カレーのカロリーと栄養成分について
まずは、一般的なカレーのカロリーと栄養成分について解説します。
一般的なカレーのカロリーと栄養成分
一般的なカレーライス一人前のカロリーは、700〜800kcal程度です。カレールーには肉や野菜、スパイスや小麦粉などが使われており、100gあたり約474kcalあります。また、カレーの場合、ご飯の量がお茶碗1杯よりも多くなってしまう傾向にあり、ご飯250gと想定するとそれだけで390kcalで、カレーライスは糖質、脂質、たんぱく質のエネルギー産生栄養素(三大栄養素)を比較的バランスよく含み、ビタミンやミネラルも摂取できます。
カレーは、カロリーが高めである一方で、栄養価も高い料理であることが分かります。
カレーのカロリーが高い理由
通常のカレーがカロリーが高い
理由は主に2つあります。まず1つ目は、カレールー自体のカロリーが高い点です。市販のカレールーには多量の小麦粉が使われており、高カロリーになりやすい傾向にあります。
2つ目は、カレーに使われる主な具材が高カロリーであることです。カレーには、肉やじゃがいもなどの比較的高カロリーな食材が使われることが一般的です。これらが加わることにより、さらにカロリーは上昇します。
カレーの栄養が豊富な理由
カレーの栄養が豊富な理由は、さまざまな具材を使用するからであると考えられます。肉からはたんぱく質や脂質、じゃがいもからは炭水化物が摂取できます。これらは人間の生命活動に必要なエネルギー産生栄養素です。一方で、具材次第で栄養価が異なる料理であるともいえるでしょう。
ヘルシーカレーの原理:カロリーを下げつつ栄養価を保つ方法
ヘルシーカレーを作る上での原理は、カロリー源の代替と、栄養価を保つ具材の選択、そしてスパイスの活用です。
低カロリーな食材に置き換える
カロリーが高い部分は主に米とルーです。これを代替することでカロリーを抑えることができます。例えば、米は糸こんにゃくを細かく切り混ぜて炊く方法や、細寒天を混ぜる方法があります。また、ルーもカロリー控えめのものを選べば、簡単にカロリーを抑えることが可能です。
カロリーを下げながら栄養価を保つ具材の選択
具材はヘルシーなものを選びます。例えば、牛肉や豚肉を使っている場合は、鶏の胸肉など低カロリーなものにします。また、野菜やキノコ類を多めにすることで、カロリーを抑えつつ食物繊維やビタミン等の栄養も補給できます。
スパイスの活用とその効能
ルーの代わりにスパイスを活用することで、カレーの風味を引き立てつつ、脂質やカロリーを抑えることが可能です。スパイスは消化促進や抗酸化作用など、様々な健康効果もあります。市販のルーを使うと手軽ですが、健康を考えるならオリジナルスパイスを調合したカレーを作るのもおすすめですよ。
栄養士が推奨する低カロリーカレーのレシピ
ここからは、管理栄養士監修のもと、低カロリーで栄養たっぷりなカレーのレシピを紹介します。
豆腐と野菜のキーマカレー
豆腐と野菜をたっぷり使ったキーマカレー。野菜は旬のものをお好みで加えてOK。栄養満点でヘルシーな一皿です。
【材料 2人前の分量】
- カレールー 2かけ
- 豚ひき肉 150g
- 豆腐(木綿) 1丁(300g)
- 玉ねぎ 1/2個
- にんじん 1/2本
- キャベツ 4枚
- サラダ油 大さじ2
- 水 300ml
【作り方】
- 玉ねぎはみじん切りにする。にんじんは小さく切る。キャベツはざく切りにする。豆腐は水気を切って一口大に切る。カレールーは細かく砕く。
- フライパンにサラダ油を熱し、豚ひき肉を入れてほぐしながら炒める。
- 肉の色が変わったら、玉ねぎとにんじんを加えて炒める。
- 野菜がしんなりしたら、水を加えて煮立たせる。
- カレールーを加えて溶かしながら混ぜる。
- 豆腐とキャベツを加えて煮込む。
- 野菜に火が通ったら、味を見て調整する。
- お皿にご飯を盛り、カレーをかけて完成。
