なすの保存方法と期間
まずは、なすの保存方法と期間について見ていきましょう。
生のまま冷凍する方法と保存期間
なすを生のまま冷凍する場合、その保存期間は約1ヶ月とされています。生のまま冷凍するには、まずなすの水気をよくふき取ります。その後、皮に細かく切り込みを入れてから、1本ずつラップに包みます。この状態で金属トレーなどに載せ、冷凍庫に入れます。
なお、丸ごと冷凍したなすは解凍すると水分が出てしまい、食感が柔らかくなるため、そのままの状態での利用は難しいです。しかし、この特性を活かし、煮物や蒸し物に用いると最適です。解凍はレンジ加熱または蒸すことで、解凍と同時に火を通すことが可能です。余分な水気は絞るかキッチンペーパーで除いてから味付けすると良いでしょう。
加熱してから冷凍する方法と保存期間
なすを加熱してから冷凍する方法とその保存期間について解説します。
まず、焼いたなすの冷凍保存方法です。焼きなすは、特に煮物やスープに使用する際に便利です。なすを焼き、一度冷ましてからラップに包み、ジップロック等の保存容器に入れることで冷凍します。この方法での保存期間はおおよそ2週間から1ヶ月となります。
次に揚げなすの冷凍保存方法です。この方法は、煮込み料理やパスタなどに有効です。なすを揚げた後、キッチンペーパーで油をよく切り、同様にラップで包んだ後、保存容器に入れて冷凍します。揚げなすの冷凍保存期間も約2週間から1ヶ月となります。
最後に、レンジで加熱したなすの冷凍方法です。レンジで加熱することで水分が飛び、冷凍時の水分の影響を抑えられます。この方法でも保存期間は約1ヶ月となります。
いずれの方法も、解凍後は早めに使い切ることが重要です。
揚げなすの冷凍保存方法と期間
揚げなすを冷凍する際には、まずなすを1cm幅にスライスし、油で揚げます。その後、冷ましてからジップロックなどの保存袋に入れ、空気をしっかりと抜きながら密封します。このとき、1回分の量を1つの袋に入れると解凍が楽になります。
冷凍した揚げなすの保存期間は約1ヶ月が目安です。ただし、冷凍庫の温度が-18℃以下で一定に保たれていることが前提です。解凍は自然解凍が基本で、使用する直前に冷蔵庫でゆっくりと解凍することをおすすめします。
このように揚げなすを冷凍保存することで、時間をかけずに色々な料理に活用できます。例えば、麻婆なすや揚げなすの煮物など、いつでも手軽に美味しい料理が楽しめます。
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※2024年8月のデータなすの冷凍保存に適した切り方とその方法
ここからは、なすの冷凍保存に適した切り方とその方法を紹介します。
丸ごと冷凍する方法
なすを丸ごと冷凍するときは、冷凍する前に皮に細かく切り目を入れることがポイントです。これにより冷凍後の皮の硬さや食感が気にならず、調味料もよく染み込みます。
1つずつラップに包んだなすを金属トレーに乗せて冷凍します。そのまま冷凍保存すれば、保存期間の目安は約1ヶ月となります。
ただし、丸ごと冷凍したなすは解凍すると水分が出て柔らかくなるため、煮浸しや蒸し物として活用するのがおすすめです。解凍と同時に火を通すため、凍ったままレンジ加熱するか蒸してから使用します。
余分な水分は料理する前に絞るかキッチンペーパーで除き、味がぼやけないようにすることも重要です。
カットして冷凍する方法
カットしたなすの冷凍保存は、そのまま調理に使いやすく便利です。カットしたなすは放射冷凍することで、ひとつひとつがくっつかずに冷凍できます。
【カットして冷凍する手順】
- なすを洗い、好みの大きさにカットします。
- カットしたなすをキッチンペーパーで水気を拭き取ります。
- クッキングシートなどを敷いたトレーに一枚ずつ広げ、なすがくっつかないようにします。
- トレーごと冷凍庫で凍らせます。
- 完全に固まったら、保存用の袋に移し、空気を抜いて密封します。
この方法で冷凍すると、約1ヶ月程度保存可能です。解凍は必要な分だけ取り出し、自然解凍でも調理時にそのまま加熱でも問題ありません。特に煮込み料理や炒め物などに便利です。
