紅さやかとは?
紅さやかは色素が濃く、熟すと黒っぽく深い紅色に染まるのが特徴のさくらんぼです。また果皮だけでなく、中の果肉まで赤く色づくので、加工しても色鮮やかで見映えします。
そんな紅さやかの味わいには、一体どんな特徴があるのか気になりますよね。ここでは、紅さやかの味わいや旬の時期、栽培の歴史について紹介します。人気品種「佐藤錦」の遺伝子を受け継いだ、早生種のさくらんぼの実力を詳しく見ていきましょう!
味や食感
紅さやかの味わいは、濃厚な甘みの中に適度な酸味も感じられ、バランスの取れた爽やかさがあります。硬すぎず柔らかすぎず、程よい食感の果肉は果汁をたっぷりと含み、非常にジューシーです◎
紅さやかは早生種の中では糖度が高く、15度前後となっています。そのため生で食べても十分に甘みを感じることができ、美味しく味わえます。しかし紅さやか最大の特徴である濃い色素を生かすなら、ジャムやスムージーなどに加工するのもおすすめです。目にも美味しい紅さやかのおすすめアレンジレシピは、後ほど詳しく紹介します!
旬の時期
紅さやかの旬は、6月上旬から中旬にかけて。他の品種に先駆けいち早く収穫を迎える紅さやかの登場は、さくらんぼの時期を心待ちにしている人にとって嬉しいものです。出回る時期としては他の品種同様、あまり長くありませんが、地域によってはハウスものの佐藤錦と一緒に店頭で並んでいる姿を見かけることもあるでしょう。
紅さやかは比較的生産量が多く、全国のスーパーや八百屋さんにも出回っていますが、新鮮なものを確実にゲットするなら、山形県の直売所やJA公式通販サイトを利用するのがおすすめです◎
栽培の歴史
紅さやかの栽培は、1979年(昭和54年)に山形県立園芸試験場で「佐藤錦」と「セネカ」の交配から開始されました。交配による実生の中から選抜育成され、1990年(平成2年)に「山園277」という名称で出願、1991年(平成3年)に「紅さやか」という現在の名称で正式に品種登録されました。
早生種でありながら、親である佐藤錦の遺伝子を受け継ぎ、強い甘みを持つ良好な食味が評価され、現在ではさくらんぼの一大産地である山形県を支える主力品種の一つとなっています。
紅さやかの保存方法
旬の紅さやかをゲットした際は、新鮮なうちに食べきるのがベストですが、時には食べるのが数日先になってしまうこともありますよね。そんなときは、紅さやかの美味しさをできるだけ損なわないよう、温度変化に注意しながら上手に保存しましょう!
さくらんぼはデリケートで温度変化に弱く、収穫後は短い間しか新鮮さを保つことができません。そのため常温状態で購入した紅さやかは、風通しの良い涼しい場所で常温保存し、クール便など冷蔵状態で購入した紅さやかは、野菜室で冷蔵保存します。
どちらの場合も、保存容器にペーパータオルを敷いたものに移し替え、果実同士がぶつからないよう工夫しましょう。また賞味期限は2~3日程度を目安とし、できるだけ早めに食べるよう心がけてくださいね◎
さくらんぼの保存方法については、こちらの記事でもご紹介していますので、ぜひご覧ください♪
2024年さくらんぼ人気ランキング
※2024年4~6月のデータ紅さやかの目にも美味しいアレンジレシピ
ここからは、紅さやかのおすすめアレンジレシピを紹介します!紅さやかは色素が濃く、果肉まで赤く色づくのが特徴で、加工すると見映えバツグンです◎
アレンジレシピは、食べきれないときの大量消費や長期保存も可能になり、色々と便利なので、紅さやかを大量にゲットした際はぜひ活用してくださいね!
紅さやかジャム
さくらんぼのアレンジレシピとしては定番のジャム。甘酸っぱく爽やかな味わいの紅さやかは、ジャムにピッタリです◎今回は、レンジで簡単に作れるレシピを紹介するので、初心者の人もぜひ挑戦してみてください!
