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日本酒の特徴とは?その魅力に迫る

日本酒の特徴とは?その魅力に迫る

日本酒は、ビールやワインなど他の酒類と比較すると飲用温度が幅広く、広範囲の温度(5~55℃くらい)に適しています。また、日本酒は冬から春、夏から秋へと四季の移ろいとともに生まれ、日本独特の気候風土が生み出したものです。 今回は、そんな日本酒の特徴と魅力について存分にご紹介します。

日本酒の基礎知識

日本酒には様々な種類があり、大吟醸、純米吟醸、本醸造など、製法により区分したものがあります。製法が異なる種類の日本酒は、味やアルコール度数も違います。

日本酒とは?

日本酒とは、日本特有の製法で造られたお酒のことで、白米を蒸して麹(こうじ)と水を加え、発酵・熟成させて作る飲み物のことです。日本酒の起源は縄文時代から弥生時代頃だと言われています。酒は百薬の長と言われ、適量であれば健康にも良いとされています。
日本全国で様々な種類が製造されており、各都道府県の地酒も多く流通しています。日本酒は、税法における「清酒」の定義-国税庁-で定義され、米、米こうじ及び水を原料として発酵させて、こしたもの。とされています。

日本酒と歴史

日本酒の歴史は米文化と密接に関わっています。縄文後期から弥生前期には水田が広がり、同時期には酒が造られていたと推測されています。原始的な方法から醸造技術が発展し、神々や天皇に捧げるために日本酒が本格的に造られ始めたようです。

奈良時代には米麹を使った醸造法が普及し、造酒司(さけのつかさ)という役所が設けられ、計画的に酒造りが行われるようになりました。江戸時代になると日本酒の販売が促進され、庶民の身近な存在へと変わっていきました。

日本酒の製造工程

日本酒は、ビールやワインとおなじ醸造酒です。醸造酒は、原料を酵母によりアルコール発酵させて作られるお酒のことで、発酵の過程は酒ごとに異なります。

材料

ワインなどの果実酒は、原料のぶどうに糖分が含まれているので、酵母を加えるだけで発酵させることができます。しかし、日本酒やビールの原料は米、麦などのでんぷん質です。日本酒では麹、ビールでは麦芽の酵素の働きによりでんぷんを糖に分解させてから、その糖を酵母により発酵させます。

醸造方法

ビールはでんぷんを糖へと分解する工程(糖化)と、その糖を酵母により発酵させる工程を別々に進行させる単行複発酵を行います。ワインは果実などの糖分に酵母を加えアルコールに分解する単発酵です。日本酒の場合は、糖化と発酵を同時に進行させる並行複発酵と呼ばれる醸造法を用いて醸造されます。

熟成

火入れの後、タンクで適切な温度管理のもと貯蔵します。約半年から1年かけて貯蔵し熟成された日本酒はまろやかな味わいに変化します。貯蔵期間は長ければ良いというものではなく、適切な時期を見極めることが大切です。熟成した原酒は、各銘柄に合わせてブレンド(調合・割水)していきます。

日本酒の味わい

日本酒には製法により区分された種類があり、その中でもさらに辛口・甘口に分類されています。言葉の通り読み取ると、辛口は辛く、甘口は甘みを感じると思いがちですが、実は甘口が必ず甘いとは限りません。

辛口・甘口とは?

日本酒を製造する過程で糖が生まれます。この糖がどれだけ含まれるかにより、日本酒が甘口なのか、辛口なのかに分かれます。甘口は発酵が弱く、まだ糖がたくさん残っているお酒のことで、辛口は発酵が進み糖分が少ないことを表します。しかし、日本酒の糖分はスイーツのような甘さを感じる訳ではないので、甘口の日本酒から甘みを感じるわけではありません。

飲むと甘みを感じられる日本酒をお探しなら、日本酒度が−(マイナス)で示されているものを選んでください。この+と−は糖分の量を表す記号ではなく、お酒の比重を表すものです。お酒の中に水より重い糖が沢山含まれていると、日本酒時計が浮くのでマイナスの甘口ということになり、逆に糖分が少ないと日本酒時計が沈むのでプラスになります。

香りや風味のバリエーション

日本酒の香りや味を言い表すとき、フルーティー、ふっくら、爽やか、コクのあるという表現をします。大吟醸酒や吟醸酒はふわっとフルーティーな香りが広がり、純米酒はお米そのものを連想させる、奥深くて甘い香りと、旨味が強い特徴があります。すっきりとした味わいで料理との相性が良いのは醸造酒、普通種です。

香りの表現では、フルーティーは果物のように華やかで甘みのある香り、ふくよかは米や穀物の旨味成分を感じさせる香りのことです。味の表現では、香り高いとは、ワインのようなフルーティな味わいのこと。日本酒初心者や女性に人気のあるタイプです。コクのあるとは、落ち着いてやや重厚なほど良い苦みがあることを表現しています。すっきりは、淡麗辛口の日本酒に表現されることが多く、爽快ですっきりと飲みやすい味のことです。

日本酒の飲み方

日本酒の基本的な飲み方は、温度や酒器の違いから様々な飲み方ができるので、基本的な飲み方をおさえておくと、より日本酒を楽しむのに役立ちます。

温度を変えて楽しむ

日本酒は美味しく飲める温度が幅広いお酒です。熱燗や冷は、日本酒を飲まない人も耳にしたことがあると思います。日本酒の最適な温度は5~55度までとなり、冷酒は5~15度、冷は常温で20~25度。ぬる燗とは、40度以下と低めの温度に温めることです。温めると、豊かな香りが引き立ちます。熱燗は45~60度ぐらいまで熱くし、お米の旨味と甘みを存分に味わえます。個性のある風味を存分に味わいたいときは熱燗が最適です。

日本酒を割る

日本酒はストレートで飲む以外にも、焼酎などと同じように水やお湯、ソーダ割でも楽しむことができます。日本酒を割るとアルコール度数が下がるので飲みやすく、ソーダ割は初心者の人にも飲みやすくおすすめです。

酒器の素材や形状に合わせて日本酒を飲む

酒器の素材や形状が違えば、同じ日本酒でも味わいや使い勝手が変わります。ガラスや陶器、磁器など材質によって、日本酒を注いだときに温度が変化します。また、形状によっては空気に触れる面積が広くなり、お酒をまろやかにする効果も期待できます。

まとめ

日本酒は奥が深いからこそ、味わいを楽しむだけでなく、面白味も付いてきます。最初は何を飲めばいいのか分からなければ、産地では日本酒のイベントや、酒蔵で飲み比べができるのでぜひ訪れてください。自分好みの日本酒をぜひ見つけてくださいね!

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