大根栽培の魅力について知ろう!
家庭菜園で大根を育てることには、たくさんの魅力があります◎もちろん、日々のお世話など大変なこともありますが、家庭菜園ならではのメリットも多いんです!
あらかじめ、大根栽培の魅力について知っておくことでモチベーションがアップし、より楽しめるようになりますよ。
採れたて新鮮な大根を味わえる
家庭菜園で大根を育てる醍醐味といえば、やっぱり採れたてを味わえること!スーパーなどで購入できる大根はもちろん美味しいですが、やっぱり一度は採れたて新鮮な大根を食べてみたいですよね。
また大根はビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養素が豊富で、美味しいだけではなく健康維持にも役立つ野菜です◎家庭菜園で育てれば、継続的に新鮮な大根を手に入れることができるので、毎日の食事に手軽に取り入れられますよ。
長期収穫できて経済的
大根には数多くの品種が存在し、中には1年中育てられるものもあります。また秋から冬にかけて旬を迎える一般的な大根の収穫は長期にわたり、10月から翌年の2月頃まで続きます。スーパーなどでも1年を通して販売されているのは、産地や品種の組み合わせによって、大根が1年中収穫されているから。
大根は家庭料理にも幅広く活用できる汎用性の高い野菜で、特に寒い時期にはおでんの主役として欠かせない存在ですよね。そんな大根が家庭菜園で長期収穫できれば、わざわざ購入する必要がなく経済的にも嬉しいメリットとなるはずです◎
大根栽培を通して食育に繋がる
身近な野菜を自分の手で育て、収穫するという貴重な体験ができることも、大根栽培の魅力の一つ。特にお子さんがいる家庭では、自分だけでなく子どもへの食育にも繋がる良い経験になるはずです◎
現代では、手軽に食べ物を得ることができるため、食育を学ぶ機会も減りつつあります。美味しい大根を育てることは決して簡単ではないので、その苦労や失敗を通して食べ物の大切さを家族で共有する機会としても大根栽培はおすすめですよ。
大根の育て方・栽培方法の紹介!
ここからは、大根の育て方や、具体的な栽培の手順について見ていきましょう!大根栽培の難易度は中級程度で、とても簡単というわけではないもの、コツさえおさえれば初心者でも十分美味しく育てることができますよ◎
また今回は畑で育てる一般的な大根の栽培手順をメインに紹介しますが、「ミニ大根」などプランターで育てられる品種もあるので、露地栽培は難しいという人もぜひ挑戦してみてください。
大根栽培の土づくり
畑で大根を育てる際は、種まきの2週間以上前までに土づくりを完了させておきましょう。植え付け場所の土に苦土石灰と堆肥を混ぜて耕し、さらにそこから1週間後を目安に化成肥料を加えて再度耕します。土壌に石や植物の残渣が残っていると、変形や実割れの原因となるため、土を耕す際は30~35cmほどの深さまでしっかりと掘り返しましょう。
土を耕し終えたら、次に大根を育てるための高畝を作ります。畝の高さは10~15cm、幅は60~70cm程度がおすすめです◎大根は過湿な状態が続くと病気にかかりやすくなってしまうので、ある程度高さのある畝を作り、土壌の排水性を高めましょう。
種まきの方法と時期
大根の種まきは、春まきでは4月上旬から5月上旬、秋まきでは8月下旬~9月中旬が適期です。日本で最も多く育てられている青首大根は、春まきでも秋まきでも栽培できますが、秋まきの方が甘くて柔らかい大根に育ちます。
種まきの手順は、あらかじめ作っておいた高畝に深さ1.5cmほどの植え穴を掘り、1つの穴に対して5~6粒ずつばらまいていきます。このとき、植え穴どうしの間隔は25~30cm開け、大根が成長したときにぶつかり合わないようにしておきましょう。種を巻き終えたら1cmほどの高さまで土を被せ、最後に水をたっぷりやれば完了です◎
栽培管理と頻度
大根の種まきが完了したら、収穫に向けて日々のお世話と管理を行います。大根の品質や収穫量に直結する大切な作業となるので、それぞれのやり方やポイントをしっかりとおさえておきましょう◎
特に大根は地中で育つ野菜なので、土壌の管理はとても重要です。こまめに様子を観察し、大根の生育に適した環境を整えてあげましょう◎
水やり
大根の生育には水分が欠かせないので、土が乾燥しないよう水やりは基本的に毎日行いましょう。しかし降雨量の多い梅雨の時期には、毎日水をやる必要はありません。雨水のみで十分に保水されているはずなので、土の様子を見て少し乾燥気味になっていればたっぷりと水を与えましょう。
