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【管理栄養士監修】さくらんぼは妊婦や乳児が食べても大丈夫?注意点や簡単アレンジレシピも紹介

【管理栄養士監修】さくらんぼは妊婦や乳児が食べても大丈夫?注意点や簡単アレンジレシピも紹介

さくらんぼは妊婦や乳児にとって栄養価が高いうえに美味しい果物ですが、食べ方や量には注意が必要です。この記事では、さくらんぼの妊婦や乳児への影響や、食べ方について詳しく解説するほか、簡単なレシピもご紹介します。旬のさくらんぼを安全に美味しく食べるために、ぜひ参考にしてくださいね。

さくらんぼは妊婦NG?推奨?

結論からいうと、さくらんぼの果肉を妊婦さんが食べることは何の問題もなく、母体や胎児に悪影響が出たという報告もありません。むしろ母体と赤ちゃんに必要なビタミンやミネラルが摂取できるため、積極的に摂取したい果物であるといえます。

しかし果肉は安心して食べられるとはいえ、さくらんぼの種には体に害をもたらす「アミグダリン」という物質が含まれていることをご存じの方も多いでしょう。通常種は食べませんが、うっかり種を飲み込んでしまいお腹の赤ちゃんに影響がないか不安に感じたことがある方もいらっしゃるかもしれません。

アミグダリンが含まれているのは、種の中心にある「仁(じん)」という部分。そのため種を噛み砕いたり粉末にしたりして大量に摂取しなければ、体に害が出るほど摂取することはないのです。

もっともそのような食べ方をする人はいないかもしれませんが、誤って数粒飲み込んでしまった程度では、母体および赤ちゃんに害は及ばないので安心してくださいね。

農薬の残留が心配な場合は水洗いをしてから食べるか、国産のものを選ぶとよいでしょう。

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さくらんぼが妊婦に推奨される理由

さくらんぼが妊婦さんにおすすめの果物である理由は、さまざまな栄養素が含まれていることにあります。さくらんぼに含まれる主な栄養素は、以下の通りです。

  • 糖質
  • たんぱく質
  • 食物繊維
  • ビタミンB群
  • ビタミンC
  • カリウム

ビタミンB群の中には、胎児の発育に欠かせない葉酸も含まれています。また妊娠中は胎児の成長のために鉄の需要が高まり、貧血を起こしやすくなります。そのため鉄の摂取はもちろん。鉄の吸収を高めるビタミンCも不可欠です。

葉酸やビタミンC、鉄のほか、整腸作用や血糖値の安定に効果のある食物繊維、高血圧やむくみの予防・改善に役立つカリウムなども含まれているさくらんぼは、妊婦さんにとっておすすめの果物であるといえます。

さくらんぼは1日何個まで食べて良いの?

妊娠中にさくらんぼを食べる際の目安は、1日あたり200〜300gです。この量に相当するさくらんぼは、大きめのもので30粒前後と考えておくとよいでしょう。

ただし1日の中で他の果物を食べる場合は、加減してくださいね。

さくらんぼをはじめ、果物には糖質も多く含まれています。カロリーオーバーを招かないよう食べ過ぎには注意しましょう。

乳児にさくらんぼを食べさせても大丈夫?

食べられる時期が限られているさくらんぼ。旬のさくらんぼを赤ちゃんと一緒に味わいたいと思う方も多いでしょう。

ここでは、乳児にさくらんぼを安全に食べさせるためのポイントなどをご紹介します。

さくらんぼは生後5〜6ヶ月頃から食べられる

さくらんぼを食べさせられるようになるのは、離乳食が開始となる生後5~6ヶ月頃です。食物アレルギーの心配はあまりありませんが、発症する可能性はゼロではありません。

まれに起こることがあるため、初めての時はごく少量から始めてくださいね。

さくらんぼに限らず、初めての食材は「1日1種類、離乳食用のスプーンで1さじ」が基本です。
もしさくらんぼを食べさせた後に体調の変化などがあれば、すぐ受診しましょう。かかりつけ小児科医の休診日や受付時間をチェックしたうえで食べさせると安心です。

