【玉ねぎの健康効果と注意点】毎日食べるとどうなるの?

【玉ねぎの健康効果と注意点】毎日食べるとどうなるの?

日々の食事の一部として欠かせない存在の玉ねぎ。その新鮮な香りや甘みは料理の味を引き立てます。しかし、私たちは玉ねぎをただ美味しく食べるだけではなく、その健康への利点や注意すべき点についても理解した方が良いでしょう。この記事では、玉ねぎの一般的な健康効果から毎日食べるとどうなるか、また、食べ過ぎによる体調不良や生玉ねぎを食べる際の腹痛まで、玉ねぎについてご紹介します!

玉ねぎの健康効果は?

玉ねぎには、疲労回復、睡眠改善、食欲増進、便秘予防、動脈硬化予防など、さまざまな効用があるとされます。古代の医学では玉ねぎが薬として利用され、心臓病や口内炎などに効果があるとされていたこともあるとか!

詳しく健康効果をご紹介します。

(1)動脈硬化予防

玉ねぎには、動脈硬化の予防効果が期待される成分が含まれています。その一つが、硫化アリルです。硫化アリルは、玉ねぎやニンニクに含まれる成分で、血液をサラサラにして動脈硬化を予防する作用があると報告されています。
血液がドロドロの状態になると、血液の流れが悪くなります。その結果、血管の中が狭くなったり血管が硬くなったりする動脈硬化を引き起こすのです。動脈硬化は脳血管疾患や心疾患の原因となることから、血液をサラサラに保つことは健康にとって非常に重要です。

もう一つの注目成分が、抗酸化物質ケルセチンです。ケルセチンはポリフェノールの一種で、玉ねぎの皮に多く含まれています。抗酸化作用による血管の弾力性維持や赤血球の損傷防止、コレステロール吸収抑制作用などにより動脈硬化の予防につながるといわれています。

(2) 美容への影響

玉ねぎに含まれるケルセチンは、抗酸化物質であり、肌の老化防止やシミ・しわの予防への効果が期待できます。

肌のシミやしわの大きな原因は紫外線です。紫外線を浴びることで体内に多く発生する活性酸素が、肌のシミやしわを引き起こします。この活性酸素の働きを抑制したりそのものを除去したりする抗酸化物質ケルセチンは、若々しい肌作りに役立つ可能性があります。

また、血液サラサラ効果を持つ硫化アリルは、血流改善により肌色を明るく見せてくれる効果が期待できるでしょう。


硫化アリル(アリシン)、ケルセチンについては、こちらの記事でもご紹介していますので、ぜひご覧ください!

「玉ねぎで血液サラサラ」は本当?硫化アリルの効果とおすすめの食べ方
【玉ねぎの裏側の力】ケルセチンが持つ驚きの効果とは?

玉ねぎを毎日食べるとどうなる?

玉ねぎには多くの健康効果がありますが、摂取しすぎると体に悪影響を及ぼす可能性があります。特に、玉ねぎに含まれる「アリシン」は強い殺菌作用を持つため、食べ過ぎることで胃や腸が刺激を受け、下痢や腹痛、吐き気や頭痛といった体調不良を引き起こすことがあります。また、アリシンは口臭の原因にもなります。

玉ねぎを生で食べる場合の適量は、1日50g(中玉ねぎの1/4)程度です。健康効果を得るためには、食べ過ぎないようにしましょう。

玉ねぎの食べすぎた時の対処法

美味しさゆえについつい食べ過ぎてしまった…そんな時の対処法をお伝えします。玉ねぎを食べすぎてしまうと、気になるのが口臭です。口臭が気になる場合は、ポリフェノールが豊富なりんごや緑茶を食べたり飲んだりすると良いでしょう。ポリフェノールには消臭作用があり、口臭の改善も期待できます。

また牛乳を飲むことも効果的です。牛乳のたんぱく質が玉ねぎの臭いの元となるアリシンを包み込むことで、口臭が軽減されるといわれてい

ます。

玉ねぎをたくさん食べて腹痛や胃痛が起きてしまった場合は、アリシンの過剰摂取によるものかもしれません。アリシンには強い殺菌作用があるため、摂り過ぎるとこれらの症状を引き起こす可能性があります。

特に生の玉ねぎはアリシンの過剰摂取につながりやすいため、食べ過ぎには注意しましょう

玉ねぎの理想的な食べ方については、こちらの記事でもご紹介していますので、ぜひご覧ください!

間違った食べ方で栄養を逃がさない!玉ねぎの成分が引き立つ理想的な調理法

まとめ

玉ねぎは毎日の食事に取り入れることで免疫力向上や血液サラサラ効果、美容への影響などの健康効果を期待することができます。しかし、一方で食べ過ぎは体調不良を引き起こす可能性があるため、適量を守ることが重要です。特に生の玉ねぎは1日50g程度が適量とされています。食べすぎた場合は、腹痛や胃痛が起きてしまうこともありますので注意が必要です。玉ねぎを上手に活用し、健康的な食生活を送りましょう。

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鈴木 亜子

鈴木 亜子 Suzuki Ako

管理栄養士

管理栄養士。大学卒業後、主に医療機関に勤務。チーム医療の一端を担い、生活習慣病どさまざまな疾患の栄養管理に取り組む。得意分野は糖尿病で療養指導や透析予防、重症化予防などを担当した経験も。現在は豊富な栄養相談経験を活かし、健康に関わる分野の記事執筆などを行う。

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