なすはすぐに食べるべき?食べ頃はいつ?
スーパーや八百屋さんに1年中並んでいるなすですが、実は食べ頃の時期があるのをご存じでしょうか。また購入したなすは、すぐに食べるべきなのか、少し置いてから食べるべきなのか迷うという人も少なくないはず。
ここでは、なすが食べ頃を迎える旬の時期と、購入したなすを美味しく食べられるタイミングについて解説します◎なすの食べ頃を逃したくない人は要チェックです!
なすの最も食べ頃な時期
なすの旬は、初夏から秋にかけての約5カ月ほど。一般的には、6月から収穫されるものを「夏なす」、9月以降に収穫されるものを「秋なす」と呼び、この時期に出回るなすが1年のうちで最も美味しく、食べ頃といわれています。
またなすの生産量全国1位の高知県では、通常あまりなすが出回らない冬から春にかけて出荷のピークを迎え、年間を通して美味しいなすを市場へ届けています。高知県を除けば、ほとんどの産地が6月から9月にかけてなすの収穫期となるため、食べ頃のなすを確実にゲットするなら、初夏から秋の間が狙い目です◎
なすは新鮮なうちが食べ頃
野菜の中には、さつまいもやかぼちゃのように追熟するものがあります。追熟する野菜は収穫後に一定期間寝かせることで甘みや旨みが増し、より美味しくなりますが、なすは追熟しない野菜に分類されます。
なすを含む追熟しない野菜は、収穫後間もない新鮮なうちが食べ頃です◎そのためスーパーなどで購入したなすも、できるだけ早く、鮮度が落ちてしまう前に食べた方が美味しく感じられます。なすは上手に保存すれば1週間ほど日持ちしますが、食べ頃を逃さないためには購入当日や、遅くとも翌日中には食べきるのがおすすめです。
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※2024年8月のデータなすの食べ頃サインは?
ここからは、店頭で食べ頃のなすを見分けるポイントについて紹介します。なすは初夏から秋にかけて旬を迎え、新鮮なほど美味しい野菜ですが、いざ目の前にズラリと並んだ中から鮮度が高く食べ頃のなすを見分けるのは難しいと感じてしまいますよね。
しかし食べ頃のなすにはある共通の特徴があり、それさえおさえてけば、農家や専門家でなくとも簡単に見分けることができますよ◎
ポイント①全体がムラなく色づきツヤがある
太陽の光をたっぷりと浴び、食べ頃に育ったなすは「なす紺」と呼ばれる紫がかった独特の色味が濃く、鮮やかに色づいています。この色づきにムラがなく、全体が均一に染まっているものほど栄養がたっぷりと詰まった美味しいなすの証です◎
また皮にハリがあり、表面がツヤツヤと光っているものは収穫後間もない、新鮮な状態です。反対に、皮がしなっとしていてあまり光沢がないものは食べ頃を過ぎているので、選ぶ際は注意しましょう。
ポイント②手に持ったときずっしりと重みがある
なすは手に持ったとき、ずっしりと重みがあるほど果肉が引き締まり、水分を豊富に蓄えています。なすの水分は収穫から時間が経つにつれ抜けてしまい、みずみずしさが損なわれてしまうので、重みはなすの鮮度を測るうえで大きなヒントになります。
またなすの形は、品種によって細長いものや丸っこいものなど様々ですが、全体にふっくらとした厚みがあるものを選びましょう。細長い形をしたなすも、中腹からお尻にかけて丸みを帯びているはずなので、店頭で選ぶ際はぜひ注目してみてください◎
ポイント③ヘタの切り口が新しくトゲが尖っている
なすの頭に付いているヒラヒラした部分を、ガクといいます。このガクに生えているトゲには鮮度が非常に現れやすく、鋭く尖っているほど新鮮です◎袋詰めされていないなすは、トゲに軽く触れてみて少し痛いと感じるくらいのものを選びましょう。
なすのトゲは収穫から時間が経つと次第になくなっていくので、まずはトゲがあるかどうかチェックし、その中でも特に鋭く尖っているものを探してみてください。またヘタの切り口がみずみずしく、乾燥していないものは収穫から間もない可能性が高いですよ。
食べ頃を過ぎたなすの見分け方
