店頭で美味しい大根を選ぶ方法は?
大根はスーパーに1年中並んでいますが、最も食べ頃といわれている旬は、秋から冬にかけて。この時期の大根は甘みがぐっと増して実は柔らかく、煮込むととろけるような食感になります◎
また大根は追熟しない野菜なので、新鮮なうちが食べ頃です。つまり店頭で大根を選ぶ際は、鮮度を見極めることが大切!ここでは新鮮で美味しい大根を見分けるためのポイントを3つ紹介するので、スーパーなどで大根を選ぶ際はぜひ注目してみてください。
ポイント①白くてハリがあり形が真っすぐなもの
大根といえば、白くてツヤツヤしたキレイな見た目をしていますよね。新鮮な大根ほど皮にハリがあってみずみずしく、手触りも滑らかです。しかし古くなると皮にしわができ、弱々しい見た目へと変化していきます。
また大根を1本丸ごと購入する際は、できるだけ形が真っすぐなものを選ぶのがおすすめです。大根は地中で育つ野菜なので、土壌に異物が混入していたり、肥料や水分のバランスが悪いと生育不良を起こしてしまいます。形が曲がっていたり、又根になっている大根は、万全でない土壌で育った可能性が高いため、選ぶときは避けた方が良いでしょう。
ポイント②葉が鮮やかな緑色でピンとしているもの
1本丸ごと販売されている大根には、葉っぱが付いていることがありますよね。この葉っぱの状態も、美味しい大根を選ぶうえで重要なポイントとなります。大根の葉は地上に出て光合成を行い、根に栄養を送る大切な部位です。そのため葉に元気がなくへたっとしている大根は、生育過程で十分に栄養を蓄えられていない可能性が高いです。
反対に、太陽の光をたっぷりと浴びて元気よく育った大根の葉は鮮やかな緑色で、根元がピンと立っています。栄養豊富な大根の葉は、炒め物や味噌汁に加えるとシャキシャキとした歯ごたえと独特の辛味を感じられ、美味しく食べることができますよ◎
ポイント③切り口が新しくみずみずしいもの
スーパーには、あらかじめ半分にカットした状態で販売されている大根もありますよね。カットされた大根を選ぶ際は、切り口が新しいかどうかを見極めましょう。新鮮な大根の切り口はみずみずしく水分を多く含んでいますが、古い大根の切り口には「す」が入って乾燥しています。
「す」とは、大根の実に隙間や小さな穴が開いてスポンジのような状態になっていることです。「す」が入ると、大根のみずみずしさが損なわれ、繊維質でパサついた食感に変化してしまいます。大根は一度カットすると鮮度が格段に落ちやすくなるので、購入する際はよく観察して選び、購入後はできる限り早めに食べきりましょう。
美味しい大根は産地で選ぶのもおすすめ
美味しい大根を見分けるには、見た目の特徴をおさえることが重要ですが、産地で選ぶのもおすすめです◎
日本には美味しい大根の産地が数多く存在しますが、今回はその中でも特に生産量の多い北海道、千葉県、青森県の3つの地域について、主力品種や旬の時期を紹介します。名産地で採れる大根の特徴について知ることで、季節や料理に合わせた美味しい大根を選ぶことができるようになりますよ!
北海道
北海道は、生産量全国1位を誇る大根の名産地です。本来は秋から冬にかけて旬を迎える大根ですが、北海道では年間を通して冷涼な気候を生かし、ほぼ1年中大根の栽培が行われています。
中でも最も食べ頃となるのは6月から10月にかけてで、この時期に出回る甘くて美味しい大根は北海道産が中心となっています。主力品種は「夏つかさ」や「夏番長」など夏に収穫を迎える青首大根で、生で味わうとフレッシュな甘みとみずみずしさをダイレクトに感じられますよ◎
千葉県
千葉県は、北海道に次いで生産量2位を誇る、日本でも屈指の大根産地です。千葉県は大根産地の中では平均気温が高めですが、播種前のかん水やトンネル栽培など独自の技術を取り入れ、収量・品質共に高い水準を保っています。
そんな千葉県の大根を代表する「姉崎大根」は、市原市の北西部に位置する姉崎地区で栽培されるブランド大根で、糖度が高くしっかりとした甘みを感じられるのが特徴です。姉崎大根を含む千葉県の大根は12月から3月にかけての冬の時期に旬を迎えます。
青森県
青森県は、東北地方を代表する大根の一大産地で、北海道と同じく冷涼な気候を生かし、夏採れの青首大根を中心に栽培しています。豊かな自然の中で育った青森県の大根は栄養豊富で甘みも旨みもぎっしり詰まっています◎
旬の時期は5月から11月にかけてと北海道より少し長く、中でも主力となっている品種は「夏の守(なつのかみ)」です。夏の守は8月下旬以降の晩夏から収穫される青首大根の一種で、曲がりの少ないキレイな外観と、緻密で滑らかな肉質が特徴です。
人気の 品種 はどれ?おすすめの大根品種5選
あまり知られていませんが、大根には実はたくさんの品種があり、味・食感・見た目などの特徴が異なります。大根は生で良し、煮て良し、焼いて良しの万能野菜ですが、品種によっておすすめの調理法も異なり、それぞれ違った美味しさを楽しめます◎
ここからは、数ある大根の品種の中でも、特におすすめな品種5選を紹介します。これまで大根の品種にはあまり注目してこなかった人も、ぜひ自分好みの大根を見つけてみてください!
