冬野菜の種類と特徴
冬野菜は12月から2月頃が旬で、年中出回っている品目も、旬の時期にはお求めやすい価格になっています◎旬を迎えた冬野菜は美味しいだけでなく、栄養価もアップしているため、積極的に食べることで健康づくりに役立ちます。
ここでは、冬野菜の種類と、それぞれの特徴について詳しく紹介します!
カブ
カブは、辛みが少なく甘い味わいが特徴で、生のままでも美味しく食べられます。また加熱すると甘みがさらに増すため、スープやシチューに加えるのもおすすめです◎
カブは根の部分が淡色野菜、葉の部分が緑黄色野菜に分類され、葉は根よりも豊富な栄養素を含んでいます。特にβ-カロテン、ビタミンC、カルシウム、カリウムの含有量が多く、不足しがちなビタミンやミネラルをバランスよく摂取することができます。
- 産地:千葉県、埼玉県、青森県など
- 旬の時期:11月から12月
- 選び方:皮にハリツヤがある、葉の色が鮮やかでみずみずしい、ずっしりと重みがある
レンコン
レンコンは、サクサクでほっくりとした独特の食感が楽しめ、煮ても焼いても揚げても美味しく食べられます。クセがなく甘みが強いため、野菜が苦手な人でも食べやすいですよ◎
レンコンには、便の排出を促す不溶性食物繊維や、強い抗酸化作用のあるタンニンが豊富に含まれているため、便秘や肌の老化など女性の悩みを改善するのに役立ちます。
- 産地:茨城県、徳島県、愛知県など
- 旬の時期:12月
- 選び方:表面に色むらや傷が無い、切り口が白く穴のサイズが揃っている
春菊
春菊は、名前に「春」と付きますが、実は冬が旬の野菜です。春に花が咲き、葉の形が菊によく似ていることから「春菊」と名付けられたといわれています。独特の香りとほのかな苦み、柔らかな食感を持つ春菊は、すき焼きや水炊きなどの鍋料理と相性バツグンです◎
春菊には、β-カロテンやビタミン、ミネラルが豊富に含まれており、老化防止や風邪、動脈硬化の予防に効果的です。
- 産地:千葉県、大阪府、茨城県など
- 旬の時期:11月から1月
- 選び方:葉先まで鮮やかな緑色をしている、香りが強い、茎が太すぎず柔らかい
長ネギ
長ネギは、「白ねぎ」や「根深ねぎ」とも呼ばれ、冬に旬を迎えると甘みと香りが強くなり、生でも美味しく食べられます。またフライパンやグリルなどでじっくり焼くと甘みがアップし、香ばしい風味も楽しめます◎
長ネギには、血液をサラサラにしてくれる「アリシン」に変化する硫化アリルや、免疫力アップに効果的なビタミンCが豊富に含まれています。
- 産地:千葉県、埼玉県、茨城県など
- 旬の時期:10月から1月
- 選び方:巻きがしっかりしている、光沢がある、根がすっきりしている
白菜
白菜は、繊維の柔らかさとクセのないあっさりとした味わいが特徴で、鍋物やスープはもちろん、炒め物にしても美味しく食べられます。特に冬本番を迎えてから収穫された白菜は、栄養や糖分をたっぷりと蓄えていて美味しいですよ◎
白菜には、風邪予防や免疫力アップに効果的なビタミンCが豊富に含まれています。冬に旬を迎える白菜を積極的に食べれば、寒さに負けず健康な体を保つことができるでしょう。
- 産地:茨城県、長野県、北海道など
- 旬の時期:1月から5月
- 選び方:葉がたくさん巻かれていて重みがある、切り口が盛り上がっていない
大根
大根は、煮ても焼いても生で食べても美味しい万能野菜。味わいは季節によって変わりますが、本来の旬である冬の時期が最も甘く、美味しいといわれています。また大根は部位によっても味や食感が異なるので、それぞれに合った料理に活用すると、より美味しく食べられますよ◎
