桃とは - 基本情報と栄養価
桃は、モモ科モモ属の落葉小高木で、その果実は特に夏の間、日本全国で愛されています。その歴史は古く、紀元前2000年頃の中国に起源を持つとされています。
桃は見た目の美しさだけでなく、その栄養価も魅力の一つです。ビタミンA、Cをはじめとする豊富なビタミン類、ミネラル、食物繊維を含みます。特にβ-カロテン(ビタミンAの前駆体)は、免疫力の向上や美肌効果が期待できます。また、カリウムはむくみ防止に役立ちます。
また、桃の甘さは果糖と呼ばれる糖分によるもので、これもエネルギー源として重要です。果糖は果実が完熟に近づくにつれ増していきますが、店頭で販売されている桃の中には、熟度が不十分で果糖の含有量が少ないものもあります。
桃を加熱して料理した方がいいケース
桃はそのまま食べても美味しいですが、加熱して料理することでさらに美味しく、また様々なメリットも得られます。
特に、硬い桃や甘さが足りない桃を加熱すると、美味しく食べられるようになります。これは、加熱によって果糖が生成され、甘さが増すからです。そのため、加熱調理は固い桃や甘さが足りない桃の美味しい活用方法といえます。
さらに、加熱調理は桃の消費を促進します。一度に多くの桃を購入した場合や、短期間で消費しきれない場合でも、加熱調理を行えば長期間保存可能になります。
硬い桃や甘くない桃を美味しく変身させるレシピ集
ここからは、硬い桃や甘くない桃を美味しく変身させるレシピを紹介します。
桃のコンポート
桃のコンポートは、シンプルな調理法で桃本来の風味を存分に楽しむことができます。加熱された桃はこっくりと甘く、ごろっとした果肉の食感がたまりません。
【材料】
- 桃:2個
- 水:300ml
- 砂糖:大さじ3
- レモン汁:大さじ2
【作り方】
- まず桃をカットし、耐熱皿に並べます。
- 砂糖を桃の表面が全体的に覆われるように振りかけます。
- さらに水、レモン汁を加えます。
- ラップを軽くかけて、500Wのレンジで3分加熱します。
- 砂糖が溶けてシロップ状になれば完成です。
桃のコンポートの作り方については、こちらの記事でもご紹介していますので、ぜひご覧ください♪
焼き桃
焼き桃は、午後のおやつにピッタリなスイーツです。お好みではちみつやシナモン、バニラアイスなどをトッピングするとさらに本格的な味わいになります。
【材料】
- 桃:2個
- はちみつ、シナモン、バニラアイス:お好み
【作り方】
- オーブンを180℃に予熱します。
- 桃を半分に切り、種を取り除きます。
- 天板に、切り口を上にして桃を並べます。
- オーブンで約10分程度焼くと、焼き桃の完成です。
桃ジャム
桃ジャムは、消毒した瓶に詰めて保存すれば、冷蔵庫で2~3週間ほど日持ちさせられます。パンに塗るだけでなくヨーグルトのトッピングとしても、またアイスクリームにかけても美味しくいただけますよ。
【材料】
- 桃:2個
- 砂糖:200g
- レモン汁:大さじ1
【作り方】
- 桃は皮を剥き、一口大に切ります。
- 鍋に桃と砂糖を入れ、中火で煮ます。桃が柔らかくなり、砂糖が完全に溶けたらレモン汁を加えます。
- 弱火にし、混ぜながら15分ほど煮詰めます。途中、アクが出たら取り除きます。
桃ジャムのレシピについては、こちらの記事でもご紹介していますので、ぜひご覧ください!
桃サイダー
夏の暑い季節にぴったりなのが「桃サイダー」です。甘くない桃でも加熱することで調理可能で、さらにガス飲料と組み合わせることで爽やかな飲み物に変身します。
【材料】
- 桃:1個
- 砂糖:100g
- レモン汁:大さじ1
- 炭酸水:600ml
- 氷:適量
【作り方】
- まず桃を適当な大きさにカットし、鍋に入れます。
- そこへ砂糖とレモン汁を加え、弱火でじっくりと煮込みます。
- 粗熱が取れたら冷蔵庫に入れてよく冷やします。
- 氷を入れたグラスに注ぎ、炭酸水で割れば完成です。
まとめ
今回は、固い桃や甘くない桃を美味しく食べるための加熱レシピをご紹介しました。
硬い桃や甘くない桃も、加熱してコンポートやジャムなどにアレンジすることで、美味しく食べられます。また、桃は通常あまり日持ちしませんが、加熱することで長期保存できるようになり、旬の味を長く楽しむことができますよ。
ハズレの桃を引いてしまった際は、この記事で紹介したレシピを参考に、無駄なく美味しく消費しきりましょう!
また桃を使ったスイーツ・ジュースのレシピはこちらの記事でもご紹介していますので、ぜひご覧ください♪
桃を食べてJAさがえ西村山の挑戦を応援しよう!
さくらんぼや桃、りんごなどのフルーツをはじめ、日本で有数の「米どころ」としても知られる山形県さがえ西村山地区。豊かで寒暖差のある自然環境と生産者のたしかな技術によって、「さくらんぼの王様」といわれる佐藤錦など、四季折々の美味しい食べ物を全国にお届けしています。
そんなさがえ西村山地区に拠点を置き、山形県の中央エリアを管轄するJAさがえ西村山では、2023年より「環境にやさしい栽培技術」と「省力化に資する先端技術等」を取り入れた「グリーンな栽培体系」を目指し、新たな取り組みをスタートしています。
気候変動問題が世界中で注目されるようになった中で、全国の生産者にはカーボンニュートラルの実現に向けて化学肥料の低減が求められています。(みどりの食糧システム戦略)
とはいえ、化学肥料を減らすと、収入減少の怖さがあり、生産者にとって大きな負担を強いる可能性があります。そこでJAさがえ西村山では、バイオスティミュラントという新しい農業資材に着目し、生産者の負担を軽減する、新しい栽培方法の開発に挑戦しています。
【引用元】バイオスティミュラント 活用による 脱炭素地域づくり協議会
特に、栽培過程で生じる「ゴミ」である食品残渣からバイオスティミュラントを生産することで、「食品から食品」を生む環境負荷の低い栽培を実現し、気候変動に負けない、持続可能な産地を目指しています。
現在、さがえ西村山地区では「さくらんぼ」「桃」「りんご」「米」「なす」の5品目でこの取り組みを実施しているそうです。ぜひ、気候変動問題に果敢に取り組む産地の商品を購入して応援していきましょう!