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「玉ねぎで血液サラサラ」は本当?硫化アリルの効果とおすすめの食べ方

「玉ねぎで血液サラサラ」は本当?硫化アリルの効果とおすすめの食べ方

日々の食卓に欠かせない存在である玉ねぎ。調理法を問わずに活躍するこの野菜には、「血液をサラサラにする」という健康効果があるといわれています。それが本当なら、日々の食事に取り入れて、美味しく健康を目指したいですよね。 この記事では、玉ねぎの主な栄養素や、血液サラサラ効果がある「硫化アリル」という成分について詳しく解説し、日常生活における玉ねぎの活用法を提案します。ぜひ最後までチェックしてくださいね◎

玉ねぎの秘密:硫化アリルとその効果

まずは、玉ねぎに含まれる硫化アリルという成分について詳しく解説します。

硫化アリルとは何か

玉ねぎを切った際に感じる特有の辛味と目にしみる刺激、これらは「硫化アリル」という成分によるものです。硫化アリルは、玉ねぎだけでなくねぎの仲間全般、例えば長ねぎや小ねぎなどにも含まれています。

この成分が揮発する際に強い刺激を感じるため、玉ねぎを切るときには涙を誘います。しかし、硫化アリルには血栓を防ぎ、血液をサラサラにすると注目されている血液サラサラ効果があります。この成分は揮発性が強く、また水にも溶けやすい性質を持っています。

硫化アリルの健康効果

硫化アリルには、血液の凝固を防ぎ、血栓を予防する働きがあります。つまり、血液をサラサラにしてくれる効果があるのです。これにより動脈硬化や脳卒中、心筋梗塞等の生活習慣病や高血圧の予防が期待できます。

また、硫化アリルを多く作り出すためには、空気に触れる玉ねぎの表面積を大きくすることが必要です。そのため、玉ねぎを微塵切りにすることでより多くの空気に触れることができ、硫化アリルの効能がアップするといわれています。

玉ねぎの栄養価

ここからは、玉ねぎの栄養価について解説します。

玉ねぎに含まれる主な栄養素

玉ねぎは硫化アリルだけでなく、他にも豊富な栄養素を含んでいます。特に注目すべきは、「ビタミンC」、「カリウム」、「食物繊維」の3つです。

ビタミンCは、強力な抗酸化作用を持ち、免疫力強化や美肌効果に寄与します。また、カリウムは体内の余分な塩分(ナトリウム)を排出し、高血圧予防・改善に効果的です。さらに、食物繊維は便秘解消や腸内環境改善に役立ちます。食物繊維は腸内の善玉菌を増やし、免疫力アップにもつながるといわれています。

玉ねぎ皮の栄養たっぷり

玉ねぎの皮部分は捨てるのが一般的かもしれませんが、実はその皮にも栄養が満載です。特に、玉ねぎの褐色の外皮には、「ケルセチン」というポリフェノールが豊富に含まれています。

ケルセチンは、強い抗酸化力を持ち、老化防止に効果があるとされています。また、血中コレステロール値を正常ににしたり血栓を防したりといったさまざまな健康効果が期待されています。さらに、抗炎症作用があるのではないかとも考えられています。

このように、玉ねぎの皮にも栄養価が高いことから、皮を活用した料理に挑戦してみるのも一つの方法です。

玉ねぎの栄養成分については、こちらの記事でもご紹介していますので、ぜひご覧ください!

間違った食べ方で栄養を逃がさない!玉ねぎの成分が引き立つ理想的な調理法

栄養価を最大限に引き出す!玉ねぎの選び方と調理法

良質な玉ねぎの選び方

良質な玉ねぎを選ぶポイントは、以下の3つです。

  • 表皮: 玉ねぎの表皮は乾燥してパリッとしていて、色が濃いものを選びましょう。色が薄いものは収穫後の時間が経っている可能性があります。
  • 形状: 形が揃っていて、しっかりと地面についた形状をしているものが新鮮です。
  • 重さ: 手に取ってみて、重たく感じるものは水分がしっかりと含まれていて新鮮です。

これらの3つの点を確認し、新鮮な玉ねぎを選ぶことで、硫化アリルやその他の栄養素を多く含む玉ねぎを摂取することが可能になります。良質な玉ねぎを選ぶことで、より健康的で美味しい料理を作ることが可能になります。

栄養を逃がさない調理法

玉ねぎの栄養を逃さずに調理するためのポイントをご紹介します。

まず、硫化アリルの効果を活かすためには、なるべく生の状態で食べることが推奨されます。しかし、生で食べると辛さが強いため、おすすめは微塵切りにした玉ねぎをしばらく室温で放置する方法です。これにより、辛味が和らぎます。

また、具体的な調理法としては、まず玉ねぎを微塵切りにし、それをボウルに移します。その後、しっかりと混ぜながら30分ほど放置します。これにより、硫化アリルが増量し、血液サラサラ効果を最大限に引き出せます。

料理ポイント:室温で放置、みじん切りがおすすめ

玉ねぎを調理する際、大切なポイントがあります。それは室温で放置することと、みじん切りにすることです。

まず、玉ねぎを切った後、すぐに調理に移らず室温で30分から1時間ほど放置すると、栄養価が増えるといわれています。これは、放置することで、アリナーゼという成分が働き、硫化アリルが増えるからです。

