とちおとめVSとちあいか!最新いちご品種の特徴と楽しみ方を徹底比較

とちおとめVSとちあいか!最新いちご品種の特徴と楽しみ方を徹底比較

近年、いちごの品種は多様化し、その数は日本だけで200種以上にも及びます。これは、いちごが持つ豊かな遺伝的多様性と、いちごの育種技術が進化したことによります。また、消費者の嗜好や栽培環境の変化に対応するため、新しい品種が次々と生まれています。 今回取り上げる「とちおとめ」と「とちあいか」は、どちらも栃木県で誕生した品種ですが、それぞれ異なる特性を持っています。一般的によく知られている「とちおとめ」、形状が特徴的な「とちあいか」。この記事では、この2つの品種がどのような特徴を持ち、どのように味わうべきなのか詳しく解説していきます。

「とちおとめ」の特徴

まずは、日本で最も生産量の多いいちご「とちおとめ」の特徴を見ていきましょう!

「とちおとめ」の歴史と特性

とちおとめは、栃木県農業試験場で開発され、1996年に品種登録されたいちごです。その名の由来は、開発場所の「栃木県」と、可愛らしい果実の形状から連想される「乙女」に由来しています。

大粒で色鮮やかな果実が特徴的で、食味にも優れています。また耐病性に優れているため、栽培に大きな手間がかからず、収量も安定しています。これらの特性から、とちおとめは全国で広く栽培され、その美味しさから多くの人々に愛されています◎

「とちおとめ」の味わいと食感

とちおとめの味わいは、甘みと酸味のバランスが絶妙で非常にジューシーです。甘さは十分にありつつ、これを引き立てる軽やかな酸味も感じられ、口どけの良い食感が特徴といえます。

さらに、その肉厚な果肉からは豊富な果汁が溢れ出し、一つ食べるごとに満足感を覚えます。またとちおとめは果実が大きく、一口で食べるのに一苦労するほどです。

「とちおとめ」おすすめの食べ方や料理法

とちおとめは、いちごの一大産地である栃木県を代表する品種で、甘みと酸味のバランスに優れたジューシーな味わいを楽しめます。そんなとちおとめの美味しさを存分に味わうなら、やっぱり生でそのまま食べるのがおすすめ!大粒の果実から弾ける甘酸っぱい果汁を口いっぱいに感じてください◎

また生産量が多く、比較的手に入りやすい品種でもあるとちおとめは、ジャムやコンポートなどに加工して長くその美味しさを楽しむのもアリです。とちおとめをたくさん購入した際は、ぜひ色んなレシピに挑戦してみてくださいね。

「とちあいか」の特徴

ここからは、栃木県が誇るニューフェイス「とちあいか」の特徴を見ていきましょう!

「とちあいか」の誕生背景と特性

とちあいかは、「とち」が「栃木県」を、「あいか」が「愛」を表し、「栃木で育まれた愛らしいいちご」という意味から名付けられた品種です。2018年に「栃木i37号」として品種登録を出願し、2020年に「とちあいか」として商標登録されました。

半分に切ると断面がハート型になる独特の形状と、酸味の少ない上品な甘みが特徴的で、まさに愛らしいいちごといえます。とちおとめの後継品種でもあり、一部ではとちおとめが市場からなくなるという噂もありますが、現状では両者が共存している状況です。

「とちあいか」の味わいと食感

とちあいかは、強い甘みの中にほのかな酸味が感じられ、頬張ると口の中に甘さと芳醇な香りが広がります◎果汁もたっぷりと含まれており、カットすると溢れ出てしまうほど。果肉はぎゅっと引き締まってやや硬めなので、心地よい歯ごたえも感じられます。

「とちあいか」おすすめの食べ方や料理法

とちあいかは、その独特な形状と甘さが特徴のいちごで、そのまま食べるのもはもちろん、カットして様々な料理やスイーツに加えるのもおすすめです◎

とちあいかは酸味が少なく上品な甘みを持っているので、サラダやパスタなどおかず系のレシピにも活用できます。見た目も華やかで、ちょっとしたホームパーティーにピッタリな一品になりますよ。

とちおとめ、とちあいかの比較

ここまでに紹介した、「とちおとめ」と「とちあいか」それぞれの特徴を比較してみましょう!

