玄米と白米の栄養素やカロリー・糖質の違い
まずは玄米と白米の栄養素やカロリー・糖質の違いについて解説します。健康やダイエットを意識する人にとって、食材に含まれる栄養素やカロリーは重要なポイントですよね。
毎日の主食として取り入れるなら、より栄養価が高くヘルシーな方を選びたいという人も多いはず。では玄米と白米の栄養素やカロリーには、一体どれくらいの違いがあるのか詳しく見ていきましょう!
玄米と白米の栄養素
そもそも白米とは、稲の実からもみ殻、ぬか、胚芽を取り除き、キレイに精米されたお米のことです。一方、玄米は稲の実からもみ殻だけを取り除いたお米を指します。
お米の栄養素は精米の工程が進むほど削られていくため、白米より手が加えられていない玄米の方が、食物繊維やビタミン、ミネラルなどをより多く含んでいます。玄米と白米の栄養素の含有量は以下の通りです。
栄養素 | 白米(100gあたり) | 玄米(100gあたり) |
---|---|---|
食物繊維 | 0.3g | 1.4g |
ビタミンB1 | 0.02mg | 0.16mg |
ビタミンB2 | 0.01mg | 0.02mg |
葉酸 | 3μg | 10μg |
葉酸 | 3μg | 10μg |
ビタミンE(αトコフェロール) | 微量 | 0.5mg |
カルシウム | 3mg | 7mg |
マグネシウム | 7mg | 49mg |
亜鉛 | 0.6mg | 0.8mg |
比較してみると、玄米の方が白米より明らかに栄養価が高いことが分かりますね。中でも食物繊維やビタミンB群の含有量は玄米が圧倒的で、主食を玄米に置き換えるだけでも、整腸効果やダイエット効果など様々な効果が期待できそうですね◎
玄米と白米のカロリー・糖質
栄養素の含有量に大きな違いがある玄米と白米ですが、カロリーや糖質はどれくらい違うのでしょうか。まずは玄米と白米のカロリーの違いを見てみましょう。
栄養素 | 玄米のカロリー | 白米のカロリー |
---|---|---|
100g(お茶碗小盛1杯) | 152kcal | 156kcal |
150g(お茶碗中盛1杯) | 228kcal | 234kcal |
250g(お茶碗大盛1杯) | 380kcal | 390kcal |
比較してみると、玄米と白米のカロリーにはあまり大きな違いがないことが分かりますね。では続いて、玄米と白米の糖質量の違いを見てみましょう。
栄養素 | 玄米の糖質量 | 白米の糖質量 |
---|---|---|
100g(お茶碗小盛1杯) | 35.1g | 38.1g |
150g(お茶碗中盛1杯) | 52.7g | 57.2g |
250g(お茶碗大盛1杯) | 87.8g | 95.3g |
カロリーと同様に、玄米と白米は糖質量も大差ないことが分かります。つまりどちらも、とりわけ低糖質な食材というわけではなく、食べ過ぎには注意が必要です。
ただし玄米と白米は、食後の血糖値の上昇を示すGI値に大きな違いがあり、白米のGI値は75なのに対し、玄米のGI値は54となっています。GI値は、数値が低いほど糖の吸収が緩やかで、脂肪として蓄積されにくいといわれています。白米に比べ低GIな玄米は、カロリーや糖質がほぼ同等でも、比較的太りにくい食材なのです◎
白米・玄米の栄養素などについては、こちらの記事でもご紹介していますので、ぜひご覧ください!
