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柑橘類ってどんな果物?柑橘類の種類や特徴について解説

柑橘類ってどんな果物?柑橘類の種類や特徴について解説

爽やかな酸味が魅力的な柑橘類の種類は多く、70種類もの品種があります。見た目や味に違いがあるだけでなく、旬にも違いがあるため年中通して私たちを楽しませてくれています。 今回は、柑橘類の特徴や魅力、産地についてご紹介します!

柑橘類とは?柑橘類の魅力は?

柑橘類の種類は合計で70種類ですが、登録されているものだと111品種にものぼります。そして、品種登録されていない古い種類をいれると、その数はさらに膨れ上がります。

柑橘類を大きく分けると、カンキツ属、キンカン属、カラタチ属に分類されます。カンキツ属の中でもさらに分類され、ミカン類、オレンジ類、グレープフルーツ類、タンゴール類、ブンタン類、タンゼロ類、香酸かんきつ類、雑柑類と細かく分類されています。

よく柑橘系と呼んでいますが、柑橘類と呼ぶほうが正しい呼び方です。

スーパーなどでも手に入れられる、夏みかんやグレープフルーツ、レモンやデコポンなどの有名な柑橘類から、ひめルビーやノバ・オレンジ、湘南ゴールドなどは市場に出回る数が少なく、産地の人でもあまりお目にかかれない品種まであります。

味や見た目に多少違いはあっても、柑橘類の全体的な特徴は爽やかな香りと甘酸っぱい味です。生で食べるだけでなく、ジュースなどの加工品や、料理の香りづけとして世界各地で親しまれている果物です。

食べて美味しい柑橘はただ美味しいだけではなく、さまざまな栄養をたくさん含んでいます。ビタミンⅭやカロテン、クエン酸を多く含み、風邪の予防や肌を美しく保つためにも役立ちます。また、βクリプトキサンチンも含まれ、ダイエット作用、免疫力の向上、骨粗しょう症の予防、美肌などさまざまな健康機能が期待される成分があるとして注目されています。

柑橘類の主な産地は?

品種によっても違いますが、柑橘類の多くは温暖な気候を好みます。そのため、日本で生産されている産地の多くは、愛媛県や和歌山県、熊本県、静岡県、宮崎県などが主な生産地となります。

日本の柑橘類栽培の歴史

日本古来の柑橘類は、小さな柑橘の橘という品種です。橘という呼び名を聞いたことは1度はあると思いますが、あまり馴染みのない品種です。

実はこの橘は、普段の生活でも知らない間によく目にしている柑橘類なのはご存じでしょうか?良く目をこらさないと気付きませんが、500円玉の表側、上下の部分に竹があしらわれ、左右には橘がデザインされています。左右のデザインを稲穂と認識した方も多いと思いますが、これが橘という柑橘類です。橘は、ミカン科ミカン属、常緑小高木で別名をヤマトタチバナ、ニッポンタチバナと呼ばれています。

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柑橘類の代表品種と旬の時期

代表的な産地や品種、収穫時期について、細かく分けられている分類ごとにご紹介!

ミカン類

ミカンといえば温州みかんです。皮が柔らかくて、手で簡単にむけるものをミカン類とよびます。有田みかんや三ケ日みかん、愛媛みかんなど産地の名前がつけられたブランドミカンが有名です。

<代表産地>

和歌山県、愛媛県、静岡県

<品種>

  • 温州みかん・・・9月から3月
  • ポンカン・・・1月中旬から2月中旬
  • 橘(たちばな)・・・10月から12月

オレンジ類

世界中で広く親しまれている種類ですが、日本で販売されているものの多くは輸入品です。ミカン類より皮が厚く、生食でも食べられるスイートオレンジと酢やマーマレードなど加工品に用いられるサワーオレンジに分けられます。

<代表産地>

和歌山県、アメリカ、オーストラリア、南アフリカ

<品種>

  • バレンシアオレンジ(国産)・・・6月から8月
  • バレンシアオレンジ(輸入)・・・年中
  • ネーブルオレンジ・・・2月から3月下旬
  • 大三島ネーブル・・2月から3月下旬
  • 橙(だいだい)・・・10月下旬から12月
  • 福原オレンジ・・・3月から5月

グレープフルーツ類

1本の枝にたくさんなる実が、ブドウの房のように見えたことからグレープの名が付けられました。果肉が薄いクリーム色のマーシュと呼ばれる種類と、果肉がピンク色がかったルビーと呼ばれる種類があります。亜熱帯地域原産の果樹のため99%が輸入となり、日本ではわずかな限られた地域でのみ収穫ができます。