離乳食の各段階での食べさせ方

離乳食初期の乳児にさくらんぼをあげる際は、種と皮と取り除きすりつぶすなどしてペースト状にします。さらに電子レンジでふつふつとするまで加熱し、冷ましてから食べさせてみましょう。

何回か食べさせてみて問題なさそうであれば加熱なしであげてみてもよいですが、体調の変化を見逃さないようにしてくださいね。

各段階の形態や食べさせる量の目安は以下のとおりです。食べさせる量は、野菜と果物を合わせた1日分の目安です。

  • 離乳食初期(5〜6カ月):なめらかにすりつぶす(段階を踏んで5〜15g)
  • 離乳食中期(7〜8ヶ月頃):粗くつぶしたり細かく刻んだりする(20〜30g)
  • 離乳食後期(9〜11ヶ月):5mm角ほどの粗刻み(30〜40g)
  • 離乳食完了期(12〜18ヶ月):1cmほどの角切り(40〜50g)

どの段階でも種は取り除いてあげましょう。皮は後期頃まではむいたほうが食べやすいかもしれません。赤ちゃんの体調や機嫌などに合わせて無理のないよう食べさせてみてくださいね。

妊婦・産後時期でも簡単!アレンジレシピ

鉄やビタミンCなどの栄養が豊富なさくらんぼは妊婦さんや産後のお母さん、離乳食にもおすすめの果物です。甘酸っぱい味は赤ちゃんの味覚にも刺激を与えてくれますよ。

ここでは、ママと赤ちゃんが一緒に食べられるレシピをご紹介します。もちろん妊娠中の方もぜひ試してくださいね。

2024年さくらんぼ人気ランキング

※2024年4~6月のデータ

さくらんぼとバナナのヨーグルト

<材料>

  • さくらんぼ
  • バナナ
  • プレーンヨーグルト

<作り方>

  1. ヨーグルトは水切りをしておく。
  2. さくらんぼは皮と種を取り除き、細かく刻む。
  3. バナナは皮をむいてフォークで潰す。
  4. ボウルにヨーグルトとバナナを入れて混ぜる。
  5. さくらんぼを加えて混ぜる。

ヨーグルトの水切りはコーヒーフィルターを使用すると便利。1〜2時間ほどおくとよいでしょう。離乳食後期頃から食べられますが、お好みで甘さを加えれば大人でも美味しく食べられるメニューです。

さくらんぼ蒸しパン

<材料>

  • さくらんぼ
  • ホットケーキミックス
  • 牛乳

<作り方>

  1. さくらんぼは種を取り除き、細かく刻む。
  2. ホットケーキミックスと牛乳を混ぜ合わせる。
  3. 2 に 1 を入れ、ざっくりと混ぜ合わせる。
  4. 3 をシリコンカップなどに半分〜八分目くらいまで流し入れる。
  5. 電子レンジで加熱する(500Wで2分ほど)。

完全に加熱されているか、竹串を刺して確認しましょう。皮ごと入れるときれいな色合いですが、離乳食の進み具合によっては取り除いてくださいね。

まとめ

さくらんぼは食物繊維や葉酸、ビタミンC、カリウムなど、妊娠中に大切な栄養を補うためにも積極的に取り入れたい果物ですが、食べ過ぎは禁物です。想定以上に体重を増加させないためには、目安量を守って食べましょう。乳児の離乳食としても利用できるので、記事で紹介したレシピを参考に、ぜひお子さんと一緒に味わってみてくださいね。

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鈴木 亜子

鈴木 亜子 Suzuki Ako

管理栄養士

大学卒業後、主に医療機関に勤務。チーム医療の一端を担い、生活習慣病などさまざまな疾患の栄養管理に取り組む。得意分野は糖尿病で、療養指導や透析予防、重症化予防などを担当した経験も。現在は豊富な栄養相談経験を活かし、ウェルネス関連の記事執筆および監修に携わる。

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