があります。

またビタミンのうち、ビタミンB群とビタミンCの水溶性ビタミンも、茹でることで一部が失われる可能性があります。

硫化アリルも加熱によって他の物質に変化するため、茹でることで減少します。

炒める

炒めた場合、茹でるよりは水溶性成分の損失は少ないと考えられますが、硫化アリルは茹でた場合と同様に減少します。

なお、油で炒めることで吸収が高まる脂溶性ビタミンは、玉ねぎにはほとんど含まれていません。

よって玉ねぎの栄養価は、炒めるよりも茹でることで変化しやすいといえるでしょう。

種類別!玉ねぎの栄養価

「玉ねぎ」と一口に言っても、その種類により栄養価は異なります。

日本で主に流通している玉ねぎは、黄玉ねぎです。その他白玉ねぎや紫(赤)玉ねぎ、白玉ねぎ、新玉ねぎなどがあります。

それぞれの玉ねぎに含まれる栄養素は大きく変わりませんが、紫玉ねぎにはその色素由来のポリフェノール「アントシアニン」が含まれます。アントシアニンは強い抗酸化作用を持ち、特に目の健康維持に役立つとされている成分です。

使う料理や味わいなど、好みに合わせて使い分けてみてくださいね。

栄養価が高い玉ねぎの選び方

  1. 色や艶:新鮮な玉ねぎは、皮が細かくつるんとして光沢があり、色が鮮やかなものを選びましょう。
  2. 重さ:玉ねぎは手に取った時、その大きさに対して重厚感があるものが良質です。軽いと中身が疎らで栄養価が低下している可能性があります。
  3. 先端部分:玉ねぎの先端部分が締まっていて、芽が出ていないものを選びましょう。芽が出ていると栄養が芽に行きやすいためです。

これらのポイントを押さえて、新鮮で栄養価の高い玉ねぎを選んで、スープやサラダ、炒め物など様々な料理に活用しましょう。

まとめ

玉ねぎはその手軽さから我々の食生活に欠かせない存在ですが、その実は栄養価が高く、食物繊維やビタミンを豊富に含んでいます。特に水溶性の食物繊維は腸内環境を整える効果があり、毎日の食事に取り入れることで健康的な生活をサポートします。また、玉ねぎを茹でると食物繊維以外の栄養価は減少しますが、その分、消化が良くなり身体への吸収率が上がります。種類によっても栄養価に差はありますが、どの玉ねぎも健康に良い食材であることは間違いありません。健康のためにも、見直してみてはいかがでしょうか。

玉ねぎ を食べてJAはが野の挑戦を応援しよう!

いちご王国の首都、真岡市を含む栃木県の南東部を管轄する農協がJAはが野。

イチゴはもちろん、メロンや梨といったフルーツや、なす、ニラ、トマトなどの野菜の生産も盛ん!豊富に降り注ぐ太陽光ときれいな水、肥沃な大地、そして昼夜の寒暖差の大きな内陸型の気が農作物を鍛え、おいしく育みます。これらに加え、首都圏に近いことから、新鮮な果物や野菜をいち早く大消費地にお届けできることも特徴です。

そんなJAはが野では、2023年より「環境にやさしい栽培技術」と「省力化に資する先端技術等」を取り入れた「グリーンな栽培体系」を目指し、新たな取り組みをスタートしています。

気候変動問題が世界中で注目されるようになった中で、全国の生産者にはカーボンニュートラルの実現に向けて化学肥料の低減が求められています。(みどりの食糧システム戦略)

とはいえ、化学肥料を減らすと、収入減少の怖さがあり、生産者にとって大きな負担を強いる可能性があります。そこでJAはが野では、バイオスティミュラントという新しい農業資材に着目し、生産者の負担を軽減する、新しい栽培方法の開発に挑戦しています。

バイオスティミュラントは、植物に生理学的刺激を与えることで、環境ストレスを受けたために発揮されていない「農作物が本来持っている能力」を、最大限まで改善する資材として期待されている新しい農業用資材です。 農作物の品質や収量の向上や、栄養吸収率を高めることによる化学肥料使用量の低減などの効果をもたらします。
【引用元】バイオスティミュラント 活用による 脱炭素地域づくり協議会

特に、栽培過程で生じる「ゴミ」である食品残渣からバイオスティミュラントを生産することで、「食品から食品」を生む環境負荷の低い栽培を実現し、気候変動に負けない、持続可能な産地を目指しています。

現在、はが野地区では「いちご」「玉ねぎ」「アスパラガス」の3品目でこの取り組みを実施しているそうです。ぜひ、気候変動問題に果敢に取り組む産地の商品を購入して応援していきましょう!

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鈴木 亜子

鈴木 亜子 Suzuki Ako

管理栄養士

大学卒業後、主に医療機関に勤務。チーム医療の一端を担い、生活習慣病などさまざまな疾患の栄養管理に取り組む。得意分野は糖尿病で、療養指導や透析予防、重症化予防などを担当した経験も。現在は豊富な栄養相談経験を活かし、ウェルネス関連の記事執筆および監修に携わる。

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