【材料】
- 紅さやか 200g
- 砂糖 80g
- レモン汁 小さじ2
【作り方】
- 紅さやかは洗って軸を取ります
- 大きめのボウルに紅さやかと砂糖、レモン汁を入れます
- ラップをかけずに600Wの電子レンジで3分加熱します
- アクを除いて軽く混ぜ、再び電子レンジで2分ずつ合計4回加熱し、都度混ぜます
- ザルに入れ、ゴムベラで潰しながら種を取り除きます
- 粗熱が取れたら消毒した瓶などに詰めて完成です
材料を混ぜつつレンジで加熱するだけなので、子どもと一緒に作りやすく、調理時間もかなり時短できます。ただしレンジで加熱したてのボウルは熱いので、火傷に十分注意してくださいね。手作りしたジャムは、冷蔵保存で1カ月ほど日持ちします。トーストやヨーグルトにかけて、鮮やかな赤色と甘酸っぱい味わいを堪能してください。
紅さやかのヨーグルトスムージー
暑い時期にさっぱりと飲めるスムージー。紅さやかとヨーグルトを合わせることで、より爽やかで食欲がないときの朝食代わりとしてもピッタリな一品に◎今回のレシピでは、紅さやかの色素を存分に生かすため皮ごと使用します。食感が気になる人は取り除いてから使用してくださいね。
【材料】
- 紅さやか 好きなだけ入れてOK
- ヨーグルト 紅さやかの1/10~1/5
- はちみつ お好み
【作り方】
- 紅さやかの種を取って冷凍庫で凍らせます
- 凍らせた紅さやかにヨーグルトと、お好みで蜂蜜を加えてます
- ミキサーやバーミックスなどで攪拌します
- グラスなどに注げば完成です
紅さやかを一度凍らせることで、シャリッとした食感が楽しめ、ヨーグルトの酸味とマッチして絶品です!紅さやか自体に甘みがあるので、はちみつはお好みで加えるか、なくても十分美味しくなりますよ。
紅さやか寒天ゼリー
見た目も涼やかで美味しい夏のデザート寒天ゼリー。どこか懐かしい味わいの寒天ゼリーに、紅さやかの甘酸っぱさが加わり、子どもも喜ぶスイーツに◎作り方も簡単なので、ぜひお子さんと一緒に作ってみてくださいね!
【材料】
- 紅さやか 8個
- 水 400㎖
- 上白糖 大さじ6
- 粉寒天 4g
【作り方】
- 紅さやかは軸と種を取り除きます
- 鍋に水、粉寒天を入れて沸騰させ、中火で2分間しっかりと溶かします
- 砂糖を加えてさらに2分間弱火で加熱します
- 火からおろして水で濡らしたバットに流し入れます
- 上から紅さやかを散らし入れ、常温で固めてから冷蔵庫で冷やします
- 寒天が完全に固まれば完成です
甘さはお好みで、上白糖の量を調節してもOK!寒天はしっかりと沸騰させ、粉っぽさがなくなるまで溶かしきるのがポイントです。時間があるときは、バットを氷冷皿に変え、1つずついれて作るとより可愛らしく作ることが出来ますよ。
さくらんぼを食べてJAさがえ西村山の挑戦を応援しよう!
さくらんぼや桃、りんごなどのフルーツをはじめ、日本で有数の「米どころ」としても知られる山形県さがえ西村山地区。豊かで寒暖差のある自然環境と生産者のたしかな技術によって、「さくらんぼの王様」といわれる佐藤錦など、四季折々の美味しい食べ物を全国にお届けしています。
そんなさがえ西村山地区に拠点を置き、山形県の中央エリアを管轄するJAさがえ西村山では、2023年より「環境にやさしい栽培技術」と「省力化に資する先端技術等」を取り入れた「グリーンな栽培体系」を目指し、新たな取り組みをスタートしています。
気候変動問題が世界中のイシューとなる中で、全国の生産者にはカーボンニュートラルの実現に向けて化学肥料の低減が求められています。(みどりの食糧システム戦略)
とはいえ、化学肥料を減らすと、収入減少の怖さがあり、生産者にとって大きな負担を強いる可能性があります。そこでJAさがえ西村山では、バイオスティミュラントという新しい農業資材に着目し、生産者の負担を軽減する、新しい栽培方法の開発に挑戦しています。
【引用元】バイオスティミュラント 活用による 脱炭素地域づくり協議会
特に、栽培過程で生じる「ゴミ」である食品残渣からバイオスティミュラントを生産することで、「食品から食品」を生む環境負荷の低い栽培を実現し、気候変動に負けない、持続可能な産地を目指しています。
現在、さがえ西村山地区では「さくらんぼ」「桃」「りんご」「米」「なす」の5品目でこの取り組みを実施しているそうです。ぜひ、気候変動問題に果敢に取り組む産地の商品を購入して応援していきましょう!