また発芽後は、過湿状態にならないよう量を調整し、水切れを起こさないよう管理していきます。大根は水が不足し過ぎても多すぎても病気や障害を起こしてしまうため、土が常に湿っている状態を目安に水を与えましょう。
間引き
大根は適期に種まきをすれば、2~3日程度で発芽します。発芽したものはそのまま育てず、適宜間引きを行いましょう。
1回目の間引きは、子葉が完全に開いたタイミングで形の良い3本だけを残して摘み取ります。2回目は本葉が2~3枚のときに適度な成長具合のものを2本を残します。3回目は本葉が6~7枚のとき、最も元気が良いもの1本を残します。大根の間引きは、最終的に収穫する大根の品質に関わる大切な作業なので、適期を逃さず慎重に判断しながら行いましょう。
肥料・土寄せ
肥料は、2回目と3回目の間引きを終えた後に与えましょう。株の周りに、1平方メートルあたり1握り(約50g)ほどの化成肥料をばらまきます。肥料をまき終えたら、軽く混ぜるようにして土寄せをします。
土寄せとは、株元に土を寄せ集める作業で、これを行うことによって株のふらつきを抑え、地中の空気の通りを良くします。空気の通りが良くなると根がよく発達し、また成長した大根の曲がりを防ぐことができるため、この後も収穫するまで2~3回ほど定期的に行ってください。
病害虫対策
大根栽培では、注意しなければならない病害虫がいくつかあります。病気ではウイルス病と軟腐病、害虫ではアブラムシ、アオムシ、ヨトウムシ、キスジノミハムシに注意しましょう。特にウイルス病を発症させないためには、アブラムシの防除が必要で、種まきと同時に浸透性殺虫剤を散布しておくのがおすすめです。
また生育中は定期的に殺虫剤を散布し、防虫ネットやマルチを施して防除することも大切です。なお軟腐病にかかってしまった株は完治させることができないため、地上に出ている部分が腐り、悪臭を放つ症状が見られたら早急に引き抜いて処分してください。
収穫
種まきから60日から70日ほど経てば、いよいよ大根が収穫を迎えます。収穫時期が近くなった大根は、だんだんと葉が立ち上がってきます。立ち上がった葉の先端が垂れてきたら、収穫適期のサインです。
収穫する際は、茎の根元の部分と首を持ち、真っ直ぐ上に向かって引き抜きます。あまり力を入れすぎたり、斜めに引っ張ったりすると途中で折れてしまうことがあるため、焦らず丁寧に収穫していきましょう。
大根栽培でよく発生する問題と原因
ここからは、大根栽培でよく発生する問題とその原因について紹介します。大根栽培は上手くいくと楽しいですし、大量収穫も可能ですが、決して簡単というわけではありません。
時には問題が発生することもあるかもしれないので、栽培をはじめる前に、先回りして失敗パターンをおさえておきましょう!
発芽しない
大根が発芽しない原因は、適期に種まきできていないことと、土づくりが不十分だった可能性が高いです。大根の発芽に適した気温は15~30℃といわれており、これより暑くても寒くても発芽率がぐっと下がってしまいます。
また土づくりに必要な推肥や化成肥料が少なすぎたり、土とよく馴染んでいない場合も、発芽率が下がってしまいます。そのため大根栽培をはじめるときは、必ず適期に種をまき、土づくりは最低でも種まきの2週間前から余裕を持って取り掛かりましょう◎
大根が育たない
根が太らず、大根がいつまで経っても育たないのは、肥料のやり過ぎが原因として最も可能性が高いです。
特に生育初期からチッ素肥料を与えすぎると、葉ばかりが成長し、根に十分な栄養が行きわたらないことが多いです。一般的に暑い時期は肥料の吸収が良く、葉が茂りやすい傾向にあるため、秋まきでは元肥を少し控えめにして、様子を見ながら追肥を与えるやり方がおすすめです◎
収穫量が減った
何年か継続して大根を育てていると、途中でがくっと収穫量が落ちてしまうことがあります。これは連作障害を起こしている可能性が高く、何年も同じ場所で同じ農作物を育てることで起こる問題です。
連作障害を防ぐには、2~3年で栽培場所を変えたり、アブラナ科以外の野菜と一緒に育てるなどの対策をとりましょう。同じ場所で多様な農作物を育てることで様々な微生物が住み、養分の均衡がとれた土壌を作ることができますよ◎
まとめ
今回は、大根の育て方について紹介しました!
大根栽培は、コツさえおさえておけば初心者でも大量収穫を目指すことができ、採れたて新鮮な大根を長期間にわたって味わうことができますよ◎
また自分の手で野菜を育て収穫するという体験は食育にも繋がり、毎日の食生活がより豊かなものになるはずです。少しでも興味がある人はぜひ大根栽培に挑戦してみてくださいね♪