【βカロテンの効果と豊富な摂取源】果物や野菜ではどれがおすすめ?一覧表付き!

【βカロテンの効果と豊富な摂取源】果物や野菜ではどれがおすすめ?一覧表付き!

今日、皆さんにご紹介するのは、健康と美容に欠かせない栄養素「βカロテン」についてです。βカロテンは、強力な抗酸化作用を持ち、身体の細胞を守る効果があります。しかし、βカロテンは体内で自然に生成されない栄養素であり、食事から摂取することが重要となります。では、どの食材から効率的にβカロテンを摂取すれば良いのでしょうか。また、その摂取方法には何かコツがあるのでしょうか。本記事では、これらの疑問について詳しく解説します。それでは、健康と美容に嬉しいβカロテンの世界に一緒に踏み込んでみましょう。

βカロテンとは何か?

βカロテンの定義と特性

βカロテンとは、色の濃い果物や野菜に含まれる栄養素で、カロテノイド(動植物に存在する黄色または赤色の色素成分)の一種です。特ににんじんやかぼちゃなどの緑黄色野菜に豊富に含まれています。このβカロテンは、体内でビタミンAに変換され、抗酸化作用を持つことから、私たちの健康を保つために重要な役割を果たします。また、活性酸素という体内で生成される有害な物質の発生を抑え、取り除く働きもあります。この効果は年齢とともに衰えるため、βカロテンを含む食品の摂取が推奨されています。

βカロテンの働きとその効果

βカロテンは、カロテノイドと呼ばれる動植物に存在する黄色や赤色の色素成分の一種です。βカロテンが豊富な食材としては、にんじんやかぼちゃなどの色の濃い野菜がよく知られています。

βカロテンの特徴的な働きは、摂取されると体内でビタミンAへと変換され、「活性酸素」の発生を抑制し、体内から取り除く作用があることです。活性酸素は、呼吸によって体内に取り込まれた酸素の一部が変化したもので、体内に侵入した細菌やウイルスから体を守る働きをします。

しかし、年齢とともに抗酸化作用が衰えてしまうため、βカロテンを含む食品を摂取し、抗酸化作用を持つ栄養素を摂ることが健康維持に重要です。

βカロテンの推奨摂取量

βカロテンの一日の推奨摂取量については、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」では具体的な数値は示されていません。なぜなら、βカロテンは体内でビタミンAに変換されるため、ビタミンAの一日摂取量が参考となります。

以下は、ビタミンAの一日摂取量を性別と年齢別にまとめた表です。

年齢 男性 (㎍RAE/日) 女性 (㎍RAE/日)
18~29歳 850 650
30~49歳 900 700
50~64歳 900 700
65~74歳 850 700
75歳以上 800 650

なお、男女ともに18歳以上の一日あたりのビタミンAの上限量は2700㎍RAEとなっています。

βカロテンが豊富に含まれる食材

果物でのβカロテン含有量の一覧

βカロテンが豊富に含まれている果物として、特に以下の3つが知られています。

  • あんず(1,400㎍/100g)
  • マンゴー(610㎍/100g)
  • 干し柿(370㎍/100g)

これらの果物は、そのまま食べるだけでなく、スムージーやデザートとしても楽しむことができます。特にマンゴーや干し柿は、トロピカルな風味が楽しめ、飽きずに摂取できます。あんずは日本の伝統的な果物で、料理にもよく用いられます。

ただし、これらの含有量はあくまで参考値であり、栽培環境や保存方法により異なることがあります。一日の推奨摂取量を確認しつつ、バランスよく摂ることを心がけましょう。

野菜でのβカロテン含有量の一覧

β-カロテンは特に色の濃い野菜に不足しがちな栄養素で、抗酸化作用を持つことから体の健康維持に重要です。日常的に食べる野菜の中で、β-カロテンが特に豊富に含まれるものをいくつかご紹介します。

  • にんじん:6,900㎍ 
  • にら:3,500㎍ 
  • かぼちゃ(日本):700㎍
  • パプリカ(赤):940㎍、(黄):160㎍ 
  • ほうれん草:4,200㎍ 
  • 春菊:4,500㎍ 
  • グリンピース:410㎍

これらの野菜を取り入れることで、β-カロテンの摂取量を増やすことができます。ただし、β-カロテンは油と一緒に摂取することで吸収率が良くなるため、調理する際にはオリーブオイルやごま油などを適度に使用することをおすすめします。

