なすの保存期間の目安は1週間程度
なすの保存期間の目安は、通常1週間程度となります。なすは追熟しない野菜で、収穫後はだんだんと品質が劣化していきます。またなすの約94%は水分なので、乾燥に弱く水分が抜け出ると著しく味わいや食感が悪くなってしまいます。
そのためなすは、イモ類や玉ねぎなどに比べると日持ちが短く、1週間ほどで食べ頃を過ぎてしまいます。なすのみずみずしさを逃さないためには、保存方法にちょっとしたコツが必要です。このコツをおさえておけば、同じ日数でも美味しさをキープしたままなすを保存することができますよ◎
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※2024年8月のデータなすの美味しさを日持ちさせるには?
ここからは、なすの美味しさを日持ちさせる保存のコツについて見ていきましょう!
なすの美味しさを少しでも長くキープさせるためには、保管場所、温度、湿度に配慮する必要があります。なすはデリケートな野菜なので、これらのポイントをおさえて、上手に保存しましょう◎
ポイント①基本は野菜室で保管
なすを保存する際は、基本的に冷蔵庫の野菜室で保管しましょう!室温が15℃を下回っている場合は常温保存でも問題ありませんが、なすが旬を迎える初夏から秋にかけては気温が高くなりがちなので、購入後できるだけ早く野菜室に移すのがおすすめです◎
なすは暑さに強い野菜ですが、あまり高温で保管すると傷んでしまう恐れがあります。野菜室は、冷蔵庫の中でも温度が高めで野菜を保存するのに適した環境が設定されています。
ポイント②冷やしすぎはNG
なすを保存する際、注意しなければならないのが冷やしすぎです。なすは寒さに弱い性質で、5℃以下の温度で保存すると低温障害を起こす可能性があります。一般的な冷蔵庫では、本体の温度が2~5℃、野菜室の温度が3~8℃程度に設定されています。
そのため冷蔵庫本体の温度はなすにとって寒すぎ、美味しさをうまくキープさせることができません。またなすは通常ビニールなどの袋に入った状態で販売されていることが多いですが、このままでは野菜室の温度でも冷気が直接あたって冷えすぎる可能性が高いです。
ポイント③乾燥に注意
寒さに弱い性質を持つなすは、水分量が多く、乾燥にも注意が必要です。みずみずしくジューシーな、なす特有の食感はたくさんの水分からできているものなので、この水分をできるだけ逃さないことがなすの美味しさをキープさせるコツとなります。
購入してきたなすは、まず袋から取り出し、1つ1つ丁寧にラップで包みます。さらにそれらを実が重ならないようポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保管します。こうすることで、直接的な冷気を緩和し、乾燥も防ぐことができます。この一手間で、なすの美味しさがぐっと長持ちしますよ◎
冷凍保存の目安とコツ
なすを大量に購入した場合、1週間以内に使い切れないこともあるでしょう。そんなときは、なすを冷凍保存がおすすめです◎冷凍保存なら約1カ月ほど日持ちさせることができ、解凍して煮物や蒸しなすにすれば食感の違いもほとんど気になりません。
なすを冷凍保存する際は、一度水で洗ってからしっかりと拭き取り、冷蔵保存と同様にラップで1つ1つ包みます。あとは冷凍可能な保存袋に入れ、冷凍庫で保管するだけ!解凍する際、1本あたり600Wの電子レンジで3分ほど加熱すると火入れにもなり、調理を時短できますよ。
カットしたなすの日持ちは?
一度包丁でカットしてしまったなすは、できる限り早めに使い切るのがおすすめです。日持ちの目安は、最大でも5日程度となります。切り口を中心にラップでしっかりと包み、隙間がある場合はセロハンテープなどで封をして野菜室で保管してください。
しかしなすは一度カットするとそこから水分が抜けやすくなり、変色したり食感が悪くなってしまいます。カットしたなすをできるだけ美味しく保存するなら、早めに冷凍するのがおすすめです◎なすを使いやすい大きさに切ったら水にさらしてアクを抜き、しっかりと水気を拭き取って保存袋に入れます。あとは冷凍庫で1カ月以内を目安に保管しましょう。
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※2024年8月のデータこんななすは早めに食べよう!
