【管理栄養士監修】玄米が肝臓に悪いのは本当?玄米の食べ方や量を調整して肝臓を守る方法

【管理栄養士監修】玄米が肝臓に悪いのは本当?玄米の食べ方や量を調整して肝臓を守る方法

「玄米は肝臓に悪い」そんな噂を耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。玄米は栄養価が高く、「完全栄養食」としても話題の食べ物ですが、体に悪影響を及ぼす可能性があると聞くと、食べるのを躊躇してしまいますよね。 そこで今回は、「玄米は肝臓に悪い」という噂の信ぴょう性や、安全な食べ方について紹介します!これを読めば、玄米を美味しく安全に食べながら、健康を手に入れる方法が分かります◎これから玄米を食事に取り入れたいと思っている人は、ぜひ最後までチェックしてくださいね♪

玄米が肝臓に悪いという噂の真相は?

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結論からいうと、玄米が肝臓に悪いという噂には医学的な根拠がなく、著名な論文も存在しないため、迷信とされています。玄米が直接的に害を与えることはないので、安心して玄米を食べて大丈夫です◎

では、そもそもなぜそのような迷信が、噂となって広まったのでしょうか。ここではまず、玄米が肝臓に悪いといわれる原因について紹介します。実際のところは分かりませんが、玄米に含まれる一部の成分や、食べ方の問題が噂の元となっているようです…。

玄米が肝臓に悪いといわれる原因

玄米が肝臓に悪いといわれるのは、以下のような原因が考えられます。

  • 食べ過ぎによるお腹の不調
  • 毒性のある成分が含まれている
  • 残留農薬やヒ素への不安

玄米には、食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維には整腸効果があり、便秘の解消などに役立ちますが、摂りすぎるとお腹が緩くなったり、返って便秘を引き起こすこともあります。胃腸に負担がかかることは事実なので、玄米の食べ過ぎには十分注意しましょう。

玄米に含まれるアブシジン酸やフィチン酸という栄養素には、毒性があるといわれています。しかしどちらも、人の体に与える影響は小さく、アブシジン酸は他の食材にも多く含まれていることから、子供を含め安全に食べられると結論付けられています。フィチン酸は、ミネラルの吸収を阻害する作用があるとされていますが、他の食材との食べ合わせなどによって大部分を防ぐことができます。

ぬかを残したまま食べる玄米は、白米に比べ農薬や無機ヒ素が残りやすいという懸念があります。しかし日本では、残留農薬について食品衛生法の基準値が定められており、基準値を超えたものが市場に並ぶことはありません。また無機ヒ素についても、農林水産省や食品安全委員会によって安全性が報告されており、過剰摂取さえしなければ毎日食べても健康に害を及ぼすことはないとされています。

玄米はむしろ肝臓のトラブル改善に役立つ

玄米が肝臓に悪いといわれる原因は、食べ過ぎや一部の成分に対する懸念であることが分かりましたね。しかし実際は、玄米が肝臓や健康に害を及ぼすことはほとんどなく、安全な食べ物であることも証明されています。

むしろ玄米は、低GI食品であり、食物繊維やビタミン、ミネラルなど肝臓のトラブル改善に役立つ栄養素を豊富に含んでいます。例えば、肥満や食生活の乱れが原因で発症する脂肪肝には、低GIで脂肪の蓄積を抑える玄米を白米と置き換える食事改善が有効とされています。

また、お酒の飲み過ぎが原因で発症するアルコール性肝炎は禁酒を原則としたうえで、栄養バランスの良い食事とビタミン、ミネラルの補給が推奨されています。玄米は栄養価が高く、ビタミンやミネラルも豊富に含んでいるため、アルコール性肝炎の改善に役立ちます。

このように、一部では肝臓に悪いといわれている玄米ですが、むしろ肝臓に関する様々なトラブルの改善や予防に役立ち、体の内側から健康をサポートしてくれる存在なのです◎

玄米を美味しく安全に食べるには?

