マリーゴールドとは
マリーゴールドは、鮮やかな赤や黄色、橙色の花を咲かせるキク科の植物です。園芸用に栽培されているものは一年草がほとんどですが、中には多年草の品種もあります。原産地はメキシコと言われており、スペイン人によって持ち帰られたものがアフリカを経由してヨーロッパ全体に普及しました。
日本には江戸時代に伝わったとされており、種類によってクジャクソウ(孔雀草)やマンジュギク(万寿菊)、センジュギク(千寿菊)の呼び名が知られています。
現在では、世界中で様々な品種のマリーゴールドが栽培されています。マリーゴールドは、サツマイモやマメ類などの野菜に被害をもたらすネコブセンチュウの繁殖を抑える物質を作ることができることから、ネコブセンチュウの防除効果がある植物として知られています。そのため、コンパニオンプランツとして畑の脇に植えられることもあります。
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家庭菜園で野菜を育てるとき、農薬は使いたくない、という方も多いのではないでしょうか。しかし、無農薬で育てる野菜には病気や虫がつきもの。そこで今回は、野菜を組み合わせて植えることで「植物同士の相互作用」を利用し、農薬を使わずに病害虫を防ぐ方法をご紹介します。
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日本で栽培されている品種は「フレンチ種」「アフリカン種」「メキシカン種」「アフロ・フレンチ種」の4種類に大別されます。フレンチ種は「クジャクソウ」、アフリカン種は「マンジュギク」「センジュギク」と呼ばれます。マンジュギクとセンジュギクは開花期間の長さによって呼び分けられており、マンジュギクのほうがより長期間花が咲いているとされています。
マリーゴールドの開花時期
マリーゴールドは4月~6月に種まき・植え付けをおこない、6月~10月頃にかけて花を咲かせます。夏の猛暑には弱いため、一時的に花が咲かなくなることもありますが、適切に切り戻しをおこなうことで長く花を楽しめます。
マリーゴールドの種類:フレンチ種
草丈は30㎝前後と小さめで、枝の分岐が多いため株が横に張る種類です。系統にもよりますが、花は直径5㎝前後の品種が多く、色は黄色や赤、オレンジ色が中心です。
アフリカン種に比べて生育速度が速く、早生種の場合には種をまいてから50日ほどで開花します。ただし、気温が高い時期には、土壌が酸性になると下葉から枯れはじめるため注意が必要です。
デュランゴ系
枝の分岐が多く、茎は硬くなります。花は直径5~5.5㎝と大型です。草丈は25~30㎝ほどで、花壇に植えるのにちょうどよい大きさです。
サファリ系
花は直径約6㎝とデュランゴ系よりさらに大型になります。播種・植え付けの時期にもよりますが、極早生種のため3月頃から花を咲かせることができます。
ボナンザ系
花は直径5~6㎝と大型で、草丈が10㎝前後から花をつけ始めるため、ポット植えの場合にも開花を楽しむことができます。株が大きくなってもコンパクトにまとまるため、整った印象を与えます。
マリーゴールドの栽培方法については、本サイト内のこちらの記事をご参照ください。
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グランドコントロール
大きいものでは草丈が1m以上にもなる品種です。生育が旺盛で根がしっかりと張ることから、センチュウの対策に効果があります。コンパニオンプランツとして植える場合にはこちらの種類がおすすめです。
マリーゴールドの種類:アフリカン種
フレンチ種に比べて草丈が高くなる品種が多く、暑さにも比較的強いと言われています。また、フレンチ種は赤系統の花が多いのに対して、アフリカン種ではクリーム色や黄色、オレンジ色の花が中心です。
ディスカバリー系
代表的なアフリカン種のマリーゴールドです。ポンポンのようにボリュームのある大型の花が特徴です。草丈は25~30㎝ほどと花壇での栽培に適しています。
F1バニラ
きれいな白色の大輪の花を咲かせます。草丈は30~40㎝前後と比較的高くなります。
アフリカントール
アフリカントールはアフリカン種の一種で、緑肥用として知られています。ネコブセンチュウの繁殖を防ぐ効果があるため、アフリカントールを育てた後に続けてサツマイモやマメ科の野菜を育てることでセンチュウの防除効果が期待されます。
花は黄色やオレンジ色のフリル状をしており、一面に咲いている様子は目で見ても楽しむことができます。
マリーゴールドの種類:メキシカン種
日本では「ホソバクジャクソウ(細葉孔雀草)」の名でも知られています。葉に羽根状の細かい切れ込みが入っており、小さいのが特徴です。草丈は40㎝前後と大きめで、花は一重咲きです。花弁がハート形をしているのがチャームポイントです。
花の色は基本的に黄色一色ですが、中には中心部分にオレンジ色が入る品種や花弁に点々とオレンジ色のかすりが入る品種もあります。「スターフォイヤー」や「ルナ・レモンイエロー」などが知られています。
マリーゴールドの種類:アフロ・フレンチ種
その名前から想像がつく通り、フレンチ種とアフリカン種を掛け合わせてつくられた品種です。草丈は小さめですが株は全体的に丈夫でしっかりしていて、大きめの花を咲かせます。
F1ゼニス
代表的なアフロ・フレンチ種です。花は直径6~8㎝と大型で、花色は赤色系統です。草丈は30㎝前後のため、花壇で育てるのに適しています。種ができない品種のため、より長く花を楽しむことができます。
おわりに
マリーゴールドは、品種によって草丈や花色、開花時期などが異なります。種からも比較的育てやすいため、花壇やプランターに違う種類のものを組み合わせて植えるのもよいでしょう。
センチュウを防ぐ効果があることから、コンパニオンプランツとして家庭菜園でも活躍するマリーゴールド。緑肥になる花として知られるクリムゾンクローバーと併せて、育て方をマスターしておくと役に立つかもしれません。
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