<代表産地>

静岡県、アメリカ、南アフリカ

<品種>

  • グレープフルーツ(国産)・・・4月から6月
  • グレープフルーツ(輸入)・・・年中

タンゴール類

ミカン類とオレンジ類が交雑した柑橘類です。タンゴールはミカンの英名、タンジェリンから由来して名付けられました。皮がむきやすく、オレンジに類似した爽やかな香りと甘みが特徴です。日本国内で栽培されている品種は多く、ほとんどの旬が1月から3月ごろの冬場になります。

<代表産地>

愛媛県、和歌山県、静岡県

<品種>

  • 伊予柑(いよかん)・・・1月から2月
  • 清見(きよみ)・・・2月から4月
  • はるか・・・2月から3月
  • せとか・・・3月から4月
  • タンカン・・・2月から4月
  • 不知火(しらぬい)/デコポン・・・12月から5月
  • 天草・・・1月から2月
  • マーコット(国産)・・・2月から4月
  • マーコット(輸入)・・・3月から5月

タンゼロ類

ミカンとグレープフルーツ、ミカンと文旦の交雑した種類です。ミカンの英名タンジェリンと、文旦の英名を組み合わせて名付けられました。皮はミカンと変わらないほど薄いのですが、少し硬い特徴があります。いずれも、果肉が柔らかくて瑞々しいです。

<代表産地>

静岡県、和歌山県、愛媛県

<品種>

  • セミノール・・・3月から4月
  • タンジェロ(国産)・・・4月から6月
  • タンジェロ(輸入)・・・2月から9月
  • スイートスプリング・・・11月から翌年1月
  • 黄金柑(おうごんかん)・・・3月から4月

香酸かんきつ類

香りと酸味が強い種類。生のまま食べることには不向きな柑橘類が多く、料理の香り付けや加工品として用いられることが多くなります。

<代表産地>

沖縄、和歌山、大分、広島、愛媛

<品種>

  • 柚子・・・7月から8月、10月から12月
  • カボス・・・8月から11月、3月から7月(ハウス)
  • レモン(国産)・・・12月から翌年3月
  • レモン(輸入)・・・年中
  • シークワーサー・・・7月から翌年2月
  • ジャバラ・・・11月から12月
  • シークワーサー・・・8月から1月

ブンタン類

柑橘類を分類した中でも群を抜いた大きさが特徴的です。果汁は少なく、淡泊な味わい、土佐文旦などはプリプリと、しっかりとした食感が楽しめます。ビタミンⅭやクエン酸を多く含み、ナリンギンと呼ばれる独特の苦み成分があります。

<代表産地>

高知県、熊本県、和歌山県

<品種>

  • 土佐文旦・・・12月から1月
  • 晩白柚・・・12月から1月
  • 大橘・・・1月から3月
  • 獅子柚・・・10月から11月

雑柑類

起源が曖昧な柑橘類で、自然交雑種の総称です。

<代表産地>

  鹿児島県、宮崎県、和歌山県

<品種>

  • 夏みかん・・・4月から5月
  • 甘夏・・・1月から6月
  • 八朔・・・1月から4月
  • 日向夏・・・1月から5月
  • 三宝柑・・・2月から4月

キンカン類

ミカンによく似た小さな柑橘類。皮も種も柔らかく、皮も丸ごと食べられます。そのほとんどは中国からの輸入品となります。

<代表産地>

  宮崎県

<品種>

  • キンカン・・・1月から3月
  • 長金柑・・・11月から3月
  • 丸金柑・・・11月から3月

カラタチ類

果実は生食には利用しにくい柑橘です。生垣に使用する以外は、他の柑橘類の木の接木(つぎき)として使用されています。果実が市場に出回ることはほとんどありません。

<代表産地>

  中国

<品種>

カラタチ

美味しい柑橘類の特徴は?見分け方・選び方のコツ

美味しい柑橘は、皮に水分を含みハリがあって、手で触ると弾力のあるものです。見た目がしんなりとハリがなく、乾燥して硬くなったものは鮮度がない証拠となります。

柑橘の色が鮮やかなものは、美味しい柑橘選びに大切なポイントです。柑橘類には黄色のものやオレンジ色のものがありますが、どちらにせよ色の濃いものは美味しいとされています。

表面にキズやシミが付いたものは、美味しさには関係ありませんので気にしなくても大丈夫です。風で柑橘類が枝などに当たり傷がついたものや、虫が残した小さな足跡が虫キズとして残ることがあります。外観が悪く、商品価値は下がりますが、逆に無農薬で安心安全の柑橘だという証拠にもなります。

まとめ

さまざまな種類がある柑橘類を全て食べるには、どれほどの時間がかかることでしょうか。柑橘類を通年で購入する方であれば、ご紹介した品種に馴染み深いものもあったと思います。柑橘類の名前を見て気になる品種が見つかったのであれば、ぜひ購入して味を確かめてくださいね。

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