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【管理栄養士監修】栗は妊婦や乳児が食べても大丈夫?注意点や簡単アレンジレシピも紹介

【管理栄養士監修】栗は妊婦や乳児が食べても大丈夫?注意点や簡単アレンジレシピも紹介

農林水産省の分類では果物、文部科学省「日本食品標準成分表」では種実類(ナッツの仲間)に分類される栗。栗には食物繊維ビタミンCなど、人体に欠かせない栄養素が含まれています。この記事は、妊婦や乳児が栗を食べると体にどんな影響があるのか、食べるときの注意点についても紹介します。妊娠中や子育て中でも栗が食べたい人は、ぜひ参考にしてくださいね。

栗は妊婦さんにとってNG?推奨?

結論からいうと、栗を妊婦さんが食べることは何ら問題はありません。栗が母体や胎児に悪影響が出たという報告もないため、安心して食べてくださいね。

むしろ栗には、妊婦さんと赤ちゃんに必要なたくさんのビタミンやミネラルが含まれているため、美味しい栗を安心して味わってください。

栗が妊婦に推奨される理由

栗が妊婦さんにおすすめの果物である理由は、さまざまな栄養素が含まれていることにあります。栗に含まれる主な栄養素は、以下の通りです。

  • 糖質
  • たんぱく質
  • 食物繊維
  • ビタミンB群
  • ビタミンC
  • カリウム
  • マグネシウム
  • 亜鉛
  • マンガン

栗には、ビタミンB群の一つで胎児の発育に欠かせない葉酸のほか、妊娠中に需要が高まる鉄の吸収を助けるビタミンCが多く含まれています。
また、栗には妊娠中の体調維持に欠かせない食物繊維、高血圧やむくみの予防・改善に役立つカリウムなども含まれているほか、渋皮にはポリフェノールも。たくさんの栄養成分が摂れる栗は、妊婦さんにとっておすすめの食べ物であるといえます。

栗は1日何個まで食べて良いの?

栄養たっぷりの栗ですが、食べ過ぎは禁物です。栗には糖質が多く含まれているため、食べ過ぎると思わぬ体重増加を招いてしまいますよ。

栗のカロリーは可食部100gあたり147kcal、糖質は33.5g。一般的な果物よりもカロリーや糖質が多く、その栄養成分は穀類やいも類に近いものがあります。

間食、おやつとして食べるのであれば、5〜10粒ほどにしておくと安心です。これは平均的な大きさの栗の目安なので、粒の大きさによって加減してくださいね。

乳児に栗を食べさせても大丈夫?

ほくほくの旬の栗を、赤ちゃんの離乳食としても役立てたいと考えているかたもいるでしょう。ここでは、乳児に栗を食べさせる際のポイントなどをご紹介します。

栗を食べさせるのは生後9〜10ヶ月頃(離乳食後期)がおすすめ

食べさせ方や量、離乳食の進み具合によっては生後7〜8ヶ月頃(離乳食中期)でも問題なく食べられる場合もありますが、おすすめは生後9〜10ヶ月頃。

ナッツの仲間(種実類)に分類される栗は、アレルギーの心配もあります。またパサつきやすく、むせたり詰まらせたりしやすい食材でもあるため、離乳食の早い時期に無理にあげなくてもよいでしょう。

離乳食での栗の食べさせ方

乳児に初めて栗をあげる際は、加熱したものを裏ごししてから食べさせましょう。

栗に限らず、初めての食材は「1日1種類、離乳食用のスプーンで1さじ」が基本です。ごく少量から始めて、徐々に増やしていきましょう。

もし栗を食べさせた後に体調の変化があった場合、すぐ受診できるようかかりつけ小児科医の休診日や受付時間をチェックしておくと安心ですよ。

裏ごしの栗を問題なく食べられるようなら、完了期には細かく刻むなど次の段階に移行しても良いでしょう。

各段階の形態や食べさせる量の目安は以下のとおりです。

  • 離乳食後期(9〜11ヶ月):加熱して裏ごし(30〜40g)
  • 離乳食完了期(12〜18ヶ月):みじん切り(40〜50g)