大根には、食物繊維やビタミン類がバランスよく含まれており、整腸効果や美肌効果が期待できます。さらに大根の葉には根の部分よりも豊富な種類のビタミンが含まれているため、味噌汁やサラダにして残さず食べるのがおすすめです。
- 産地:北海道、千葉県、青森県など
- 旬の時期:10月から1月
- 選び方:全体にハリツヤがある、ずっしりと重みがある、葉の色が鮮やかでみずみずしい
ブロッコリー
ブロッコリーは、ほのかな甘みとホクホクとした食感が特徴で、サラダにはもちろん、炒め物やスープなどにもおすすめの野菜です。アクがほとんどなく、苦みやえぐみを感じないので、小さなお子さんでも食べやすいですよ◎
ブロッコリーには、ビタミンCやビタミンE、β-カロテンなどのビタミンがバランスよく含まれており、風邪の予防や老化防止に効果的です。
- 産地:北海道、愛知県、香川県など
- 旬の時期:10月から3月
- 選び方:つぼみの部分が硬く締まっている、緑色が濃い、茎がみずみずしい
ホウレン草
ホウレン草は、柔らかい葉とシャキシャキした茎の食感が楽しめる野菜で、定番のおひたしはもちろん、炒め物や煮込み料理にも活用できます。程よい苦みと甘みが感じられ、旬の時期にはサラダに加えて生で味わうのもおすすめです◎
ホウレン草には、鉄分が豊富に含まれており、貧血の防止に役立ちます。また鉄分の吸収を助けるビタミンCも含まれているため、野菜の中でも効率よく鉄分を摂取することができます。
- 産地:埼玉県、群馬県、千葉県など
- 旬の時期:11月から2月
- 選び方:葉先がピンと張っている、色が鮮やかで濃い、全体がみずみずしい
小松菜
小松菜は、ホウレン草とよく似た野菜ですが、ホウレン草よりも茎が太く、葉に厚みがあります。加熱してもシャキッとした食感が残り、心地よい歯ごたえを楽しめます。炒め物やおひたし、サラダなどにすると美味しく食べられますよ◎
小松菜には、ビタミン、ミネラルがバランスよく含まれており、骨や粘膜などの健康維持に役立ちます◎
産地:埼玉県、茨城県、福岡県など
旬の時期:12月
選び方:葉の緑色が濃く鮮やか、葉が肉厚でみずみずしい、茎が太くしっかりしている
ゴボウ
ゴボウは、独特の風味と歯ごたえを楽しめる野菜で、煮物や炒め物、サラダなどに活用できます。日持ちが良く、収穫後も食感や香りが落ちにくいため、旬の時期には冷蔵庫にストックしておくと便利ですよ◎
ゴボウには、便の排出を促す不溶性食物繊維や、腸内の善玉菌を優勢にするオリゴ糖が豊富に含まれているため、高い整腸効果が期待できます。
- 産地:青森県、茨城県、北海道など
- 旬の時期:12月
- 選び方:形が真っすぐで太すぎない、ヒゲ根が少ない
冬野菜をプランターで育ててみよう!
冬野菜は、スーパーなどの店頭で購入することもできますが、家庭菜園で育てることもできます。自分の手で育て、収穫した冬野菜はより一層美味しく感じられることでしょう◎
冬野菜の中でも栽培しやすいのが、長ネギです。たくさん収穫しようと思うと、栽培に広いスペースが必要ですが、プランターでも20本前後は収穫が可能です。また長ネギの収穫適期は植え付けからおよそ50~60日後と比較的早く、間引き感覚で必要なときにいつでも収穫することができますよ。
長ネギの栽培手順やコツについて詳しく知りたい人は、こちらの記事も合わせてぜひチェックしてくださいね♪
冬野菜をたっぷり食べられるあったかレシピ
ここからは、冬野菜を使った体が温まるレシピを紹介します!