もう1つのポイントは、玉ねぎをみじん切りにすることです。みじん切りにすることで、空気に触れる玉ねぎの表面積が増え、アリシンを多く作り出すことが可能になります。アリシンは血液をサラサラにしてくれる成分なので、その生成を促すことは非常に重要です。

以上の2つの工程を意識して玉ねぎを調理することで、最大限の栄養価を得ることが可能になるのです。

玉ねぎを使った血液サラサラレシピ

ここからは、玉ねぎを使った血液サラサラレシピを3つ紹介します。

玉ねぎのはちみつ酢マリネ

【材料 2人前の分量】

  • 玉ねぎ 1個
  • 米酢 大さじ2
  • はちみつ 大さじ1
  • 白だし 大さじ1
  • 水 100ml
  • 塩 小さじ1/4
  • 黒こしょう 少々
  • オリーブオイル 大さじ1
  • パセリ(みじん切り) 適量

【作り方】

  1. 玉ねぎは薄切りにし、塩を振って10分置く。
  2. 塩を洗い流し、水気をしっかりと切る。
  3. ボウルに米酢、はちみつ、白だし、水を混ぜてマリネ液を作る。
  4. 玉ねぎをマリネ液に入れ、冷蔵庫で10分ほど漬ける。
  5. マリネ液から玉ねぎを取り出し、オリーブオイルをかけ、黒こしょうで味を調える。
  6. 皿に盛り付け、パセリを散らして完成。

このレシピは、玉ねぎの甘みとはちみつの優しい甘さが特徴のマリネです。米酢と白だしの旨味が加わり、さっぱりとした味わいになります。サラダ感覚でお楽しみいただける一品です。

玉ねぎのガーリックバターソテー

【材料 2人前の分量】

  • 玉ねぎ 2個
  • 有塩バター 30g
  • 塩こしょう 適量
  • 砂糖 小さじ1
  • しょうゆ 大さじ1
  • おろしにんにく 1片分
  • パセリ(みじん切り) 適量
  • オリーブオイル 小さじ1

【作り方】

  1. 玉ねぎは薄切りにする。
  2. フライパンにオリーブオイルとにんにくを入れ、香りが出るまで中火で炒める。
  3. 玉ねぎを加え、透明になるまで炒める。
  4. 砂糖としょうゆを加えてからめる。
  5. 有塩バターを加え、溶けたら塩こしょうで味を整える。
  6. 火から下ろし、パセリを散らして完成。

このレシピは、玉ねぎの甘みとガーリックバターの風味が絶妙にマッチした一品です。シンプルながらも、ご飯のおかずにも、お酒のおつまみにもぴったりです。お好みでレモンの絞り汁を加えると、さらに風味豊かになりますよ。

玉ねぎとベーコンのコンソメスープ

【材料 2人前の分量】

  • 玉ねぎ 1個
  • ベーコン 4枚
  • 水 500ml
  • コンソメキューブ 1個
  • オリーブオイル 大さじ1
  • パセリ(みじん切り) 適量
  • 粗びき黒こしょう 少々

【作り方】

  1. 玉ねぎは薄切りにする。
  2. フライパンにオリーブオイルを熱し、ベーコンをカリカリになるまで炒める。
  3. 別の鍋に水を入れて沸騰させ、コンソメキューブを溶かす。
  4. 玉ねぎを加えて中火で10分煮る。
  5. ベーコンを加えてさらに5分煮る。
  6. 器に盛り、粗びき黒こしょうとパセリを振りかける。

このレシピは、シンプルながらも玉ねぎの甘みとベーコンの旨味が溶け込んだ温かいスープです。寒い日にぴったりの一品で、お好みでクルトンを加えても美味しく召し上がれます。

まとめ:玉ねぎで血液サラサラを目指す

玉ねぎには硫化アリルという成分が含まれており、これが血液の凝固を防ぎ、血液をサラサラにする効果があることがわかりました。また、その他の栄養素も豊富で、特に玉ねぎ皮にはケルセチンが多く含まれ、抗酸化作用が期待できます。

調理法によっては栄養価を失わないよう注意が必要で、玉ねぎを切った後は水に浸けずに30分~1時間ほど室温で放置すると、含硫化合物が増え、栄養価が上がります。

この記事で紹介したレシピを参考に、玉ねぎを日常の食事に取り入れることで、血液サラサラ効果を期待することが可能です。毎日の食事を通じて、体の内側から健康を目指しましょう◎

また、玉ねぎの血液サラサラ効果についての記事は、こちらの記事でもご紹介していますので、ぜひご覧ください!

動脈硬化予防にも!玉ねぎの健康効果とおすすめレシピ8選

【参考サイト】

日本食品標準成分表2020年版(八訂):文部科学省

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鈴木 亜子

鈴木 亜子 Suzuki Ako

管理栄養士

大学卒業後、主に医療機関に勤務。チーム医療の一端を担い、生活習慣病などさまざまな疾患の栄養管理に取り組む。得意分野は糖尿病で、療養指導や透析予防、重症化予防などを担当した経験も。現在は豊富な栄養相談経験を活かし、ウェルネス関連の記事執筆および監修に携わる。

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