いちごに含まれるβカロテンとその他の栄養素

いちごは、その鮮やかな赤色からもわかる通り、βカロテンを含んでいます。βカロテンは、色彩が濃い野菜や果物に多く含まれる栄養素で、強力な抗酸化作用があります。そのため、体内の活性酸素を取り除き、私たちの健康を守る役割が期待できます。

また、いちごはβカロテンだけでなく、ビタミンCも豊富に含んでいます。ビタミンCは強い抗酸化作用を持つことで知られており、美肌効果や風邪予防効果も期待できます。さらに、ポリフェノールも含まれており、抗酸化作用や抗炎症作用があります。

以下に、いちご100gあたりの主な栄養素を表にまとめました。

栄養素 含有量
βカロテン 10μg
ビタミンC 59mg
ポリフェノール 43mg

以上のように、いちごはβカロテンを始めとする多くの栄養素を含んでおり、美容や健康に役立つ果物と言えるでしょう。いちごの栄養や健康効果についてより詳しく知りたい人は、こちらの記事もぜひ併せてチェックしてくださいね!

『美容と健康におすすめ!いちごの栄養と効果を科学的に解説』

βカロテンを効果的に摂取するための食事法

効果的な摂取方法とその理由

βカロテンは一般的に脂溶性のビタミンであるため、脂肪と一緒に摂取することで吸収率が上がります。したがって、オリーブ油やバターなどの油脂と一緒に食べることが推奨されます。

例えば、春菊とソーセージのガーリックソテーは、春菊のβカロテンとソーセージの脂が組み合わさり、βカロテンの吸収率を高めます。

食事法は、体への効果を最大限に引き出すために重要です。このような調理法を意識することで、βカロテンの有効活用が可能となります。

β-カロテンを効果的に摂取するためには、食材の選び方だけでなく料理の工夫も大切です。以下に、β-カロテンが豊富な食材を活用したメニューを3つご紹介します。

βカロテンが豊富なメニュー(1)春菊とソーセージのガーリックソテー

春菊に含まれるβ-カロテンを存分に享受できる一品です。にんにくとソーセージで旨みを引き立て、さらにはオリーブオイルでβ-カロテンの吸収を助けます。

食材リスト(2人前)

材料 2人前の分量
春菊 1束
ソーセージ 4本
にんにく 1/2片
オリーブ油 大さじ1/2
適量
こしょう 適量
しょうゆ 小さじ1

作り方

  1. 春菊は根元を切り落とし、半分の長さに切ります。
  2. ソーセージは斜め切りにします。
  3. にんにくは薄切りにします。
  4. フライパンにオリーブ油とにんにくを入れて弱火にかけます。香りが立ってきたら、ソーセージを炒めます。
  5. ソーセージに火が通ったら、春菊を加えてさっと炒めます。
  6. 春菊がしんなりしたら、塩、こしょう、しょうゆで味を調えます。春菊はすぐに火が通るので、炒めすぎないようにしましょう。

βカロテンが豊富なメニュー(2)にんじんのロースト クミンの香り

にんじんはβ-カロテンが特に豊富な野菜。クミンの香りとオーブンでじっくりと焼き上げることで、甘さが引き立ちます。

食材リスト(2人前)

材料 2人前の分量
にんじん 2本
小さじ1/2
クミンシード 小さじ1
こしょう 適量
オリーブ油 大さじ2

作り方

  1. にんじんはよく洗い、皮付きのまま縦に8等分に切ります。
  2. ポリ袋などに1)、塩、クミンシード、こしょう、オリーブ油を入れてよく混ぜ合わせます。
  3. オーブンを200℃に予熱します。
  4. 天板にオーブンシートをセットし、2)を広げて30~35分程焼きます。
  5. にんじん以外にも、かぼちゃやじゃがいもなどでも美味しく作ることができます。

あんずとマンゴーのフルーツサラダ

フルーツもβ-カロテンの良い供給源。あんずとマンゴーを使ったフルーツサラダは、デザート感覚で気軽にβ-カロテンを摂取できます。

食材リスト(2人前)

材料 2人前の分量
マンゴー 1個(約200g)
6個(約100g)
リンゴ 1個
レモンジュース 大さじ1
はちみつ 大さじ1
ミント 適量(飾り用)

作り方

  1. マンゴー、杏、リンゴを1.5cm角に切る。
  2. 切ったフルーツをボウルに入れ、レモンジュースとはちみつをかけてよく混ぜる。
  3. フルーツサラダを冷蔵庫で30分〜1時間程度冷やし、鮮でクリーンなミントを加えて混ぜる。