玄米と白米の味や食感の違い
栄養素の含有量やGI値では、玄米の方が白米より優れており、日常的に食べることで様々な健康効果が期待できます◎一方、玄米と白米には味や食感にも違いがあり、これは人によって好みが分かれるかもしれません。
白米は、白くツヤのある米粒で外皮がなく、ふっくらと柔らかな食感です。味わいは甘みが強く、お米特有のふくよかで豊かな風味も楽しめます。対して玄米には外皮があり、食感は硬くパサつきがち。またぬかの独特な香りがあり、香ばしい風味を感じるのが特徴です。
調理の手間も白米の方が手軽で、外皮に覆われている分、水を吸収し辛い玄米の浸水時間は、白米のおよそ6倍以上もかかります。そのため日本では現在、簡単に美味しく食べられる白米の方が主流で、食事に欠かすことのできない主食として親しまれています。
玄米と白米のメリット・デメリット
玄米と白米の違いには様々なポイントがあり、目的や好みによってどちらを選ぶかは、人それぞれです。そんな玄米と白米のメリット・デメリットを以下のようにまとめました。
栄養素 | メリット | デメリット |
---|---|---|
玄米 | ・便秘解消や整腸効果が期待できる ・美肌やアンチエイジングにも効果的 ・血糖値が安定して痩せやすくなる ・白米に比べるとヘルシー | ・食感が硬い ・ぬか特有のクセがある ・調理に時間や手間がかかる |
白米 | ・幅広い食材に合う美味しさを持っている ・食感が柔らかく子どもやお年寄りも食べやすい ・調理の手間や時間が少ない | ・玄米に比べると栄養価が低い ・カロリーやGI値が高く太りやすい ・咀嚼回数が少なくなりがち |
玄米は白米に比べ栄養価が高くヘルシーなので、健康やダイエットを意識する人におすすめです。逆に白米は、玄米より栄養面では劣るものの、手軽に美味しく食べられるので、忙しくて調理の時間があまりとれない人や、子ども、お年寄りにおすすめです。
しかし玄米のデメリットは、調理器具や調理方法しだいで解消することができます◎最近では、玄米を炊く機能が豊富な「玄米炊飯器」が様々なメーカーから発売されており、調理時間を大幅に短縮することができます。また仕上がりの設定も数種類の中から選べるので、自分好みの美味しい玄米を炊き上げることも可能となっています!
玄米を美味しく炊くためには、水加減や火力が重要で、そのポイントさえおさえておけば、誰でも手軽に美味しい玄米を炊くことができますよ。
お米を食べてJAさがえ西村山の挑戦を応援しよう!
さくらんぼや桃、りんごなどのフルーツをはじめ、日本で有数の「米どころ」としても知られる山形県さがえ西村山地区。豊かで寒暖差のある自然環境と生産者のたしかな技術によって、「さくらんぼの王様」といわれる佐藤錦など、四季折々の美味しい食べ物を全国にお届けしています。
そんなさがえ西村山地区に拠点を置き、山形県の中央エリアを管轄するJAさがえ西村山では、2023年より「環境にやさしい栽培技術」と「省力化に資する先端技術等」を取り入れた「グリーンな栽培体系」を目指し、新たな取り組みをスタートしています。
気候変動問題が世界中のイシューとなる中で、全国の生産者にはカーボンニュートラルの実現に向けて化学肥料の低減が求められています。(みどりの食糧システム戦略)
とはいえ、化学肥料を減らすと、収入減少の怖さがあり、生産者にとって大きな負担を強いる可能性があります。そこでJAさがえ西村山では、バイオスティミュラントという新しい農業資材に着目し、生産者の負担を軽減する、新しい栽培方法の開発に挑戦しています。
【引用元】バイオスティミュラント 活用による 脱炭素地域づくり協議会

特に、栽培過程で生じる「ゴミ」である食品残渣からバイオスティミュラントを生産することで、「食品から食品」を生む環境負荷の低い栽培を実現し、気候変動に負けない、持続可能な産地を目指しています。
現在、さがえ西村山地区では「さくらんぼ」「桃」「りんご」「米」「なす」の5品目でこの取り組みを実施しているそうです。ぜひ、気候変動問題に果敢に取り組む産地の商品を購入して応援していきましょう!