【ダイコン大全】ダイコンの旬と種類を解説!

【ダイコン大全】ダイコンの旬と種類を解説!

独特の辛みが特徴のダイコンは、生のままシャキシャキとした食感やみずみずしさを楽しむもよし、過熱して柔らかな香りを楽しむもよし。日本で3番目に消費量が多い野菜として知られるダイコンは、和食には欠かせない食材です。今回は、ダイコンの旬や日本で食べられているダイコンの種類についてご紹介します。

ダイコンとは

ダイコンは、独特の辛みが特徴のアブラナ科の根菜で、「すずしろ」と呼ばれて七草粥に入れられるなど、日本では古くから食されてきました。原産地は地中海または中央アジアと言われており、古代エジプトでも食べられていたという記録があるとされています。

日本では肌の色が白い品種が主流ですが、近年は皮が黒や赤、紫の品種も出回るようになっています。形や大きさも様々な種類があるため、異なる品種を取り合わせて植えると楽しくダイコンの栽培をおこなえるでしょう。

生のダイコンをすりおろして焼き魚に添えたり、スライスしてサラダにするほか、味噌汁やおでんの具に、シンプルに蒸して味噌田楽に、と様々な調理法で楽しむことができます。

ダイコンの二大生産地として知られているのは千葉県と北海道で、次いで生産量が多いのは青森県です。ダイコンは基本的に露地で栽培されるため、秋~冬にかけて生産量が増えます。特に冬の食卓において、ダイコンは力強い味方といえるでしょう。

ダイコンの旬はいつ?

栽培技術の進歩と品種改良によって、現在では一年を通していつでもダイコンが手に入るようになりました。しかし、ダイコンはもともと冬野菜として知られており、収穫適期は10月~2月頃です。

一般に、冬のダイコンは甘味が強くてみずみずしく、夏のダイコンは辛みが強いと言われています。最も流通量が多いのは「青首ダイコン」ですが、全国各地に「地大根」と呼ばれる地域固有の品種が存在しており、夏場の辛味ダイコンの生産が盛んな地域もあります。

ダイコンの種類

ダイコンには、色や大きさ、形が異なる様々な品種が存在します。特に、たくあんなどの漬物用に特化した品種もあるため、育てる時は目的にあわせた品種を選択することをおすすめします。

また、近年様々な野菜で発芽してすぐの芽を「スプラウト」として食べるようになってきています。ダイコンの芽は「カイワレ大根」として販売されています。生で食べると、ピリッと辛味が広がりダイコンらしい味わいを感じることができます。

お店でダイコンを購入する際には、皮にハリとツヤがあり、重みが感じられるものを選びましょう。ダイコンに限らず、野菜は鮮度が落ちやすいため、購入時の新鮮さを見極めることが大切です。購入後は冷暗所で保管します。

もしも葉付きダイコンが手に入るようであれば、ダイコン葉を使った料理を作ってみましょう。ダイコンの根には消化酵素が多く含まれており健康に良いことが知られていますが、実は葉の部分にもβ-カロテンやビタミン類が豊富に含まれています。サッと茹でたダイコン葉を刻んでごはんに混ぜ、菜飯にしたり、鰹節とあわせて佃煮にしたりするのがおすすめです。

青首ダイコン

ダイコンの流通量の9割以上を占めると言われる代表的なダイコンです。葉の付け根が日にあたって薄緑色になっているのが特徴です。「青首宮重」などが有名で、辛味がそれほど強くなく生でも食べやすい品種として知られています。

三浦ダイコン

代表的な白首ダイコンです。生では辛味が強い品種ですが、煮崩れしにくいことから、ふろふき大根や煮物などによく使われます。火を通すと甘味が増すのが特徴です。

一時期、青首ダイコンに押されて栽培・流通量が激減していましたが、近年は生産量が徐々に回復しています。均一な太さで成長する青首ダイコンとは異なり、根の中央付近が太く膨らむという性質があります。

聖護院ダイコン

聖護院(しょうごいん)ダイコンは京野菜に指定されており、丸く太い根が特徴です。主に関西地方で栽培されてきました。

辛味がそれほど強くないことから、生のままスティック状にカットしたりスライスしてサラダに用いたりしても美味しく食べられます。また、肉質が柔らかく、甘味があって煮崩れしにくい性質を生かして、煮込み料理やスープにも用いることができます。水分が多いため大根おろしには不向きですが、生のままピクルスにしたり洋風に煮含めたりと様々な用途に活用できます。

ダイコンの栽培方法については、本サイト内のこちらの記事をご参照ください。

辛味ダイコン

京都の伝統野菜の一種です。その名の通り辛味が強く、古くはソバの薬味に用いられてきました。近年は栽培量が減少しており、大部分が料亭をはじめとする飲食店に卸されています。

外見はカブにそっくりで、水分が少ないためすりおろしてもほとんど水分が出ません。強い辛味がありますが、和食のほかにカルパッチョなどでも楽しむことができます。青首ダイコンより少し遅い11月~1月頃にかけて出回ります。

青ダイコン

青ダイコンは、根の先端部分が白いほかは根の内部も皮も緑色をしています。固定種のため、自家採種によって増やすことができます。別名「青長ダイコン」「ビタミンダイコン」とも呼ばれます。

長さは20㎝前後と小ぶりで、生食に向いています。甘味があり、辛味が少ないことから、大根おろしにして焼き魚やシラス丼に添えると爽やかな香りを楽しめます。
また、青ダイコンはそれほど深く根が伸びないため、プランターでの栽培にも適しています。家庭菜園でのダイコン栽培をおこなう際には、ぜひ試してみてください。

紫ダイコン

紫ダイコンも1種類だけではなく地域に固有の様々な品種が存在しています。皮が青首ダイコンと同じように薄緑色をしているものから紫色のものまで、バラエティーに富んだダイコンを楽しめます。

概して、切断してみると内部は白が基調であることが多く、道管や篩管などの水や養分を運ぶところが紫色をしています。品種にもよりますが、水分が少なめで辛味が弱い種類が多いと言われています。

ハツカダイコン(ラディッシュ)

その名の通り、およそ20日で収穫できるようになるため、家庭菜園での栽培に適した野菜です。冬季を除いて3月頃~晩秋まで栽培可能なため、ほとんど一年を通して楽しめます。

ハツカダイコンの中にも、根が丸いものから細長いものまで複数あり、色も赤や白、赤と白のグラデーション、など様々です。ハツカダイコンは葉っぱも一緒に収穫できますが、非常に柔らかく苦みも少ないため、生のままサラダにしても美味しく食べられるほどです。栄養価が高いため、捨てずに料理に活用してみましょう

おわりに

現在は年間を通して手に入るダイコンですが、旬の時期がやはり一番おいしくなります。ダイコンの旬や種類に注目すると、日々の買い物や料理がより楽しくなることでしょう。

ダイコンは生のままサラダや大根おろしにするだけでなく、ふろふき大根やおでん、あるいは漬物など様々な料理に活用することができます。特に和食には欠かせない野菜のため、庭に植えておくと重宝します。家庭菜園でのダイコンの育て方についてはこちらの記事でご紹介しています。

様々な種類が楽しめるダイコンを家庭菜園で美味しく育てるために、こちらの記事もご参照ください。

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