りんごに含まれる主な栄養素とその効果
皮つきりんご1個当たりの栄養成分
皮つきのりんご1個当たりには、約157kcalのエネルギー、5.3gの食物繊維、そして36.1gの糖質が含まれます。その他ビタミンAやビタミンC、カリウムなどのビタミンやミネラルも含まれています。
また、りんごに含まれる食物繊維はコレステロール値の正常化や便秘の解消に、カリウムは高血圧やむくみの改善・予防に役立ちます。
そしてりんご、特に皮の部分に多く含まれている成分が、ポリフェノールの一種であり強力な抗酸化作用を持つプロシアニジンです。プロシアニジンは、抗酸化作用による老化防止のほか、糖代謝や脂質代謝の促進など、さまざまな機能性が報告されています。
りんごの皮に含まれる栄養素や食べ方の工夫についてより詳しく知りたい人は、こちらの記事もぜひ併せてチェックしてくださいね!
りんごを食べる効果
コレステロール値を抑制
りんごには、コレステロール値の上昇を抑制する効果があると言えます。この効果に関わる成分が「ペクチン」という食物繊維の一種です。ペクチンは、水に溶ける水溶性食物繊維で、余分なコレステロールを体外へ排出させる役割を果たします。
加えてりんごに含まれるプロシアニジンには、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)の酸化を防ぐ働きがあります。LDLコレステロールの酸化が進むと、起こりやすくなるのが動脈硬化です。動脈硬化が進むと心疾患や脳血管疾患のリスクが高まります。りんごの摂取は、大きな病気の予防にも重要な役割を果たすと言えるでしょう。
お通じに効果的
りんごには整腸作用のある食物繊維が豊富に含まれているため、便秘に悩む方におすすめです。りんごをはじめとする果物には、水溶性食物繊維のペクチンが豊富です。
ペクチンは、体内に取り込まれると水分を吸収し膨らむ特性により、便のボリュームを増やし、腸内をスムーズに通過させる助けとなります。
高血圧やむくみを予防
体に必要なミネラルの一つカリウムを含むりんごを食べることは、高血圧やむくみの解消に役立ちます。カリウムの主な作用は、過剰摂取したナトリウム(食塩)を体外に排出したり、体内の水分バランスを整えたりすることです。この機能により余分な水分を排出し、むくみを予防します。
美肌の維持をサポート
りんごには美肌を維持するための効果が期待できます。美肌に対する効果は、りんごに含まれるプロシアニジンとビタミンCの作用によるものです。プロシアニジンの強力な抗酸化作用は紫外線による肌へのダメージを防ぎ、シミやそばかすを予防します。一方、ビタミンCはコラーゲンの生成をサポートし、肌のハリや弾力を保つ働きがあります。
実はりんごそのもののビタミンC含有量はあまり多くありません。しかし、摂取することで血液中のビタミンC濃度が上昇することが報告されています。
りんごの加熱と栄養価の変化
一般的に、加熱調理することで食品の栄養素が減少すると思われがちです。しかし、実は野菜や果物をを加熱することにより、その栄養成分が効率よく摂取できるといわれています。
野菜や果物など、植物の細胞を覆っているのは硬い細胞壁です。加熱したり刻んだりして細胞壁を壊すことで、消化や栄養成分の吸収が容易になります。
加熱することにより損失する栄養成分も出てきてしまうことは事実ですが、多くの栄養成分は加熱により効率的な摂取が期待できるでしょう。
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※2024年4月~2024年8月のデータ加熱したりんごのおすすめレシピ
加熱りんごの簡単レシピをご紹介します。
焼きリンゴ風レシピ
- リンゴを半分にカットし、芯を取り除く。
- カット面に蜂蜜を塗り、シナモンを振ります。
- トースターやオーブンで加熱し、焦げ目がつくまで焼きます。
この方法で加熱することでりんごが持つ自然の甘みが引き立ちます。
手軽に美味しく、そして健康的にリンゴを摂取することができ、特に寒い季節には体を温める効果も期待できます。
焼きりんごの作り方は、こちらの記事でも紹介していますので、気になる人は、ぜひ併せてチェックしてくださいね!
まとめ
りんごは健康に良いだけでなく、美味しく食べられる食材の一つです。毎日の食事に積極的に取り入れていきましょう。
参考サイト
りんごを食べてJAさがえ西村山の挑戦を応援しよう!
さくらんぼや桃、りんごなどのフルーツをはじめ、日本で有数の「米どころ」としても知られる山形県さがえ西村山地区。豊かで寒暖差のある自然環境と生産者のたしかな技術によって、「さくらんぼの王様」といわれる佐藤錦など、四季折々の美味しい食べ物を全国にお届けしています。
そんなさがえ西村山地区に拠点を置き、山形県の中央エリアを管轄するJAさがえ西村山では、2023年より「環境にやさしい栽培技術」と「省力化に資する先端技術等」を取り入れた「グリーンな栽培体系」を目指し、新たな取り組みをスタートしています。
気候変動問題が世界中で注目されるようになった中で、全国の生産者にはカーボンニュートラルの実現に向けて化学肥料の低減が求められています。(みどりの食糧システム戦略)
とはいえ、化学肥料を減らすと、収入減少の怖さがあり、生産者にとって大きな負担を強いる可能性があります。そこでJAさがえ西村山では、バイオスティミュラントという新しい農業資材に着目し、生産者の負担を軽減する、新しい栽培方法の開発に挑戦しています。
【引用元】バイオスティミュラント 活用による 脱炭素地域づくり協議会
特に、栽培過程で生じる「ゴミ」である食品残渣からバイオスティミュラントを生産することで、「食品から食品」を生む環境負荷の低い栽培を実現し、気候変動に負けない、持続可能な産地を目指しています。
現在、さがえ西村山地区では「さくらんぼ」「桃」「りんご」「米」「なす」の5品目でこの取り組みを実施しているそうです。ぜひ、気候変動問題に果敢に取り組む産地の商品を購入して応援していきましょう!