食べ頃の美味しいなすを見分けられるようになると、ついつい大量に購入し過ぎてしまうこともあるかもしれません。大量に購入したなすを保存していると、日が経つにつれ食べ頃を過ぎてしまい、放っておくと傷んでしまう可能性があります。そうなる前に、まだ食べられるなすはできるだけ早めに調理して食べきりたいところ。
もし食べ頃を過ぎてしまったなすが冷蔵庫にある場合、以下の特徴をチェックし、食べられるかどうか判断してみてください◎
- カットした断面に斑点がある
- 皮に茶色い傷やかさぶたがある
- お尻だけ茶色く変色している
このような特徴が見られるなすは、まだ食べることができるので、食感の違いが気になりにくい煮物などにして食べるのがおすすめです。またヘタにカビが生えていたり、触ると水分が出てぬめりを感じたり、異臭がするようなら、残念ながらそのなすは腐っているので、食べずに処分してください。
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※2024年8月のデータ食べ頃を過ぎたなすの大量消費レシピ
食べ頃を逃したなすは、完全に傷んでしまう前に美味しく調理して食べ切りましょう。
レシピ①なすのしぎ焼き
味噌を使った甘辛い味付けのなすのしぎ焼きは、ご飯の進む一品。ところどころピーラーで皮を剥いたなすとピーマンを乱切りにし、まずは多めのごま油でなすを炒めましょう。なすに油が回ったらピーマンを加えて炒めます。砂糖を振り入れ全体に混ぜるように焼き付けたら、味噌を加え手早く炒め、全体的に混ざったら白ごまを振り入れて完成です。
ご飯の食べ過ぎ要注意の、食欲そそる味わいです。
レシピ②揚げなす
油で揚げるだけのシンプルな料理ですが、ご飯のおかずにもおつまみにもぴったりの揚げなす。食べ頃を過ぎていても、じっくりと加熱すればなすのとろとろ食感は健在です。大根おろしと一緒に、だし醤油やポン酢で食べるのも美味しいのですが、麻婆なすやあえ物、麺料理のトッピングに活用するのもおすすめです。
レシピ③なすのトマト煮込み
そのまま食べるのはもちろん、肉料理のトッピングにしたりパスタのソースにしたりしてもおすすめの一品。なすを乱切り、玉ねぎをさいの目切りにします。フライパンにオリーブオイルを熱しにんにくのみじん切りを入れ、香りが出てきたらなすと玉ねぎを炒めます。なすが油を吸ったらカットトマト缶を入れ、煮詰めていきましょう。汁気が少なくなったら塩で味を整えて完成です。
トマト缶1缶で、なす5〜6本分作れます。たくさん作っていろいろな料理にアレンジしてくださいね。
なすを食べてJAさがえ西村山の挑戦を応援しよう!
さくらんぼや桃、りんごなどのフルーツをはじめ、日本で有数の「米どころ」としても知られる山形県さがえ西村山地区。豊かで寒暖差のある自然環境と生産者のたしかな技術によって、「さくらんぼの王様」といわれる佐藤錦など、四季折々の美味しい食べ物を全国にお届けしています。
そんなさがえ西村山地区に拠点を置き、山形県の中央エリアを管轄するJAさがえ西村山では、2023年より「環境にやさしい栽培技術」と「省力化に資する先端技術等」を取り入れた「グリーンな栽培体系」を目指し、新たな取り組みをスタートしています。
気候変動問題が世界中のイシューとなる中で、全国の生産者にはカーボンニュートラルの実現に向けて化学肥料の低減が求められています。(みどりの食糧システム戦略)
とはいえ、化学肥料を減らすと、収入減少の怖さがあり、生産者にとって大きな負担を強いる可能性があります。そこでJAさがえ西村山では、バイオスティミュラントという新しい農業資材に着目し、生産者の負担を軽減する、新しい栽培方法の開発に挑戦しています。
【引用元】バイオスティミュラント 活用による 脱炭素地域づくり協議会
特に、栽培過程で生じる「ゴミ」である食品残渣からバイオスティミュラントを生産することで、「食品から食品」を生む環境負荷の低い栽培を実現し、気候変動に負けない、持続可能な産地を目指しています。
現在、さがえ西村山地区では「さくらんぼ」「桃」「りんご」「米」「なす」の5品目でこの取り組みを実施しているそうです。ぜひ、気候変動問題に果敢に取り組む産地の商品を購入して応援していきましょう!