輪切りでの冷凍保存方法
輪切りにしたなすは炒め物や煮物など、さまざまなレシピで使いやすい形です。輪切りにすることで、保存スペースも節約できます。その手順を以下に示します。
- なすを1cm~2cm幅の輪切りにします。
- 切ったなすはキッチンペーパーで水分を拭き取ります。
- そのまま冷凍用のジップロックなどに入れ、空気を抜いてから冷凍庫へ。
冷凍したなすは、解凍せずにそのまま調理に使うことができます。解凍すると水分が出てしまうので、そのまま炒めたり煮たりしてください。また、なるべく早めに(約1ヶ月以内)に使い切ることをおすすめします。
冷凍したなすのお弁当レシピ
ここからは、冷凍したなすのお弁当レシピを紹介します。
煮物系のメニュー4選
- 「なすの揚げびたし」:冷凍なすを揚げた後、鰹節と醤油ベースのたれで煮込みます。凍ったまま調理でき、保存時の水分が味の染み込みを助けます。
- 「なすの南蛮漬け」:揚げなすを具材とする南蛮酢で和えたメニュー。冷凍なすの使用で味がより深まります。
- 「ラタトゥイユ」:フランスの家庭料理。なすを他の夏野菜と一緒にオリーブオイルで煮込むだけ。冷凍なすなら手軽に準備できます。
- 「なすの味噌煮」:冷凍なすを基本の味噌煮に。冷凍による食感の変化を活かし、味噌との相性も抜群です。
上記の料理は全て、冷凍したなすを使うことで調理時間を短縮し、味がより染み込む特徴があります。是非お試しください。
炒め物系のメニュー4選
- 「なすとピーマンの豚肉炒め」:冷凍なすを解凍し、ピーマンと一緒に豚肉で炒めてみてください。シンプルな調味料で美味しく仕上げられます。
- 「なすと豆板醤の炒め物」:冷凍なすとピーマンを一緒に炒め、豆板醤でピリ辛味をつけるこの料理は、箸が止まらない美味しさです。
- 「なすとベーコンのガーリック炒め」:解凍したなすにベーコンとガーリックを加えて炒めるだけ。シンプルながらも飽きのこない一品です。
- 「なすとパプリカのカレー炒め」:色鮮やかなパプリカと冷凍なすを炒め、カレー粉で味付け。見た目も華やかでお弁当にもぴったりです。
以上、冷凍保存したなすの炒め物系メニューを4つご紹介しました。新鮮な時の食感は失われますが、適度な柔らかさと味の染み込みやすさが、炒め物には最適です。ぜひお試しください。
揚げ物系のメニュー4選
- 「揚げなすの田楽風」:冷凍したなすを揚げ、田楽味噌で味付けした一品。冷凍により細胞が破壊され、味噌の風味が良く染みます。
- 「揚げなすと豚肉の黒酢あんかけ」:なすと豚肉の組み合わせはバツグン。揚げなすのボリューム感と豚肉の旨味が、黒酢あんと絡み合い絶妙なバランスを生み出します。
- 「揚げなすの南蛮漬け」:揚げたなすを酢と出汁、砂糖で作ったタレに漬け込むだけの簡単レシピ。冷凍なすにより、タレがよく染み込みます。
- 「揚げなすのカレー風味」:揚げなすにカレースパイスを効かせた一品。スパイスの風味となすの食感がマッチします。
これらのレシピは冷凍したなすを使用し、その特性を活かしています。揚げ物系は特になすの水分が気にならず、美味しく仕上がるのでおすすめです。
蒸し物系のメニュー4選
- 「なすと豚肉の中華風蒸し物」:冷凍なすと豚の薄切り肉を使った中華風の料理です。なすのふっくらとした食感と豚肉の旨味が絶妙にマッチします。
- 「鶏むね肉となすのバジル蒸し」:バジル風味が爽やかな一品。冷凍なすと鶏むね肉を使い、ヘルシーに仕上げます。
- 「なすとえびのレモン蒸し」:なすのジューシーさと海老のプリプリ感が楽しめます。レモン風味でさっぱりと。
- 「なすと豆腐のふわふわ蒸し」:なすと豆腐を合わせたヘルシーな一品です。具材の優しい旨味を楽しめます。
蒸し物は、冷凍なすの持つ特性を活かしやすい調理法です。冷凍なすを上手に活用して、バラエティ豊かなお料理を楽しんでみてください。
こちらの記事では、お弁当にも便利な、なすを使った作り置きレシピをたくさん紹介しています。気になる人はぜひ併せてチェックしてくださいね!
