ケルセチンとは?
まずは、ケルセチンとはどんな栄養素なのか詳しく見ていきましょう。
ケルセチンがもつ効果
ケルセチンは多くの健康効果を持つポリフェノールの一種です。その主な働きは、抗酸化作用を持つことで、体の細胞を活性酸素から保護し、健康を維持する役割があります。また、HDLコレステロール(善玉コレステロール)を増やし、LDLコレステロール(悪玉コレストロール)を減少させる作用があることから、心血管疾患の予防にも繋がる可能性もあります。
ケルセチンの具体的な効果は、以下の表の通りです。
効果 | 詳細 |
---|---|
血流改善 | 血液がサラサラになる |
コレステロール値低下 | 善玉コレステロールの増加と悪玉コレステロールの減少 |
関節痛緩和 | 抗炎症作用による痛みの緩和 |
動脈硬化予防 | コレステロールや中性脂肪の堆積防止 |
むくみ・冷え性改善 | 血流改善による効果 |
体脂肪低減 | 脂肪分解酵素の活性化 |
骨粗しょう症予防 | 骨代謝の改善 |
このように、玉ねぎの皮のケルセチンは、抗酸化作用を基軸とした多面的な健康効果をもたらします。また、ケルセチンは玉ねぎの皮に豊富に含まれているため、普段は捨ててしまいがちな玉ねぎの皮にも利用価値があるといえるでしょう。
ケルセチンが含まれる食物と玉ねぎの位置づけ
ケルセチンは、赤ワインやブルーベリー、ブロッコリーなど、様々な食物に含まれています。しかし、その中でも特に豊富に含まれているのが、私たちの身近な食材である「玉ねぎ」です。
食材として用いる際、多くの人が皮を捨てがちな玉ねぎですが、皮の近くにはケルセチンが多く含まれており、特に赤い皮の玉ねぎに含まれるケルセチンは最も高濃度といわれています。玉ねぎを扱う際は、皮をキレイに取り過ぎずに調理することで、最大限のケルセチンを摂取することが可能です。
このように、玉ねぎはケルセチンの豊富な供給源として、私たちの健康維持に大いに貢献してくれます。
玉ねぎの栄養効果についての記事はこちらでもご紹介していますので、ぜひご覧ください◎
玉ねぎの皮の活用法
ここからは、玉ねぎの皮の活用法について紹介します。
(1)玉ねぎの皮茶
玉ねぎの皮茶は、簡単に作れる上に、ケルセチンという抗酸化作用やコレステロール低下効果を持つ成分が豊富に含まれています。そのため、日常生活に取り入れれば健康維持に役立つことでしょう。
作り方は以下のとおりです。
- まず、お湯を沸かします。
- 次に、洗った玉ねぎの皮を入れ、5分ほど煮出します。
- 最後に、茶が冷めるまで待ちます。
以上の簡単なステップで、体に良い効果をもたらす玉ねぎの皮茶が出来上がります。黄金色の美しい茶色は見た目にも美しく、健康習慣の一つとして取り入れてみてはいかがでしょうか。
(2)玉ねぎの皮の美味しい食べ方
お茶にする以外にも、他の野菜の端切れと一緒にブイヨン作りに活用することも可能です。野菜の旨みたっぷりのブイヨンは、カレーやシチュー、煮込み料理などに応用できます。また、乾燥してパウダー状にしておくのもおすすめ。粉末にして常備しておけば、様々な料理に活用できます。
また、カレーやハンバーグに欠かせない「あめ色玉ねぎ」に、皮を加えるのもおすすめです。玉ねぎの皮は果肉に比べて水分が少ないので、早くあめ色になります。しっかりと炒めても食感が残りやすいので、料理に歯ごたえをプラスしたい人はぜひお試しください。
まとめ
今回は、玉ねぎの皮に含まれるケルセチンとその効用について紹介しました。
ケルセチンは抗酸化作用を持ち、血流改善、コレステロール値低下、関節痛緩和など、多岐にわたる効能が期待できる栄養素です。また、玉ねぎの皮を使った「玉ねぎの皮茶」は、その有用性を日常生活に取り入れる一つの手段です。
これを機に、玉ねぎの皮を捨てずに有効活用し、健康的な生活を送るきっかけにしてみてはいかがでしょうか◎
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いちご王国の首都、真岡市を含む栃木県の南東部を管轄する農協がJAはが野。
イチゴはもちろん、メロンや梨といったフルーツや、なす、ニラ、トマトなどの野菜の生産も盛ん!豊富に降り注ぐ太陽光ときれいな水、肥沃な大地、そして昼夜の寒暖差の大きな内陸型の気が農作物を鍛え、おいしく育みます。これらに加え、首都圏に近いことから、新鮮な果物や野菜をいち早く大消費地にお届けできることも特徴です。
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とはいえ、化学肥料を減らすと、収入減少の怖さがあり、生産者にとって大きな負担を強いる可能性があります。そこでJAはが野では、バイオスティミュラントという新しい農業資材に着目し、生産者の負担を軽減する、新しい栽培方法の開発に挑戦しています。
【引用元】バイオスティミュラント 活用による 脱炭素地域づくり協議会
特に、栽培過程で生じる「ゴミ」である食品残渣からバイオスティミュラントを生産することで、「食品から食品」を生む環境負荷の低い栽培を実現し、気候変動に負けない、持続可能な産地を目指しています。
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