桃の食べ過ぎはNG?1日何個までなら安心なのか栄養士が解説

桃の食べ過ぎはNG?1日何個までなら安心なのか栄養士が解説

桃は甘くみずみずしい味わいで、夏の人気フルーツです。しかし、どんなに美味しくても食べ過ぎると、体に悪影響が出ることもあります。 この記事では、桃の食べ過ぎによる影響や1日の適切な摂取量などについて紹介します。桃の栄養素や効果にも触れ、桃を美味しく健康的に食べるためのポイントを詳しく解説するので、ぜひ最後までチェックしてくださいね◎

桃の食べ過ぎが体に及ぼす影響

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桃にはソルビトールという糖質の一種や食物繊維が含まれています。桃を食べ過ぎてソルビトールや食物繊維の過剰摂取となった場合、お腹が緩くなる可能性があります。全ての人にこの症状が出るわけではありませんが、特にお腹の弱い方は食べ過ぎに注意が必要です。

また、

桃の加工品(缶詰やジュース等)には砂糖が多く含まれています。そのため、これらを過剰に摂取すると太りやすくなる可能性があります。

健康的に桃を楽しむためにも、適量を守ることが大切です。

1日に適量は何個?桃の摂取量の目安

桃はその甘酸っぱさとみずみずしさから人気のフルーツで、特に夏になるとその旬を迎えます。しかし、美味しいからと食べ過ぎてしまうと体調を崩す恐れもあります。では、1日にどれくらいの桃が適量なのでしょうか。

健康な成人の場合、1日に摂取する桃の量は「1個」を目安にしましょう。農林水産省・厚生労働省による「食事バランスガイド」では、果物の1日の摂取目安量を200g程度としています。桃1個の重さは約300g程度なので、糖質やカロリーを考慮すると、1日1個までが適量といえます。

腎臓に病気がある人は特に桃の食べ過ぎに注意

腎臓の機能が低下している方は、桃の食べ過ぎに注意が必要です。これは桃には比較的多くの

カリウムが含まれているためです。

カリウムは人体に不可欠な栄養素です。腎機能が正常であれば多く摂取したカリウムは尿として排出されます。しかし、腎臓機能が低下していると尿中に排出しづらくなり、体内にカリウムが蓄積し「高カリウム血症」を引き起こします。高カリウム血症は手足の脱力感やしびれ、不整脈につながるため、カリウムの摂取量に注意が必要となるのです。腎臓の機能が低下している場合は、桃の摂取量を含め食事については医師や管理栄養士の指導を受けながら進めましょう。

桃の栄養成分とその効果

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ここからは、桃の栄養成分とその効果について紹介します。食べ過ぎには注意が必要な桃ですが、適量を守って摂取すれば健康維持に役立ちますよ。

ビタミンEと老化予防

桃にはビタミンEが豊富に含まれています。ビタミンEは、細胞の酸化を防ぐ抗酸化作用があります。これは、体内の活性酸素が増えることで起こる老化現象を防ぐ役割を果たします。

活性酸素は皮膚のシワやシミ、肌のたるみ等の老化現象だけでなく、生活習慣病の原因ともなります。美容面だけでなく健康面でも十分摂取したい栄養素がビタミンEなのです。

桃100gあたりには0.7mgのビタミンEが含まれているため、1個(約200g)食べると約1.4mgのビタミンEが摂取できます。

カリウムとむくみ解消

桃にはカリウムが含まれています。カリウムは私たちの体にとって非常に重要なミネラル。高血圧の予防・改善に関与することが知られています。また体液のバランスを保つ働きにより、余分な水分を排泄し、むくみの解消をサポートします。

ただし腎機能低下がある場合は積極的な摂取が推奨されないケースもあるため、医師の指示に従いましょう。

ペクチンと血糖上昇の抑制

桃に含まれる「ペクチン」という成分は、我々の健康にとって重要な役割を果たすことをご存知でしょうか。ペクチンは水溶性の食物繊維で、血糖値の急激な上昇を抑える効果があります。糖の吸収を緩やかにすることで血糖値の上昇が抑えられれば、生活習慣病の予防やダイエットにも役立ちます。

ただし、桃だけに頼らず、バランスの良い食事を心掛けることが大切です。適切な摂取量や他の食品との組み合わせを考えながら、血糖値管理に役立ててみてください。

食物繊維と便通改善

食物繊維とは、私たちの体内で消化吸収されにくい成分のことを指します。大別すると水溶性と不溶性の2種類があり、桃にはどちらもバランスよく含まれています。腸内でに到達した食物繊維は、大腸を刺激したり便を柔らかくしたりすることで便通を改善します。