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玄米は、肝臓に悪いということはなく、健康に害を及ぼすリスクも少ない安全な食べ物ですが、食べ方や摂取量には注意が必要です。先ほど紹介したように、玄米は過剰摂取するとお腹を壊したり、基準値以上の農薬や毒成分を摂取してしまう危険性があります。

そこでここからは、玄米を美味しく安全に食べる方法について紹介します!玄米は本来、体に良い栄養素を豊富に含み、美容や健康に様々な効果をもたらしてくれる食べ物です。食べ方の注意点をおさえて、日々の食事に上手く取り入れましょう◎

玄米の適切な食べ方や量の目安

玄米を日々の食事に取り入れる際は、1食150〜200gほどを目安に摂取しましょう。玄米は、過剰摂取すると消化不良や便秘など、健康に害を及ぼす可能性があります。また玄米のカロリーや糖質量は、白米と比べて大差ありません。そのため玄米の過剰摂取は肥満に繋がる恐れもあり、十分注意が必要です。

玄米は白米に比べ食感が硬く、消化されにくいという特徴があります。そのためあまり噛まずに飲み込むと消化吸収に時間がかかり、胃や腸に負担がかかってしまいます。玄米をより安全に、体に負担をかけずに食べるなら、よく噛むことを意識しましょう◎

負担を減らすなら発芽玄米がおすすめ

玄米を少しだけ発芽させたものを「発芽玄米」といいます。玄米を発芽玄米にすることでより安全に食べることができ、さらに栄養価もアップします◎

玄米を発芽させることで酵素の働きが活性化し、消化吸収されやすくなります。また発芽玄米はぬかの硬さがなくなり、モチモチとした柔らかさが出ます。食感が柔らかい分、食べやすさもアップし、胃や腸への負担も抑えられるためおすすめですよ。

また玄米の栄養素や効果については、こちらの記事でもご紹介していますので、ぜひご覧ください!

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玄米を食べてJAさがえ西村山の挑戦を応援しよう!

さくらんぼや桃、りんごなどのフルーツをはじめ、日本で有数の「米どころ」としても知られる山形県さがえ西村山地区。豊かで寒暖差のある自然環境と生産者のたしかな技術によって、「さくらんぼの王様」といわれる佐藤錦など、四季折々の美味しい食べ物を全国にお届けしています。

そんなさがえ西村山地区に拠点を置き、山形県の中央エリアを管轄するJAさがえ西村山では、2023年より「環境にやさしい栽培技術」と「省力化に資する先端技術等」を取り入れた「グリーンな栽培体系」を目指し、新たな取り組みをスタートしています。

気候変動問題が世界中のイシューとなる中で、全国の生産者にはカーボンニュートラルの実現に向けて化学肥料の低減が求められています。(みどりの食糧システム戦略)

とはいえ、化学肥料を減らすと、収入減少の怖さがあり、生産者にとって大きな負担を強いる可能性があります。そこでJAさがえ西村山では、バイオスティミュラントという新しい農業資材に着目し、生産者の負担を軽減する、新しい栽培方法の開発に挑戦しています。

バイオスティミュラントは、植物に生理学的刺激を与えることで、環境ストレスを受けたために発揮されていない「農作物が本来持っている能力」を、最大限まで改善する資材として期待されている新しい農業用資材です。 農作物の品質や収量の向上や、栄養吸収率を高めることによる化学肥料使用量の低減などの効果をもたらします。
【引用元】バイオスティミュラント 活用による 脱炭素地域づくり協議会

特に、栽培過程で生じる「ゴミ」である食品残渣からバイオスティミュラントを生産することで、「食品から食品」を生む環境負荷の低い栽培を実現し、気候変動に負けない、持続可能な産地を目指しています。

現在、さがえ西村山地区では「さくらんぼ」「桃」「りんご」「米」「なす」の5品目でこの取り組みを実施しているそうです。ぜひ、気候変動問題に果敢に取り組む産地の商品を購入して応援していきましょう!

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鈴木 亜子

鈴木 亜子 Suzuki Ako

管理栄養士

管理栄養士。大学卒業後、主に医療機関に勤務。チーム医療の一端を担い、生活習慣病どさまざまな疾患の栄養管理に取り組む。得意分野は糖尿病で療養指導や透析予防、重症化予防などを担当した経験も。現在は豊富な栄養相談経験を活かし、健康に関わる分野の記事執筆などを行う。

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