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妊娠初期から産後まで!いちごを食べるタイミングと効果を管理栄養士が解説!

妊娠初期から産後まで!いちごを食べるタイミングと効果を管理栄養士が解説!

多くの妊娠中の女性が抱く疑問、「妊婦はいちごをどの程度まで食べていいのか」について、本記事では詳しく解説いたします。妊娠中の食事は、母体だけでなく胎児にも直接影響を与えますので、栄養バランスを考えた適量の摂取が重要です。 特に、いちごには妊娠中に必要な葉酸が豊富に含まれています。しかし、その一方で食べ過ぎはどのような影響があるのか、摂取量にはどのような注意が必要なのか、といった疑問を解決するための情報を提供します。さらに、妊娠中の食生活に役立つ他のフルーツについても触れていきます。具体的な摂取量や効果的な摂り方など、安心して果物を楽しむためのヒントをご提案します◎

妊娠初期から産後まで、いちごを食べるタイミング

まずは、妊娠中にいちごを食べるタイミングやメリットについて紹介します。

妊娠初期:栄酸含有で胎児の健康に寄与

妊娠初期の胎児の成長に重要な栄養素として知られる葉酸。この葉酸がいちごには豊富に含まれています。100gあたり90μgの葉酸を含んでいるため、いちごは妊婦さんにとって最適なフルーツといえます。

葉酸は赤血球の生成を助けるほかDNAやRNAの合成に必要で、特に妊娠初期の胎児の神経管形成に重要な役割を果たします。そのため、妊娠初期には特に葉酸を積極的に摂取することが推奨されています。

妊娠中期・後期:ビタミンCで鉄の吸収アップと免疫力強化

妊娠中期からは鉄の需要がより高まります。鉄は赤血球の生成に必要な栄養素です。赤血球が正常に作られず運ぶ酸素が胎児の細胞に十分届かないと、胎児の成長や脳の発達に影響が出る可能性があります。鉄の吸収を高めるためには、ビタミンCの十分な補給も必要であるため、ビタミンCを豊富に含むいちごの摂取は有効であるといえるでしょう。

間近に迫る出産に備えたい妊娠後期は、母体の免疫力を維持することも重要です。いちごに豊富なビタミンCは、免疫細胞の活性化に役立つため、積極的に摂取してみてください。

妊娠中の1日あたりのビタミンCの摂取推奨量と、いちご1粒あたりのビタミンC含有量は以下の通りです。

  • 妊娠中のビタミンCの推奨摂取量:110mg
  • いちご1粒(10g程度)あたりのビタミンCの含有量:6.2mg

いちごを18粒程度食べることで、妊娠中のビタミンCの摂取推奨量を満たすことが可能です。妊娠中のいちごの摂取目安量については、この後詳しく説明します。

授乳期:抗酸化作用で母体の健康維持

授乳期の健康維持には、抗酸化作用のある成分の摂取もおすすめです。いちごに豊富なビタミンCは、抗酸化作用を持つ「抗酸化ビタミン」。体の細胞を酸化ストレスから守り、免疫機能を高める効果も期待できます。

授乳期は母体だけでなく、赤ちゃんの健康にも直結する期間です。バランスよく栄養を摂取することで、母子の健康維持に役立つでしょう。

妊婦が1日に食べることが推奨されるいちごの適量

妊娠中の女性が1日に摂取することが推奨される果物の適量は、200〜300gです。この量は、いちごの粒の大きさにもよりますが約20〜30粒に相当します。かなり多くのいちごを食べられる計算になりますが、一度に食べるのではなく数回に分けて食べることがおすすめです。

いちごはビタミンCや葉酸を豊富に含んでいる一方で糖質も多く含んでいるため、一度にたくさん食べると急激な血糖値の上昇を招く可能性があります。急激な血糖値の上昇は体重増加や血糖コントロールの悪化を招き、母体と赤ちゃんの成長に悪影響を及ぼす恐れがあるため注意が必要です。

また1日に何種類かの果物を食べる場合、いちごの摂取量は適宜調整しましょう。

2024年いちご人気ランキング

※2023年12月~2024年4月のデータ

妊娠初期のつわり期におすすめのいちごの摂り方

妊娠初期はつわりに悩む妊婦さんも多いですが、そんな時期におすすめなのが「いちごスムージー」です。食物の摂取が難しいつわり期には、飲み物として摂取することで、栄養補給がしやすくなります。

いちごはビタミンCや葉酸が豊富に含まれており、これらは胎児の発育をサポートするうえで重要な栄養素です。また、いちご自体に含まれる水分と、スムージーに追加するヨーグルトや牛乳の水分が、つわりで起こる脱水症状の予防にも役立ちます。

さらに、いちごスムージーは吸収が良く、胃腸に負担をかけずに栄養補給ができるため、つわりで食事がしにくい妊婦さんにとって有効な方法といえます。

こちらの記事では、いちごスムージーの作り方について詳しく紹介しています。基本のレシピを確認したい人は、ぜひ併せてチェックしてくださいね!

【ダイエットに最適】いちごスムージーの栄養成分と低カロリーレシピ

いちごを食べ過ぎるとどうなる?