なすを保存している間に、うっかり食べ頃を過ぎてしまうこともあり得ます。そんなときは、なすの状態をよく観察して、まだ食べられるかどうか正しく判断することが大切です◎傷みかけてはいるものの、まだ食べられるなすには以下のような特徴があります。
- カットした断面に斑点がある
- 皮に茶色い傷やかさぶたがある
- お尻だけ茶色く変色している
このような特徴が見られるなすは、まだ食べることができるので、できるだけ早く消費仕切りましょう。またヘタにカビが生えていたり、触ると水分が出てぬめりを感じたり、異臭がするようなら、残念ながらそのなすは腐っているので、食べずに処分してください。
ストップフードロス!なすの大量消費レシピ
美味しいなすを無駄にしないために、なすをたっぷり食べられるレシピをご紹介します。万能食材のなすを、いろいろな料理で存分に味わってくださいね。
レシピ①焼きなすマリネ
さっぱりとしていくらでも食べられる、なすのマリネをご紹介します。ところどころピーラオで皮を剥いたなすを輪切りにし、オリーブオイルを敷いたフライパンで焼き色がつくまで両面焼きます。酢としょうゆ、オリーブオイルでマリネ液を作り焼き上がったなすとよく混ぜたら、10分ほど置いて味をなじませましょう。
冷蔵庫で冷やしてから食べると、より美味しいですよ。
レシピ②なすのミートソースチーズ焼き
なすと相性抜群のチーズを使った簡単レシピで、なすを大量消費!パスタ用のレトルトのミートソースを使うのでとても簡単に作れますよ。
まずは輪切りにしたなすをフライパンに敷き詰めます。上からオリーブオイルをかけ、蓋をしてじっくりと蒸し焼きにしましょう。なすがしんなりしたらレトルトのミートソース、ピザ用チーズの順にのせ、蓋をして弱火で加熱し、チーズが溶けたら完成です。
なすは薄めの輪切りにしてしっかりと火を通すと、ミートソースとチーズがよく絡んで美味しいですよ。
レシピ③なすと豚肉のカレー炒め
なすをたっぷり食べられる、カレー炒めをご紹介!まずみじん切りのしょうがとにんにく(すりおろしでも可)でなすを炒め、しんなりしたら豚肉を加えてさらに炒めます。カレー粉、酒、しょうゆ、砂糖などで味をつけたら完成です。
ご飯の進む味付けで、子どももモリモリ食べてくれるでしょう。にんじんやピーマン、きのこを加えても◎
なすを食べてJAさがえ西村山の挑戦を応援しよう!
さくらんぼや桃、りんごなどのフルーツをはじめ、日本で有数の「米どころ」としても知られる山形県さがえ西村山地区。豊かで寒暖差のある自然環境と生産者のたしかな技術によって、「さくらんぼの王様」といわれる佐藤錦など、四季折々の美味しい食べ物を全国にお届けしています。
そんなさがえ西村山地区に拠点を置き、山形県の中央エリアを管轄するJAさがえ西村山では、2023年より「環境にやさしい栽培技術」と「省力化に資する先端技術等」を取り入れた「グリーンな栽培体系」を目指し、新たな取り組みをスタートしています。
気候変動問題が世界中のイシューとなる中で、全国の生産者にはカーボンニュートラルの実現に向けて化学肥料の低減が求められています。(みどりの食糧システム戦略)
とはいえ、化学肥料を減らすと、収入減少の怖さがあり、生産者にとって大きな負担を強いる可能性があります。そこでJAさがえ西村山では、バイオスティミュラントという新しい農業資材に着目し、生産者の負担を軽減する、新しい栽培方法の開発に挑戦しています。
【引用元】バイオスティミュラント 活用による 脱炭素地域づくり協議会
特に、栽培過程で生じる「ゴミ」である食品残渣からバイオスティミュラントを生産することで、「食品から食品」を生む環境負荷の低い栽培を実現し、気候変動に負けない、持続可能な産地を目指しています。
現在、さがえ西村山地区では「さくらんぼ」「桃」「りんご」「米」「なす」の5品目でこの取り組みを実施しているそうです。ぜひ、気候変動問題に果敢に取り組む産地の商品を購入して応援していきましょう!