また、食物繊維は腸内環境を整えることでも便秘解消に役立つと言われています。しかし桃を食べ過ぎると、食物繊維の過剰摂取につながり下痢を引き起こす可能性もあるので注意が必要です。食べ過ぎに気をつけながら、桃の美味しさを楽しみましょう。

桃の皮に含まれる栄養素

桃の果肉同様ビタミンCや食物繊維が多く含まれている可能性があるのが「皮」です。コラーゲンの生成に不可欠で美肌効果が期待できるほか、抗酸化作用あるビタミンC、便通改善や血糖値の上昇抑制に役立つ食物繊維がより多く摂取できるでしょう。

桃の皮は固く食べにくいと感じるかもしれませんが、桃の栄養を丸ごと摂取するためには、よく洗って皮ごと食べるのがおすすめです。

健康的な桃の食べ方

桃は美味しいだけでなく、体に必要な栄養素が含まれています。しかし、食べ過ぎは逆に体調不良を招く場合もあるため、くれぐれも食べ過ぎないようにしましょう。

また、桃を食べる時間帯は朝食後や昼食後、間食での摂取がおすすめです。ライフスタイルに合わせ、適量摂取しましょう。

また桃の栄養成分や効果的な食べ方については、こちらの記事でもご紹介していますので、ぜひご覧ください♪

【管理栄養士監修】桃の栄養や効能とは?効果的な食べ方や食べ過ぎの目安も解説!

まとめ:桃を美味しく、そして健康的に楽しむために

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桃は、ビタミンEやカリウム、ペクチンなどの栄養素が豊富で、老化予防やむくみ解消、血糖上昇の抑制に役立つといわれています。しかし、食べ過ぎには注意が必要で、1日の適量は1個とされています。

桃を健康的に楽しむためには、適量を守り、また加工品よりも生の桃を摂取することがおすすめです。治療中の病気がある方は医師と相談の上、桃の摂取量を決めると良いでしょう◎

桃の美容効果については、こちらの記事でもご紹介していますので、ぜひご覧ください◎

【美容に効果的】桃に含まれるビタミンCとナイアシンの意外なパワー

参考文献

日本食品標準成分表2020年版(八訂):文部科学省

「何を」「どれだけ」材料と料理区分:食事バランスガイド早分かり:農林水産省

桃を食べてJAさがえ西村山の挑戦を応援しよう!

さくらんぼや桃、りんごなどのフルーツをはじめ、日本で有数の「米どころ」としても知られる山形県さがえ西村山地区。豊かで寒暖差のある自然環境と生産者のたしかな技術によって、「さくらんぼの王様」といわれる佐藤錦など、四季折々の美味しい食べ物を全国にお届けしています。

そんなさがえ西村山地区に拠点を置き、山形県の中央エリアを管轄するJAさがえ西村山では、2023年より「環境にやさしい栽培技術」と「省力化に資する先端技術等」を取り入れた「グリーンな栽培体系」を目指し、新たな取り組みをスタートしています。

気候変動問題が世界中で注目されるようになった中で、全国の生産者にはカーボンニュートラルの実現に向けて化学肥料の低減が求められています。(みどりの食糧システム戦略)

とはいえ、化学肥料を減らすと、収入減少の怖さがあり、生産者にとって大きな負担を強いる可能性があります。そこでJAさがえ西村山では、バイオスティミュラントという新しい農業資材に着目し、生産者の負担を軽減する、新しい栽培方法の開発に挑戦しています。

バイオスティミュラントは、植物に生理学的刺激を与えることで、環境ストレスを受けたために発揮されていない「農作物が本来持っている能力」を、最大限まで改善する資材として期待されている新しい農業用資材です。 農作物の品質や収量の向上や、栄養吸収率を高めることによる化学肥料使用量の低減などの効果をもたらします。
【引用元】バイオスティミュラント 活用による 脱炭素地域づくり協議会

特に、栽培過程で生じる「ゴミ」である食品残渣からバイオスティミュラントを生産することで、「食品から食品」を生む環境負荷の低い栽培を実現し、気候変動に負けない、持続可能な産地を目指しています。

現在、さがえ西村山地区では「さくらんぼ」「桃」「りんご」「米」「なす」の5品目でこの取り組みを実施しているそうです。ぜひ、気候変動問題に果敢に取り組む産地の商品を購入して応援していきましょう!

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鈴木 亜子

鈴木 亜子 Suzuki Ako

管理栄養士

管理栄養士。大学卒業後、主に医療機関に勤務。チーム医療の一端を担い、生活習慣病どさまざまな疾患の栄養管理に取り組む。得意分野は糖尿病で療養指導や透析予防、重症化予防などを担当した経験も。現在は豊富な栄養相談経験を活かし、健康に関わる分野の記事執筆などを行う。

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