冬野菜には根菜や葉野菜など様々な種類がありますが、複数の品目を組み合わせることで効率よく栄養を摂取することができ、満足感もアップしますよ◎
冬野菜のキーマカレー
レンコンのシャキシャキ食感がクセになる「冬野菜のキーマカレー」。いつものカレーとは一味違った、冬野菜ならではの食感と優しい甘みを楽しめます◎
【材料】
- ひき肉 200g
- 蓮根 100g
- ほうれん草 1/3束
- 玉ねぎ 1個
- 人参 1/4本
- 水 170~200ml
- カレールー 3~4かけ
- ご飯 適量
【作り方】
- 玉ねぎ、にんじんは粗みじん切り、レンコンは1.5㎝くらいのサイコロ状、ほうれん草は3㎝の長さに切ります
- フライパンを熱してひき肉を炒め、色が変わったら玉ねぎ、にんじん、レンコンを加えてさらに炒めます
- 野菜に火が通ってきたら水を加えて煮立たせます
- レンコンがお好みの硬さになったらルーを加え、溶かし合わせます
- 最後にホウレン草を入れて、柔らかくなるまで煮込みます
- ご飯を器に盛り、ルーをたっぷりとかければ完成です
カブとブロッコリーのシチュー
カブの甘みがほっと落ち着く「カブとブロッコリーのシチュー」。ビタミンたっぷりで体も温まるので、寒い日にピッタリです◎
【材料】
- 鶏もも肉 250g
- かぶ 4個
- 玉ねぎ 1個
- にんじん 1/2本
- ブロッコリー 1個
- バター 大さじ1と1/2
- 薄力粉 大さじ3
- A水 2カップ
- A固形コンソメ 2個
- 牛乳 1カップ
- 塩 小さじ1/4
- こしょう 少々
【作り方】
- 鶏肉はひと口大、カブは皮をむいて4等分、玉ねぎはくし形、にんじんは乱切りにします
- ブロッコリーは小房に分けてサッと下茹でします
- 厚手の鍋にバターを熱し、鶏肉を入れて炒めます
- 色が変わったら、玉ねぎ、にんじんを加えて炒め合わせます
- 4に薄力粉をふり入れて焦がさないように炒め、Aを加えます
- 沸騰したら弱火にして2~3分ほど煮込み、カブを加えてさらに5分煮ます
- 牛乳を加えてトロッとするまで煮込み、ブロッコリーを加えます
- 最後に塩・こしょうで味を整えて器に盛れば完成です
豚とゴボウの煮込み鍋
豚肉の旨みとたっぷり野菜の甘みを贅沢に味わえる「豚とゴボウの煮込み鍋」。しっかりと煮込まれたゴボウのホクホクした食感がたまりません◎
【材料】
- 豚バラ薄切り肉 150g
- ゴボウ 1/2本(90g)
- 長ネギ 1/2本(80g)
- しめじ 1パック(100g)
- 春菊 1/2袋(100g)
- 水 600cc
- みりん 大さじ2
- 酒 大さじ1
- みそ 大さじ2と1/2
- 和風顆粒だし 小さじ1/2
【作り方】
- ゴボウはささがきにして水にさらします
- 豚肉は4cm幅に、長ネギは斜め1cm幅に、春菊は根元を切り落として4cm幅に、しめじは根元を切り落として手でほぐします
- 鍋にみそ以外の調味料を入れて中火にかけ、煮立ったら溶かし入れます
- 豚肉をほぐしながら入れてアクを取り除き、フタをして2分ほど弱火で煮ます
- ゴボウ、長ネギ、しめじを加えて再びフタをしてゴボウが柔らかくなるまで煮ます
- フタを取って春菊を加え、さっと火を通せば完成です
野菜を食べてJAさがえ西村山の挑戦を応援しよう!
さくらんぼや桃、りんごなどのフルーツをはじめ、日本で有数の「米どころ」としても知られる山形県さがえ西村山地区。豊かで寒暖差のある自然環境と生産者のたしかな技術によって、「さくらんぼの王様」といわれる佐藤錦など、四季折々の美味しい食べ物を全国にお届けしています。
そんなさがえ西村山地区に拠点を置き、山形県の中央エリアを管轄するJAさがえ西村山では、2023年より「環境にやさしい栽培技術」と「省力化に資する先端技術等」を取り入れた「グリーンな栽培体系」を目指し、新たな取り組みをスタートしています。
気候変動問題が世界中のイシューとなる中で、全国の生産者にはカーボンニュートラルの実現に向けて化学肥料の低減が求められています。(みどりの食糧システム戦略)
とはいえ、化学肥料を減らすと、収入減少の怖さがあり、生産者にとって大きな負担を強いる可能性があります。そこでJAさがえ西村山では、バイオスティミュラントという新しい農業資材に着目し、生産者の負担を軽減する、新しい栽培方法の開発に挑戦しています。
【引用元】バイオスティミュラント 活用による 脱炭素地域づくり協議会
特に、栽培過程で生じる「ゴミ」である食品残渣からバイオスティミュラントを生産することで、「食品から食品」を生む環境負荷の低い栽培を実現し、気候変動に負けない、持続可能な産地を目指しています。
現在、さがえ西村山地区では「さくらんぼ」「桃」「りんご」「米」「なす」の5品目でこの取り組みを実施しているそうです。ぜひ、気候変動問題に果敢に取り組む産地の商品を購入して応援していきましょう!