品種①青首大根
青首大根は、日本一生産されている品種で、スーパーなどの店頭で販売されている大根のほとんどは青首大根です。1年を通して栽培することができ、季節によって春大根、夏大根、秋大根、冬大根と呼び名が変わるのが大きな特徴となっています。
青首大根の味わいは、春夏は辛味が強く硬い食感、秋冬は甘みが強く柔らかな食感をしています。一般的に青首大根の旬は秋から冬にかけてといわれており、おでんやふろふき大根はもちろん、肉料理や魚料理にピッタリな甘めの大根おろしとしても美味しく頂けます◎
品種②三太郎
三太郎は、「短形大根」とも呼ばれ、一般的な大根より短く小さめの見た目が特徴です。家庭菜園でも育てやすく、頭からお尻にかけて太さがほとんど変わらないので、どの部位も無駄なく料理に活用できます。
旬の時期は冬から春にかけてとなっており、食べ頃を迎えた三太郎は辛味が少なく、まろやかな甘みを感じられます。肉質は非常に緻密でみずみずしく、味がよく染み込むので、濃い味付けの煮物やおでんにすると絶品ですよ◎
品種③源助大根
源助大根とは、石川県金沢市で誕生した品種で、金沢市の伝統野菜「加賀野菜」の一つに数えられています。太く短いずんぐりした見た目をしていますが、手触りは非常に滑らかですべすべしています。
出荷は10月下旬からはじまり翌年2月頃まで続きますが、中でも最も食べ頃となるのは11月から12月にかけて。旬の源助大根は甘みが強く滑らかな肉質をしており、生で食べると果物の梨を思わせる上品な甘みとみずみずしさが口いっぱいに広がります◎
品種④三浦大根
三浦大根は、神奈川県の三浦半島で誕生した品種で、100年以上も栽培され続けている歴史深い大根です。中太りのふっくらとした見た目が特徴で、大きいものは7kgを超えるほどに成長します。
旬の時期は12月から翌年2月頃にかけてと短く、現在では生産量も減少傾向にあるため、逃さずゲットしたい人は産地直送の通販サイトをチェックしましょう。肉質は柔らかいのに煮崩れしにくく、甘みと旨みのバランスに優れているためどんな料理にもよく合います◎
品種⑤桜島大根
桜島大根は、鹿児島県の桜島で誕生した品種で、現在も本島およびその周辺を中心に栽培されています。現在では他の地域でも桜島大根を栽培する取り組みが行われていますが、土壌や天候の違いから同じようなものはできにくいようです。
旬の時期は1月中旬から2月上旬の寒い時期で、かなり短い期間しか出回りません。味わいは辛味が少なく上品で、ほんのりと優しい甘みを感じます。繊維をあまり感じない滑らかな肉質なので、生食から煮込み料理まで幅広く活用できます◎
まとめ
今回は、大根の選び方について紹介しました!
大根を店頭で選ぶ際は、皮や葉、切り口の状態に注目し、鮮度の高さを見極めることが大切です。新鮮な大根は本来の甘みやみずみずしさを存分に感じることができ、どんな調理法でも美味しく食べることができますよ◎
また美味しい大根は、産地や品種で選ぶのも一つの手です。各産地で採れる大根の旬や魅力はそれぞれ異なり、季節によって違った美味しさを楽しむことができます。いつもの大根料理をより美味しく仕上げたいなら、ぜひ大根の選び方にもこだわってみてくださいね♪