いちごの過剰摂取は、血糖値の上昇や下痢などの胃腸の不調を引き起こす恐れがあります。

血糖値の急上昇は、妊娠糖尿病のリスクを高めるほか体重増加の原因となります。胃腸の不調は栄養不足の原因になり、赤ちゃんの成長に支障をきたす可能性も否定できません。

つわりがある時は食べ方にムラが出てしまうことは仕方のないことですが、おさまった際は栄養バランスの良い食事を心がけることが大切です。

いちごを食べる際の注意点

胃腸の不調や血糖値の急上昇、体重増加をきたさないためには食べ過ぎに注意することが重要ですが、妊娠中にいちごを食べる際はよく洗うことも忘れないようにしましょう。生で食べる果物に、万が一有害な菌が付着していた場合、体調を損ねるだけではなく赤ちゃんにも悪影響を及ぼします。

また残留農薬を洗い流すという意味でも、よく洗うことが大切です。

いちご以外に妊娠中におすすめのフルーツ

ここからは、いちご以外に妊娠中におすすめのフルーツを紹介します。

りんご:食物繊維が豊富

りんごは身近な果物の一つで、入手しやすいため妊娠中の女性の栄養補給にもぴったりのフルーツです。葉酸含有量は少なめですが、食物繊維が豊富であり、便秘に悩む妊婦さんにとって、便秘解消の強い味方となります。

またりんごにはカリウムも豊富。むくみや血圧の上昇に悩む妊婦さんには、余分な塩分を排出する助けとなります。

なお、りんごの栄養素を最大限に摂取するためには皮ごと食べることが推奨されますが、農薬の影響を避けるために、無農薬のものを選びよく洗ってから食べるようにしましょう。

バナナ: ビタミンB6が豊富でつわり対策に効果的

妊娠中にはつわりにより食事がしにくい時期がありますが、その際におすすめなのがバナナです。バナナは一般的に消化が良く栄養価も高いため、効率よい栄養補給が可能です。

また、バナナに多く含まれるビタミンB6は、つわりの主な症状である吐き気や嘔吐を和らげる効果があるといわれています。さらに、ビタミンB6は体内で必要なエネルギーを作り出す役割も持つため、体力回復にも寄与します。

バナナ100g(約1本分)あたりに含まれるビタミンB6は0.38mgであり、妊娠中の1日の推奨摂取量である1.3mgの約30%程度を摂取できます。

つわりの時期でも食べやすいバナナを上手に取り入れて、バランスの良い食生活を心がけましょう。

まとめ

妊娠初期から産後まで、いちごは胎児の健康に寄与し、母体の健康維持に役立つフルーツです。適量を守って十分に楽しみましょう。また、つわり期にはいちごスムージーやいちごヨーグルトがおすすめです。食べ過ぎに注意しながら、栄養豊富ないちごを食事に取り入れてください。

さらに、いちご以外にもリンゴやバナナなど他のフルーツも積極的に摂取すると良いでしょう。特にリンゴは栄養バランスが良く、便秘解消やむくみ解消、抗酸化作用など妊婦にとって有益な効果が期待できます。

以上のことを念頭に、健康的でバランスの良い食事を心掛けながら、妊娠・出産へと向かってください。

<参考文献>

日本食品標準成分表2020年版(八訂):文部科学省
食事バランスガイド早わかり|「何を」「どれだけ」材料と料理区分:農林水産省
妊産婦のための食事バランスガイド:厚生労働省
(2)水溶性ビタミン :日本人の食事摂取基準(2020年版):厚生労働省

いちごを食べてJAはが野の挑戦を応援しよう!

いちご王国の首都、真岡市を含む栃木県の南東部を管轄する農協がJAはが野。
イチゴはもちろん、メロンや梨といったフルーツや、なす、ニラ、トマトなどの野菜の生産も盛ん!豊富に降り注ぐ太陽光ときれいな水、肥沃な大地、そして昼夜の寒暖差の大きな内陸型の気が農作物を鍛え、おいしく育みます。これらに加え、首都圏に近いことから、新鮮な果物や野菜をいち早く大消費地にお届けできることも特徴です。

そんなJAはが野では、2023年より「環境にやさしい栽培技術」と「省力化に資する先端技術等」を取り入れた「グリーンな栽培体系」を目指し、新たな取り組みをスタートしています。

気候変動問題が世界中のイシューとなる中で、全国の生産者にはカーボンニュートラルの実現に向けて化学肥料の低減が求められています。(みどりの食糧システム戦略)

とはいえ、化学肥料を減らすと、収入減少の怖さがあり、生産者にとって大きな負担を強いる可能性があります。そこでJAはが野では、バイオスティミュラントという新しい農業資材に着目し、生産者の負担を軽減する、新しい栽培方法の開発に挑戦しています。

バイオスティミュラントは、植物に生理学的刺激を与えることで、環境ストレスを受けたために発揮されていない「農作物が本来持っている能力」を、最大限まで改善する資材として期待されている新しい農業用資材です。 農作物の品質や収量の向上や、栄養吸収率を高めることによる化学肥料使用量の低減などの効果をもたらします。
【引用元】バイオスティミュラント 活用による 脱炭素地域づくり協議会

特に、栽培過程で生じる「ゴミ」である食品残渣からバイオスティミュラントを生産することで、「食品から食品」を生む環境負荷の低い栽培を実現し、気候変動に負けない、持続可能な産地を目指しています。

現在、はが野地区では「いちご」「玉ねぎ」「アスパラガス」の3品目でこの取り組みを実施しているそうです。ぜひ、気候変動問題に果敢に取り組む産地の商品を購入して応援していきましょう!

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