お米を研ぐ理由
なぜ私たちはお米を研ぐのでしょうか。その主な理由は、お米の表面に付着しているぬかやゴミ、ホコリなどを洗い落とすためです。お米をきちんと研ぐことで、炊き上がったご飯の味や香りが引き立つのです。
一方で、現代の精米技術は進歩しており、精米後のお米にはほとんどぬかが残っていません。そのため、力任せにゴシゴシ研ぐ必要はなく、優しく洗い落とすだけでも十分とされています。また、新米と古米で研ぎ方を変えるのもポイントです。新米は鮮度が高く粒が柔らかいため、優しく洗うだけで十分ですが、収穫から一年以上が経過した古米は粒が硬く、酸化による風味の劣化が起こるため、しっかりと丁寧に研ぐ必要があります。
以上のことから、お米を研ぐ理由とはお米の品質を保つとともに、最良の味を引き出すためといえます。
美味しいご飯を炊くためのお米の研ぎ方
ここからは、美味しいご飯を炊くためのお米の研ぎ方を紹介します!
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※2024年1~8月のデータお米を洗う際のポイント
美味しいごはんを作るためには、お米を洗う工程が重要です。具体的なポイントは以下の通りです。
- まず、適切な量のお米を計ります。「1合=180mL≒150g」を基本に、トントンと詰めすぎずさっくりと量りましょう。特に炊く量が多い場合は、1合ずつ正確に量ることがポイントとなります。
- 次に、最初のすすぎを行います。この時点で、お米は乾物のため最初の水は吸収しやすいので、浄水器の水などを利用すると良いでしょう。お米全体が浸る程度の水を加え、手で軽くお米を2〜3回転させたら、素早く水を捨てます。
- そして、水がほとんどない状態のお米を、シャカシャカとやさしく研ぎます。一定のスピードで同じ方向に20回くらい、お米の摩擦を利用しながらかき回しましょう。
以上のステップで、お米を適切に研ぐことができます。
理想的な研ぎ回数
研ぐ回数については多くの場合、2回から3回が理想的とされています。1回目は水と共にお米を軽くかき混ぜ、お米が浸るくらいの水を捨ててください。
次に新たな水を注ぎ、再度お米を優しくかき混ぜます。この際、お米同士が擦れ合うように心掛けるとよいでしょう。2回目の研ぎ汁も捨て、必要であれば3回目も同様に行います。ただし、研ぎ過ぎはお米の風味が落ちてしまうため、適度な回数で止めることが大切です。
すすぎ方のコツ
すすぎ方には特に注意が必要です。洗米の際は、まず最初にお米をすすぐ必要があります。しかし、これは「軽いすすぎ」であり、念入りに水洗いするわけではありません。
まず、お米全体が浸るくらいの水を用意し、手でお米を2〜3回転させます。これは約10秒程度です。その後、素早く水を捨てます。この際、すすぎの水がヌカの匂いを吸収するため、早めに水を捨てることがポイントです。
また、すすぎの際にはお米を何度もかき混ぜたり、すすぎの状態で放置したりすると、お米を不必要に傷つける可能性があるためやめましょう。
そして、いよいよ洗米に移ります。水がほとんどない状態のお米を、シャカシャカと優しく洗うのがコツです。お米が割れないように注意しつつ、一定のスピードで同じ方向に20回くらいかき混ぜます。
お米を研ぐ水の質と水加減
お米は乾物であり、最初に接触する水を吸収しやすい性質を持っています。そのため、浄水器などの清潔な水を使うとより美味しいごはんを炊くことが可能になります。少し贅沢に感じるかもしれませんが、特別な日のご飯や、おもてなしの際にぜひ試してみてください。
また、水加減は炊飯器の内釜に付いているメモリに合わせましょう。このとき、平らな場所で正確に水加減を調整するのがポイントです。傾いた場所で測るとメモリと水の量がズレてしまい、炊き上がりの食感が悪くなってしまいます。
まとめ
今回は、美味しいご飯を炊くためのお米の研ぎ方について紹介しました。
重要なポイントは、手早く行うこと、そして力を入れすぎずに軽く20回程度シャカシャカと洗うことです。また、研ぎ終わったお米はすぐに水に浸けず、しっかりと水分を吸わせることも重要です。さらに、浄水器などの良質な水を使うと、ご飯の旨みや風味がアップします。
これらのことを意識して研ぐことで、お米本来の美味しさを何倍にも引き出すことができますよ◎
お米を食べてJAさがえ西村山の挑戦を応援しよう!
さくらんぼや桃、りんごなどのフルーツをはじめ、日本で有数の「米どころ」としても知られる山形県さがえ西村山地区。豊かで寒暖差のある自然環境と生産者のたしかな技術によって、「さくらんぼの王様」といわれる佐藤錦など、四季折々の美味しい食べ物を全国にお届けしています。
そんなさがえ西村山地区に拠点を置き、山形県の中央エリアを管轄するJAさがえ西村山では、2023年より「環境にやさしい栽培技術」と「省力化に資する先端技術等」を取り入れた「グリーンな栽培体系」を目指し、新たな取り組みをスタートしています。
気候変動問題が世界中のイシューとなる中で、全国の生産者にはカーボンニュートラルの実現に向けて化学肥料の低減が求められています。(みどりの食糧システム戦略)
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【引用元】バイオスティミュラント 活用による 脱炭素地域づくり協議会
特に、栽培過程で生じる「ゴミ」である食品残渣からバイオスティミュラントを生産することで、「食品から食品」を生む環境負荷の低い栽培を実現し、気候変動に負けない、持続可能な産地を目指しています。
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