こんにゃくライスとスパイス香るチキンカレー
こんにゃくライスとスパイス香るチキンカレーは、低カロリーかつ栄養バランスを考慮した一品です。お米に糸こんにゃくを混ぜて炊くことでカロリーを抑え、食物繊維が豊富になりますよ。
【材料 2人前の分量】
- カレールー 2かけ
- 鶏むね肉 200g
- 野菜(お好みで) 適量
- 糸こんにゃく 200g
- スパイス(カレーパウダー、クミン、コリアンダーなど) 適量
- お米 2合
【作り方】
- 糸こんにゃくを細かく切って洗い、5分ほど茹でるかフライパンで空炒りします。
- 1をごはんと一緒に炊きます。
- 鶏むね肉と野菜を一口大に切り、炒めます。
- スパイスを加えて香りが立つまで炒め続けます。
- カレールウを加え、よく混ぜながら煮込みます。
- 無事に炊き上がったこんにゃくライスと一緒に盛り付けて完成です。
きのこと大豆のヘルシーカレー
肉を使わず、きのこと大豆をメインの具材に使ったヘルシーカレー。カロリーや脂質を抑えつつも、高たんぱく質で食物繊維もたっぷり摂れる栄養価が高い一品です。
【材料 2人前の分量】
- カレールー 2かけ
- 玉ねぎ 1/2個
- にんにく 1片
- しいたけ 4個
- 舞茸 1パック
- 大豆(ドライパック) 100g
- 水 500ml
- 醤油 大さじ1
- みりん 大さじ1
【作り方】
- 玉ねぎとにんにくはみじん切りにする。
- しいたけは石づきを取り除いて薄切りにする。
- 舞茸はほぐしておく。
- 鍋に油を熱し、玉ねぎとにんにくを炒める。
- 玉ねぎがしんなりしたら、水と醤油、みりんを加えて煮立たせる。
- しいたけと舞茸、大豆を加えて煮込む。
- カレールーを入れて溶かしながら混ぜる。
- とろみがついたら火を止めて完成。
まとめ
今回は、一般的なカレーのカロリーと成分を見てきました。そして、それらを踏まえた上で、カロリーを抑えつつ栄養価を維持するヘルシーカレーの作り方とそのレシピを紹介しました。
これらのカレーは、カロリー制限をしながらも満足感を得られ、健康的な食生活の一部として簡単に取り入れることができます。カロリーを気にしながらも、誰もが大好きなカレーを楽しめますよ。健康的な食生活の一部として、ぜひ参考にしてくださいね◎
【参考サイト】
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さくらんぼや桃、りんごなどのフルーツをはじめ、日本で有数の「米どころ」としても知られる山形県さがえ西村山地区。豊かで寒暖差のある自然環境と生産者のたしかな技術によって、「さくらんぼの王様」といわれる佐藤錦など、四季折々の美味しい食べ物を全国にお届けしています。
そんなさがえ西村山地区に拠点を置き、山形県の中央エリアを管轄するJAさがえ西村山では、2023年より「環境にやさしい栽培技術」と「省力化に資する先端技術等」を取り入れた「グリーンな栽培体系」を目指し、新たな取り組みをスタートしています。
気候変動問題が世界中で注目されるようになった中で、全国の生産者にはカーボンニュートラルの実現に向けて化学肥料の低減が求められています。(みどりの食糧システム戦略)
とはいえ、化学肥料を減らすと、収入減少の怖さがあり、生産者にとって大きな負担を強いる可能性があります。そこでJAさがえ西村山では、バイオスティミュラントという新しい農業資材に着目し、生産者の負担を軽減する、新しい栽培方法の開発に挑戦しています。
【引用元】バイオスティミュラント 活用による 脱炭素地域づくり協議会
特に、栽培過程で生じる「ゴミ」である食品残渣からバイオスティミュラントを生産することで、「食品から食品」を生む環境負荷の低い栽培を実現し、気候変動に負けない、持続可能な産地を目指しています。
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