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※2024年8月のデータなすの冷凍保存の注意点とコツ
なすの冷凍保存時には、いくつかの注意点とコツがあります。まず、なすを冷凍すると食感が変化します。水分が多いなすは冷凍により細胞壁が壊れ、解凍後の食感はややふにゃっとなります。これを避けるためには、なすを冷凍する前に一度加熱しておくと良いでしょう。
また、なすの皮は冷凍により硬くなります。これを緩和するためには、皮に細かい切り目を入れるか、皮を剥いてから冷凍すると良い結果を得られます。
さらに、なすの冷凍保存期間は一般的に1ヶ月程度とされていますが、これはあくまで目安です。保存状態や冷凍前のなすの状態により変動します。なるべく新鮮ななすを使い、冷凍庫の温度が安定した状態で保存しましょう。
以上のことを押さえておけば、なすの冷凍保存がより効果的になります。
まとめ
本記事では、なすの冷凍保存方法とその期間、適切な切り方、さまざまなお弁当用レシピ、そして冷凍保存時の注意点とコツを詳しく解説しました。生のまま冷凍する場合でも、加熱した上で冷凍する場合でも、なすは一ヶ月程度の保存が可能です。また、揚げなすも冷凍保存可能であり、お弁当のメニューとして活用できます。さらに、なすを冷凍することで、味が染み込みやすくなり、短時間で様々な味付けが可能となります。冷凍保存する際の注意点やコツを抑えれば、保存食としてのなすを存分に楽しむことができます。これからもなすを美味しく健康的に楽しむための情報を提供していきます。
なすを食べてJAさがえ西村山の挑戦を応援しよう!
さくらんぼや桃、りんごなどのフルーツをはじめ、日本で有数の「米どころ」としても知られる山形県さがえ西村山地区。豊かで寒暖差のある自然環境と生産者のたしかな技術によって、「さくらんぼの王様」といわれる佐藤錦など、四季折々の美味しい食べ物を全国にお届けしています。
そんなさがえ西村山地区に拠点を置き、山形県の中央エリアを管轄するJAさがえ西村山では、2023年より「環境にやさしい栽培技術」と「省力化に資する先端技術等」を取り入れた「グリーンな栽培体系」を目指し、新たな取り組みをスタートしています。
気候変動問題が世界中で注目されるようになった中で、全国の生産者にはカーボンニュートラルの実現に向けて化学肥料の低減が求められています。(みどりの食糧システム戦略)
とはいえ、化学肥料を減らすと、収入減少の怖さがあり、生産者にとって大きな負担を強いる可能性があります。そこでJAさがえ西村山では、バイオスティミュラントという新しい農業資材に着目し、生産者の負担を軽減する、新しい栽培方法の開発に挑戦しています。
【引用元】バイオスティミュラント 活用による 脱炭素地域づくり協議会
特に、栽培過程で生じる「ゴミ」である食品残渣からバイオスティミュラントを生産することで、「食品から食品」を生む環境負荷の低い栽培を実現し、気候変動に負けない、持続可能な産地を目指しています。
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