味わい、食感、見た目での比較

とちおとめは、バランスの良い甘みと酸味が特徴で、老若男女を問わず親しまれるいちごらしい味わいです。果肉は口どけが良く、とろけるような食感です。

一方のとちあいかは、酸味はそれほど感じませんが、口に残る強い甘みがあります。肉厚で緻密な果肉が特徴で、噛むと甘いジュースが口いっぱいに広がります。

以下の表は、2つの品種の味わいと食感を比較したものです。どちらを選ぶか迷った際はぜひ参考にしてください!

項目 とちおとめ とちあいか
甘み
酸味
香り
食感

※◎:非常に強い、○:普通、△:それほど強くない

それぞれの品種の特長を活かした楽しみ方

それぞれの品種の特長を活かすと、いちごの楽しさが広がります。どちらも生でそのまま味わうのがベストなのは大前提として、たくさん購入した際はおすすめのアレンジ方法も試してみてください◎

とちおとめは、その甘酸っぱさが特徴です。そのまま食べても美味しいですが、砂糖やクリームと合わせていただくと、その味わいが一層引き立ちます。またジャムやスムージーに使うと、程よい酸味がアクセントとなり、爽やかな味わいを生み出します。

とちあいかは、独特の形状と甘さが特徴です。その個性的な形状を生かして、サラダやデザートのトッピングにすると、見た目にも華やいだ一品になります。またその甘さを活かしてチョコレートでコーティングすると、贅沢な味わいになります。

終わりに - いちご選びのポイント

いちご選びの一番のポイントは、その品種の特徴を知ることです。それぞれが持つ味わいや食感は異なりますし、見た目や大きさも違います。例えば、「とちおとめ」は甘酸っぱさとジューシーな食感が特徴。一方、「とちあいか」は形状のユニークさと、上品な甘さが魅力です。

いちごは今後、まだまだ新たな品種が登場する可能性もあります。食べ比べを楽しみつつ、それぞれの特性を理解して、自分の好みに合った最高のいちごを見つけてくださいね◎

栃木県のいちごの歴史や栽培のこだわりについてより詳しく知りたい人は、こちらの記事も併せてチェックしてくださいね!

栃木県が日本一のいちご産地に!その歴史と名前の意味、そしてその魅力を徹底調査

いちごを食べてJAはが野の挑戦を応援しよう!

いちご王国の首都、真岡市を含む栃木県の南東部を管轄する農協がJAはが野。
イチゴはもちろん、メロンや梨といったフルーツや、なす、ニラ、トマトなどの野菜の生産も盛ん!豊富に降り注ぐ太陽光ときれいな水、肥沃な大地、そして昼夜の寒暖差の大きな内陸型の気が農作物を鍛え、おいしく育みます。これらに加え、首都圏に近いことから、新鮮な果物や野菜をいち早く大消費地にお届けできることも特徴です。

そんなJAはが野では、2023年より「環境にやさしい栽培技術」と「省力化に資する先端技術等」を取り入れた「グリーンな栽培体系」を目指し、新たな取り組みをスタートしています。

気候変動問題が世界中のイシューとなる中で、全国の生産者にはカーボンニュートラルの実現に向けて化学肥料の低減が求められています。(みどりの食糧システム戦略)

とはいえ、化学肥料を減らすと、収入減少の怖さがあり、生産者にとって大きな負担を強いる可能性があります。そこでJAはが野では、バイオスティミュラントという新しい農業資材に着目し、生産者の負担を軽減する、新しい栽培方法の開発に挑戦しています。

バイオスティミュラントは、植物に生理学的刺激を与えることで、環境ストレスを受けたために発揮されていない「農作物が本来持っている能力」を、最大限まで改善する資材として期待されている新しい農業用資材です。 農作物の品質や収量の向上や、栄養吸収率を高めることによる化学肥料使用量の低減などの効果をもたらします。
【引用元】バイオスティミュラント 活用による 脱炭素地域づくり協議会

特に、栽培過程で生じる「ゴミ」である食品残渣からバイオスティミュラントを生産することで、「食品から食品」を生む環境負荷の低い栽培を実現し、気候変動に負けない、持続可能な産地を目指しています。

現在、はが野地区では「いちご」「玉ねぎ」「アスパラガス」の3品目でこの取り組みを実施しているそうです。ぜひ、気候変動問題に果敢に取り組む産地の商品を購入して応援していきましょう!

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