旬のミカンの魅力
一般的にミカンと呼ばれているものは、「温州みかん」のことを指します。ミカン科ミカン属の常緑低木または高木です。6月頃に白い花をつけ、冬にオレンジ色の果実を付けます。
ミカンには、夏みかん・ポンカン・デコポン・はるみなど、約85種類もの品種があります。ミカンの旬は10月から春先の3月頃までと長く、収穫される時期や品種ごとに味や食感に違いがあります。
ミカンの旬はいつ?
10月から3月頃まで旬が続くミカン。温州みかんの中でも収穫できる時期が異なり、味の特徴に違いがあります。濃くて甘いミカンが好みの方は春先のミカン、さっぱりとした甘みが好きな方は秋に収穫できるミカンがおすすめです。
スーパーに出回るのは4月から3月までの1年中
ミカンの栽培方法には露地栽培とハウス栽培の2種類があります。露地栽培とは、屋外で栽培されたミカンが本来育つ時期に、自然の状態で栽培したものです。一方ハウス栽培とは、ビニールハウスなどの施設内で育てられ、育生促進を狙った栽培方法です。
ハウスものは4月から10月頃に出荷され、10月から3月頃は露地ものが出荷されます。
ミカン本来の旬は10月から3月頃、この期間がミカンの旬となり、早生もの、中生もの、晩生ものに別れます。
早生品種の特長と時期
10月から12月に収穫される早生(わせ)みかん。果皮に青みが残っているものや、黄色みがかった色が特徴です。青く若い印象の見た目とは裏腹に、食味はとても甘く、甘さと酸味の両方を味わえます。
早生で有名な品種は「ゆら早生」、「宮川早生(みやがわわせ)」や「興津早生(おきつわせ)」、「田口早生」が有名です。
中生品種の特長と時期
11月から12月に収穫されるのは、中生(なかて)ミカンです。糖度が高い特徴があり、またの名を「普通温州」と呼ばれています。早生と晩生みかんの中間的な特徴を持ちます。有名な品種には「南柑(なんかん)20号」、「向山温州」、「石地温州」、「きゅうき温州」などがあります。
晩生品種の特長と時期
12月から2月に収穫されるのは、晩生(ばんせい)ミカンです。温州みかんの中でも最も歴史が深く、古くから親しまれてきました。ジョウノウ膜は厚みがありますが、甘くて濃厚な特徴があります。11月から12月に収穫したミカンを、3月から4月ぐらいまで貯蔵することができます。「青島みかん」はこの品種で有名です。
ハウスミカンの特長と時期
ミカン本来の旬ではない時期に、出荷されているハウスミカン。ビニールハウスで覆い、加温した状態のハウス内で温度管理され、4月から10月頃まで収穫されます。ハウス栽培のミカンは、ハウス内で温度や水分のコントロールがおこなわれているため、ジョウノウが薄く、食味も良い特徴があります。
味は美味しいのですが、手間がかかるため値段は露地栽培ものよりも高くなります。
ミカちゃんおすすめランキング
※JAみっかび公式ショップスタッフおすすめのミカンな加工品人気の品種と旬【産地別】
柑橘の種類は100種類以上あるといわれ、その品種の中にブランドミカンがあります。産地だけのオリジナル品種もあるので、ミカンの食べ比べを1年を通して楽しめます。
和歌山県
和歌山県のミカンといえば「有田みかん」。有田みかんは、和歌山県を代表するブランド名なので、実際の品種は温州みかんです。旬は10月から1月になり、時期によって食味に違いが表れます。中でも10月に出荷される「ゆら早生」はとても糖度が高い品種として有名です。
愛媛県
愛媛県を代表するミカンは「真穴みかん」や「甘平(かんぺい)」、「紅まどんな」です。真穴みかんは、真穴地区のブランドミカンのことで品種は温州みかん、収穫シーズンは11から12月です。甘平は愛媛オリジナル品種で、旬は1月下旬から2月下旬頃。ジョウノウ(白い袋状の皮)が非常に薄く、口に入れても皮の食感をほとんど感じられないほどの薄さです。紅まどんなも愛媛オリジナル品種。旬は11月下旬から12月末頃。ゼリーのようにとろける果肉が特徴です。
静岡県
静岡県のミカンといえば「三ヶ日みかん」と「青島温州」。有田みかんや真穴みかんと同じ、品種は温州みかんです。三ヶ日みかんは、三ヶ日地区で栽培されているミカンのことで、ブランド名。11月から12月上旬頃に味わえる早生みかんと、12月下旬から3月頃が旬の青島みかん(晩生種)があります。早生と青島の特選品はミカエースの愛称で呼ばれています。
まとめ|結局、いつ食べるのが一番美味しい?
結論、ミカンは1年中食べられますが、最も美味しい旬の時期は10月から3月頃です。また、ミカンの品種は多く、品種ごとに違った美味しさを味わえます。
産地やブランドごとの魅力も意識しながら、ぜひ色んなミカンを食べ比べてみてくださいね◎