食べさせる量は、野菜と果物を合わせた1日分の目安です。栗は食物繊維が多いため、食べすぎは腹痛の原因となります。食べさせすぎないように注意しましょう。

妊婦・産後時期でも簡単!アレンジレシピ

妊婦さんや産後のママ、離乳食におすすめの栗を使ったレシピをご紹介します。茹でた栗はいろいろアレンジできるので、ぜひ試してくださいね。

茹で栗

おいしい茹で栗の茹で方をご紹介!一晩水につけておくことで、アクが抜け固い皮(鬼皮)がむきやすくなります。茹でた栗は冷凍用保存袋に入れて冷凍保存が可能。1ヶ月ほど日持ちします。

<材料>

栗、水、塩(水1Lに対して10g)

<手順>

  1. 栗はよく洗い、たっぷりに水につけて一晩おく
  2. 水を切った栗を鍋に入れ、水と塩を入れて火にかける
  3. 沸騰したら弱火で30〜40分茹でる
  4. 茹で上がったら火を止め、そのまま冷めるまで置く

栗入りホットケーキ

いつものホットケーキに栗を加えた、ちょっと贅沢なホットケーキ。お好みでバターとシロップをトッピングしても◎ 紅茶と栗のホットケーキで、一息ついてみてはいかがでしょうか。

<材料>

茹で栗、ホットケーキミックス、卵、牛乳

<作り方>

  1. 茹で栗の皮を取り除く
  2. 卵と牛乳を混ぜ合わせておく
  3. ボウルにホットケーキミックスを入れたら2 を加え、ざっくりと混ぜる
  4. 3 に1 を加え、粉っぽさがなくなるまで混ぜる(混ぜすぎないようにする)
  5. フライパンを熱し、4 を適量入れて両面焼く

【離乳食後期】栗とかぼちゃのペースト

栗とかぼちゃはどちらも甘みがあるので、赤ちゃんでも食べやすいですね。はじめのうちはペースト状にしますが、赤ちゃんの発達に合わせて形態を上げてもよいでしょう。

<材料>

茹で栗、かぼちゃ、水

<作り方>

  1. 茹で栗の皮を取り除く
  2. カボチャは柔らかく加熱し、皮を取り除く
  3. 1 と2 をミキサーに入れて水を加えながらペースト状にする
  4. 電子レンジなどで再加熱して完成

【離乳食後期〜完了期】栗とさつまいものきんとん

丸型や細長い形にまとめて、手づかみ食べの練習にも。フライパンにバターを敷き、少し焼き目をつけても美味しいですよ。

<材料>

茹で栗、さつまいも、さつまいものゆで汁

<作り方>

  1. さつまいもは皮をむいてイチョウ切りにして水にさらしてアクを抜く
  2. 1 を茹でてつぶしておく
  3. 茹で栗は皮を取り除き裏ごしをする
  4. さつまいもと栗を合わせ、さつまいものゆで汁で食べやすいかたさに調節する
  5. ラップに包み、食べやすい形に整える

まとめ

栗には妊婦さんやお腹の赤ちゃんに欠かせない栄養素がたっぷり含まれています。栗の旬は秋。栗が旬を迎えたら、いろいろな食べ方で楽しみましょう。ただし食べ過ぎは禁物。必要以上に体重を増やさないためにも、適量を目安に食べてくださいね。

離乳食に使う際は食べさせる時期や食べる量、食べさせ方に注意すれば、親子で美味しい栗を味わえます。いろいろな料理に活用しながら、美味しい栗を堪能してくださいね。


【参考サイト】

日本食品標準成分表2020年版(八訂):文部科学省
授乳・離乳の支援ガイド|厚生労働省

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