βカロテンの摂取に関する注意点

βカロテンの過剰摂取とその影響

βカロテンは、体内でビタミンAに変換される栄養素です。しかし、過剰に摂取すると逆効果になることもあります。一日あたりのビタミンAの上限量は、18歳以上の男女ともに、2700㎍RAEとなっています。この量を超えて摂取すると、頭痛や吐き気といった過剰症状が現れる可能性があります。

また、βカロテンは脂溶性のため、摂取したβカロテンが体内に蓄積され続けると、肌が黄色くなる「カロテノーダ」という症状が現れることがあります。健康管理の一環としてβカロテンを摂取する際は、適量を守ることが大切です。

合わせて摂取したい栄養素とその理由

βカロテンを効果的に体に吸収するためには、脂溶性ビタミンであることを考えると、良質な脂質と一緒に摂取することが推奨されます。例えば、オリーブオイルやアボカドなどの良質な脂質が含まれる食材を一緒に摂ることで、ビタミンAへの変換率が高まります。

また、ビタミンCも一緒に摂取すると良いでしょう。ビタミンCは強力な抗酸化作用を持つ栄養素で、ビタミンAと同様、体内の活性酸素を除去する働きがあります。これらの栄養素を組み合わせて摂取することで、一層の抗酸化作用が期待できます。

以下の表に、同時摂取を推奨する栄養素とその理由をまとめました。

栄養素 理由
良質な脂質 ビタミンAへの返還率を高める
ビタミンC 抗酸化作用を強化する

以上のことから、βカロテンは他の栄養素と組み合わせて摂取することで、その効果を最大限に引き出すことができます。

まとめ

本記事では、βカロテンの働きやその効果、さらに果物や野菜に含まれるβカロテンの量、いちごに含まれるβカロテンとその他の栄養素について詳しく解説しました。βカロテンは私たちの健康維持に大切な栄養素であり、特に色の濃い野菜などに豊富に含まれています。

また、βカロテンを効果的に摂取するための食事法や注意点についても触れ、ご自身の健康管理に役立つ情報を提供しました。特にβカロテンは適量摂取が重要であり、過剰摂取は避けるべきという点を覚えておくことが大切です。

健康意識の高まりから、栄養素を意識した食事を摂る人が増えており、本記事がその一助となれば幸いです。

いちごを食べてJAはが野の挑戦を応援しよう!

いちご王国の首都、真岡市を含む栃木県の南東部を管轄する農協がJAはが野。

イチゴはもちろん、メロンや梨といったフルーツや、なす、ニラ、トマトなどの野菜の生産も盛ん!豊富に降り注ぐ太陽光ときれいな水、肥沃な大地、そして昼夜の寒暖差の大きな内陸型の気が農作物を鍛え、おいしく育みます。これらに加え、首都圏に近いことから、新鮮な果物や野菜をいち早く大消費地にお届けできることも特徴です。

そんなJAはが野では、2023年より「環境にやさしい栽培技術」と「省力化に資する先端技術等」を取り入れた「グリーンな栽培体系」を目指し、新たな取り組みをスタートしています。

気候変動問題が世界中で注目されるようになった中で、全国の生産者にはカーボンニュートラルの実現に向けて化学肥料の低減が求められています。(みどりの食糧システム戦略)

とはいえ、化学肥料を減らすと、収入減少の怖さがあり、生産者にとって大きな負担を強いる可能性があります。そこでJAはが野では、バイオスティミュラントという新しい農業資材に着目し、生産者の負担を軽減する、新しい栽培方法の開発に挑戦しています。

バイオスティミュラントは、植物に生理学的刺激を与えることで、環境ストレスを受けたために発揮されていない「農作物が本来持っている能力」を、最大限まで改善する資材として期待されている新しい農業用資材です。 農作物の品質や収量の向上や、栄養吸収率を高めることによる化学肥料使用量の低減などの効果をもたらします。
【引用元】バイオスティミュラント 活用による 脱炭素地域づくり協議会

特に、栽培過程で生じる「ゴミ」である食品残渣からバイオスティミュラントを生産することで、「食品から食品」を生む環境負荷の低い栽培を実現し、気候変動に負けない、持続可能な産地を目指しています。

現在、はが野地区では「いちご」「玉ねぎ」「アスパラガス」の3品目でこの取り組みを実施しているそうです。ぜひ、気候変動問題に果敢に取り組む産地の商品を購入して応援していきましょう!

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