カリウムの働きについて
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カリウムは、体内のバランスを整えるために不可欠なミネラルで、成人の体内に約120〜200g含まれています。多くは細胞内に存在し、細胞外液に多いナトリウムと互いに作用しあいながら、細胞の浸透圧や水分量を維持しています。
また、カリウムは神経刺激の伝達や筋肉の収縮など、体内で多岐にわたる働きを担っています。さらに、カリウムは腎臓でのナトリウムの再吸収を抑制し、尿中への排泄を促進します。ナトリウムは食塩の主成分であるため、カリウムを十分摂取することで血圧を下げる効果があります。
カリウム不足になる原因と症状
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ここからは、カリウム不足になる原因と、不足することで起こる症状について解説します。
カリウム不足が起こる背景
カリウムは通常の食生活を送っている分には、不足することはほとんどありません。
しかし、不規則な食生活、下痢や嘔吐、利尿剤の使用、特定の病状などが原因で不足することがあります。
カリウム不足が体に及ぼす影響
カリウムが不足すると、脱力感や食欲不振などの症状が現れることがあります。また血液中のカリウムが非常に低い状態となる「低カリウム血症」では、筋肉の麻痺や不整脈を起こす恐れがあります。
カリウムを含む食品とその摂取方法
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ここからは、カリウムを多く含む食品や、摂取する際のポイントについて見ていきましょう!
カリウムを含む食材の紹介
カリウムは私たちの体に必要不可欠なミネラルで、多くの食材に含まれています。特に野菜、果物、海藻類、いも類、動物性食品などにはカリウムが豊富で
す。
野菜の中では、ほうれん草やきゅうり、水菜など、果物ではバナナやりんご、キウイフルーツ、ドライフルーツにカリウムが多く含まれています。
カリウムを含む果物
果物の中でも、特にカリウムが豊富なものとしてはバナナやりんご、桃などが挙げられます。果物は朝食やおやつに取り入れやすく、調理の手間もかからないため手軽にカリウムを補給することができます。ただし果物には果糖と呼ばれる糖質も多く含まれているため、食べ過ぎには注意しましょう。
食材の調理法によるカリウム含有量の変化
カリウムは熱に強いミネラルですが水溶性であるため、食材の調理方法によってはカリウムの量が減少することがあります。例えば、野菜を茹でる煮込むといった調理法では、カリウムが溶け出しそのまま捨ててしまうことになります。
同じく、水にさらしたり、冷凍解凍した食材もカリウムが減少します。なるべくカリウムを逃さないためには、なるべく食材を大きくカットしたり皮つきのまま調理したりするのがおすすめです。また、蒸したり焼いたり、電子レンジで加熱したりするなど水を使わない調理法を選ぶ、煮汁や炊き汁も一緒に摂取するなどが有効です。
日々の食生活でのカリウムの摂取方法
日々の食生活でカリウムを適切に摂取するため、まずはカリウムを多く含む食品を意識的に摂ることが重要です。カリウムは肉、いも類、豆類、魚、野菜、果物など様々な食品に含まれています。特に、果物や野菜には多くのカリウムが含まれており、料理の際にはなるべく火を通し過ぎず、生のまま食べることでカリウムを多く摂ることができます。
また、生活習慣病予防のためには、成人男性で3000mg以上、成人女性で2600mg以上のカリウムを摂取することが目標とされています。
カリウムの過剰摂取について
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以下の場合には、カリウムの過剰摂取による健康リスクは低いと考えられています。
- 腎機能が正常
- カリウムをサプリメントから摂取していない
カリウムは多くの食品に含まれているため、サプリメントからカリウムを摂取することで過剰摂取となる可能性があります。
腎機能が低下している場合は、摂取したカリウムを尿として体外に排出しづらくなります。その結果、血液中のカリウム値が非常に高くなる「高カリウム血症」を起こすリスクが高まるのです。カリウム値が高くなりすぎると不整脈を引き起こし、最悪の場合は死に至るケースもあります。腎機能の低下を指摘されている方は、カリウムの摂取量については医師の指示を仰ぐようにしましょう。
まとめ
カリウムは体にとって重要なミネラルの一つであり、心臓機能や筋肉機能の調節、細胞内の酵素反応の調節などに関与しています。カリウム不足を防ぐためには、野菜や果物などのカリウムを豊富に含む食材を日々の食事に取り入れることが重要です。また、調理法も考慮する必要があります。煮物や炒め物など、水分を多く使う調理法はカリウムを減らしてしまう可能性があるため注意が必要です。
1日あたりのカリウムの摂取量は成人男性では1日あたり2,500mg、成人女性では2,000mgが目安です。カリウムの摂取量、食材選び、調理方法により、健康的な生活を維持しましょう◎
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さくらんぼや桃、りんごなどのフルーツをはじめ、日本で有数の「米どころ」としても知られる山形県さがえ西村山地区。豊かで寒暖差のある自然環境と生産者のたしかな技術によって、「さくらんぼの王様」といわれる佐藤錦など、四季折々の美味しい食べ物を全国にお届けしています。
そんなさがえ西村山地区に拠点を置き、山形県の中央エリアを管轄するJAさがえ西村山では、2023年より「環境にやさしい栽培技術」と「省力化に資する先端技術等」を取り入れた「グリーンな栽培体系」を目指し、新たな取り組みをスタートしています。
気候変動問題が世界中で注目されるようになった中で、全国の生産者にはカーボンニュートラルの実現に向けて化学肥料の低減が求められています。(みどりの食糧システム戦略)
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【引用元】バイオスティミュラント 活用による 脱炭素地域づくり協議会
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特に、栽培過程で生じる「ゴミ」である食品残渣からバイオスティミュラントを生産することで、「食品から食品」を生む環境負荷の低い栽培を実現し、気候変動に負けない、持続可能な産地を目指しています。
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