ポリフェノールの重要性とその効果
ポリフェノールは植物に存在する苦味や色素成分。その強い抗酸化作用により、体内に増えすぎた活性酸素を除去することで私たちの健康に大きく寄与しています。主なポリフェノールの種類とその効果は、以下の通りです。
主な効果 | |
---|---|
アントシアニン | 目の健康維持(ピント調節機能の改善) |
カテキン | 抗菌・殺菌・抗ウイルス、体脂肪低減、むし歯予防 |
カカオポリフェノール | 血圧低下、動脈硬化予防、美肌効果 |
ルチン | 毛細血管強化、血流改善 |
クルクミン | 肝機能の改善、抗炎症作用 |
毎日こまめに摂取することで、これらの効果を十分に享受することができます。
ポリフェノールが豊富な食品
ポリフェノールは、抗酸化作用を持つ成分で、様々な食品に含まれています。特に多い食べ物をいくつか紹介します。
ポリフェノールが多い食べ物
ポリフェノールは、抗酸化作用を持つ成分で、様々な食品に含まれています。特に多い食べ物をいくつか紹介します。
- カカオ:血圧低下や動脈硬化予防の効果があります。
- ソバ:ルチンというポリフェノールが豊富で、毛細血管を強化する働きがあります。
- ウコン:クルクミンというポリフェノールが含まれ、抗酸化作用や抗炎症作用があります。
含有ポリフェノール | 食べ物 | |
---|---|---|
カカオポリフェノール | チョコレート、ココア | |
ルチン | そば | |
ウコン | クルクミン | カレー |
カカオポリフェノールは、カカオ豆を原料とするチョコレートやココアに多く含まれています。クルクミンはウコン(ターメリック)の主な成分。ウコンをスパイスとして使用するカレーや、着色料として使用するたくあんなどに含まれています。
ポリフェノールが多いフルーツ
フルーツの中でもポリフェノールが多く含まれているものは数多く存在しますが、特にビタミンCも豊富な「カシス」がおすすめです。カシスにはアントシアニンというポリフェノールが豊富に含まれています。ブルーベリーなどベリー類にも多く含まれるアントシアニンは、目のピント調節への効果が期待できます。
また、りんごもポリフェノールが豊富なフルーツの1つです。りんごにはケルセチンやプロシアニジンと呼ばれるポリフェノールが含まれています。
特にりんごの皮には多くふくまれているので、りんごの皮に含まれるポリフェノールをはじめとする栄養素やその効果、食べ方の工夫について知りたい人は、こちらの記事もぜひ併せてチェックしてくださいね!
日本人が一番多くポリフェノールを摂取している食品
日本人の食生活における主要なポリフェノール源といえば、何と言っても「緑茶」です。緑茶には、抗酸化作用の強いカテキンと呼ばれるポリフェノールが豊富に含まれています。カテキンは抗酸化作用のほか、抗菌作用や体脂肪低減作用などが期待できます。
また、日本人の食卓に欠かせない「大豆」もポリフェノールを多く含む食品です。大豆に含まれるイソフラボンは、エストロゲンと似た働きをするため、更年期症状の緩和などに効果的であるとされています。
他にも、日常的に摂取可能な食品からポリフェノールを取り入れることが可能です。
ポリフェノールが豊富な飲み物
ポリフェノールがたっぷり含まれている飲みものと言えば、まず思い浮かぶのは緑茶です。緑茶にはカテキンの一種であるエピガロカテキンガレート(EGCG)が多く含まれています。また、コーヒーにもポリフェノールの一種であるクロロゲン酸が含まれています。クロロゲン酸は抗酸化作用をはじめ、脂質代謝や糖代謝、認知機能に良い影響を与えるとされている成分です。ワイン、特に赤ワインにはレスベラトロールというポリフェノールが含まれています。
健康維持に役立つポリフェノールですが、コーヒーやワインは過剰摂取に注意が必要です。飲みすぎるとカフェインやアルコールの過剰摂取につながり、体に悪影響を及ぼします。適量摂取を心がけましょう。
ポリフェノールの効果的な摂取方法
ポリフェノールの摂取量の推奨
ポリフェノールには摂取基準が設けられていません。1日あたり1,000〜1,500mg程度が目安と言われていますが、明らかにされていないのが現状です。
ポリフェノールを効果的に摂取する方法
ポリフェノールは水に溶けやすい性質を持っており、体内でも比較的短時間で作用します。しかし、その効果は長期間持続しないため、毎日こまめに摂取することが推奨されています。
また、それぞれのポリフェノールが持つ特徴を把握して摂取すると、期待したい効果が得られる可能性が高まるでしょう。
例えば、高血圧の改善や動脈硬化予防対策を取りたい方はカカオポリフェノールが、目の調子を改善したい方はアントシアニンがおすすめです。
それぞれの効果に着目することはもちろん、さまざまな食品からポリフェノールを摂ることで栄養バランスも整うでしょう。
ポリフェノールの過剰摂取と副作用
ポリフェノールは抗酸化作用が強く、健康維持に役立つ成分です。水溶性であるため、過剰摂取による健康への悪影響はあまり心配しなくてもよいと考えられますが、過剰に摂取すると体に悪影響を及ぼすケースもあります。
例えば、ポリフェノールの一種「タンニン」は、鉄の吸収を妨げたり摂り過ぎることで便秘を引き起こしたりすることで知られる成分です。タンニンは、緑茶や紅茶などポリフェノールの摂取に効果的な食品に多く含まれています。緑茶や紅茶などの飲み物は水分補給に利用する場合も多いのですが、過剰摂取には注意したほうがよいでしょう。
健康維持のためにポリフェノールを活用する場合は「栄養バランスの良い食事」を基本とし、ポリフェノールはそのサポートとして利用することをおすすめします。
まとめ:ポリフェノールを日常生活で効果的に摂取するために
健康維持のためには栄養バランスの良い食事が推奨されますが、そのサポートをしてくれる成分がポリフェノール。強い抗酸化作用のあるポリフェノールは、日常的に摂取する食べ物や飲み物に含まれています。これらの食品を適切に摂取して、健康づくりに役立ててください。
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