基礎知識:グルテンとは何か?
まずは、そもそもグルテンとは何なのか、定義や含まれる食品などの基礎知識をチェックしていきましょう!
グルテンの定義
グルテンとは、小麦に含まれるたんぱく質の一種で、パンや麺類などの小麦製品のもっちりとした食感を支える主要な成分です。具体的には、小麦粉に水を加えてこねると、そこに含まれる「グルテニン」と「グリアジン」という二つのたんぱく質が結合し、グルテンへと変化します。
グルテンは食品に粘り気と弾力を与える効果があり、パンや麺のもちもちとした食感を作り出しています。しかし、一部の人にはグルテンがアレルギーを引き起こす原因となることもあるため、摂り過ぎには注意が必要です。
グルテンが含まれる食品
グルテンは小麦を主成分とする食品に多く含まれるタンパク質であり、パンやパスタ、ケーキなどの小麦粉を使用した製品に含まれています。
さらに、グルテンは加工食品の増粘剤や安定化剤としても利用されるため、ソースやレトルト食品、インスタントラーメンなどにも含まれることがあります。そのため、日常生活の中で無意識のうちに多く摂取されている可能性があります。
なぜグルテンフリーが注目されているのか?
近年、「グルテンフリー」の言葉を耳にすることが多くなったのは、健康意識の高まりからきていると考えられます。
もともとグルテンフリーは、小麦アレルギーやグルテンに対する異常な免疫反応で起こる自己免疫疾患「セリアック病」の治療のための食事として取り入れられていました。
その後グルテンは体によくないという考え方が生まれ、健康を気にする方々からグルテンを除去した「グルテンフリー」が注目を集めるようになったのです。
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※2024年1~8月のデータ小麦粉vs米粉:体に与える影響を解説
小麦粉と米粉では、栄養素としての特性が大きく異なります。まず、小麦粉は「強力粉」「中力粉」「薄力粉」の3種類があり、これらはグルテンの量と性質により、パンやピザ、ケーキやお菓子作りなどに適しています。
一方、米粉にはグルテンが含まれていません。また、米粉は小麦粉と比べて油の吸収率が少なく、「アミノ酸スコア」も高いという特徴があります。
アミノ酸スコアは、たんぱく質の「質」を表す指標のことです。私たちが摂取すべき必須アミノ酸がどのくらいの割合で含まれているかを表しており、数値が100に近い食品ほど体内で効率よくたんぱく質を利用できるということになります。
一般的に、動物性食品および大豆はアミノ酸スコアが高い傾向です。たとえば鶏もも肉や鮭、卵、牛乳、大豆などはアミノ酸スコアが100となっています。
小麦粉 | 米粉 | |
---|---|---|
グルテン | 含む | 含まない |
油の吸収率 | 高い | 低い |
アミノ酸スコア | 41 | 65 |
グルテンフリーな食事や、グルテンの摂り過ぎを避けたい人は、米粉を使った食品を積極的に取り入れると良いでしょう。
まとめ
今回は、「グルテンとは何か?」という基本的な知識から、グルテンが含まれる食品、また人気を集めているグルテンフリーの理由について詳しく解説しました。
グルテンは摂り過ぎるとアレルギー症状などの悪影響を及ぼす可能性があり、近年では「グルテンフリー」な食生活を目指す人が増えています。また適度にグルテンを摂りたい人にとっては、グルテンを含む小麦粉とグルテンフリーの米粉との違いを理解することで、自分に合った食事内容の選択へと繋がります。
グルテンを含む食品と、グルテンフリーな食品をかしこく取り入れて、豊かで健康的な食生活を送りましょう!
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【引用元】バイオスティミュラント 活用による 脱炭素地域づくり協議会
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