秋が旬の野菜の特徴
秋に旬を迎える野菜は水分が少なく、味や栄養が凝縮されているのが特徴です。品目としては、サツマイモやゴボウなどの根菜類、椎茸や舞茸などのキノコ類が中心で、肌寒い季節にピッタリな煮込み料理や鍋物によく合います◎
また秋野菜には食物繊維やビタミン、ミネラルを豊富に含むものが多く、寒い冬に向けて免疫力を高めたり、体調を整えるのに役立ちます。
秋が旬の野菜の品種
秋が旬の野菜は、9月から11月頃にかけてよく出回ります。年中出回っている品目も、旬の時期にはお求めやすい価格になっているので、スーパーで見かけた際はぜひ手に取ってみてください◎
ここでは、そんな秋野菜の種類と、それぞれの特徴について詳しく紹介します。
カボチャ
カボチャは、ほのかな甘みとねっとりした柔らかな食感が特徴で、煮物や天ぷら、シチューなど様々な料理に活用できる野菜です。苦みやクセがなく、小さなお子さんでも食べやすい野菜の代表格です◎
カボチャには、抗酸化作用のあるビタミンEが豊富に含まれており、その含有量は野菜の中でもトップクラス。積極的に食べることで、老化防止や脳卒中、がんなどの予防に効果的です。
- 産地:北海道、鹿児島県、茨城県など
- 旬の時期:10月から12月
- 選び方:皮の緑色が濃く鮮やか、形が整っている、ずっしりと重みがある
サツマイモ
サツマイモは、素朴な甘みとホクホクとした食感が特徴で、焼き芋をはじめとしたシンプルな調理法で味わうのがおすすめです◎またサツマイモは品種によって甘みの強さや食感が大きく異なり、それぞれ違った美味しさが楽しめるのも魅力です。
サツマイモには、整腸作用のある食物繊維が豊富に含まれており、便秘解消や血糖値の上昇を抑える効果が期待できます。またビタミンやミネラルも数多く含んでいるため、美肌づくりや免疫力アップにも役立ちます。
- 産地:鹿児島県、茨城県、千葉県など
- 旬の時期:9月から11月
- 選び方:皮の色づきにムラがなく鮮やか、表面に傷や凹凸がない
ジャガイモ
ジャガイモは、でんぷん質でホクホクとした食感の男爵いもや、粘質で煮崩れしにくいメークインなど様々な種類があり、料理によって使い分けるのがおすすめです◎ジャガイモは秋と春の2回旬があり、秋に旬を迎えるジャガイモは皮が厚く、長期保存に向いています。
ジャガイモには、人の体のエネルギー源となる糖質と、糖質をエネルギーへと変換するのに役立つビタミンB群がバランスよく含まれているため、運動後や疲労が溜まっているときのエネルギー補給におすすめです。
- 産地:北海道、長崎県、鹿児島県など
- 旬の時期:10月から11月、4月から5月
- 選び方:全体的に形がふっくらとしている、しっかりと硬さがある、大きすぎない
里芋
里芋は、イモ類の中でも歴史が古く、縄文時代から日本で食べられていたという説もあります。煮っころがしをはじめ、芋炊きや煮物など、じっくりと煮込む調理法で美味しく食べられます◎
里芋には、人の体に必要な三大栄養素の糖質、タンパク質、脂質がバランスよく含まれており、主食との置き換えダイエットにおすすめです。また肝臓に貯蔵されている鉄分の利用を促し、造血を助ける「モブリデン」という栄養素も多く含まれています。
- 産地:宮崎県、埼玉県、千葉県など
- 旬の時期:9月から12月
- 選び方:皮がしっとりと湿っている、皮のしま模様がくっきり見えている
チンゲンサイ
チンゲンサイは、あまり秋野菜のイメージがないかもしれませんが、春と秋の2回旬があり、晩秋頃が最も甘くて美味しいといわれています。シャキシャキした食感とほのかな甘みを感じられ、炒め物はもちろん、スープや煮物に加えても美味しく食べられますよ◎
チンゲンサイには、ビタミンCやβカロテンが豊富に含まれており、美肌づくりや免疫力アップに効果的です。また鉄やカルシウムといったミネラルも含まれているため、不足しがちな栄養素を効率よく補うことができます。
- 産地:茨城県、静岡県、愛知県など
- 旬の時期:9月から12月、3月から4月
- 選び方:葉が淡い緑色、茎にどっしりと膨らみがある
ゴボウ
ゴボウは、独特の風味とシャキッとした歯ごたえが特徴の根菜で、日本や韓国では煮物や炒め物など様々な料理に活用されています◎また中国では食用ではなく、漢方薬として用いられ、食欲増進や発汗作用があるといわれています。
ゴボウには、食物繊維が非常に多く含まれており、高い整腸効果が期待できます。またビタミンB群やビタミンEなどのビタミン類もバランスよく含まれています。
- 産地:青森県、茨城県、北海道など
- 旬の時期:11月から2月
- 選び方:太さが均等、ひげ根が少ない、できれば泥つきのもの
シメジ
シメジは、苦みやクセがなく、様々な料理との相性が良いキノコ類です。プリッとした食感で、スープや鍋物はもちろん、炒め物にしても美味しく食べられます◎漢字では、一面にたくさん生えることから「占地」、または湿地に生えることから「湿地」と書きます。
シメジには、食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富に含まれており、便秘解消や生活習慣病、動脈硬化などの予防に効果的です。
- 産地:長野県、新潟県、福岡県など
- 旬の時期:9月から10月
- 選び方:カサがしっかりと閉じている、全体に弾力がある
椎茸
椎茸は、旨みたっぷりで様々な料理に活用できるほか、乾燥させて美味しい出汁をとることもできるキノコ類です。スーパーで1年中見かける椎茸ですが、秋に旬を迎えるとより一層香り高く、上品な味わいを楽しめるようになります◎
椎茸には、カルシウムの吸収を助けるビタミンDが豊富に含まれており、小魚や乳製品などと一緒に食べることで、骨の健康維持に役立ちます。
- 産地:徳島県、北海道、岩手県など
- 旬の時期:9月から10月、3月から5月
- 選び方:肉厚でふっくらしている、カサがあまり開いていない
舞茸
舞茸は、シャキシャキした歯ごたえと強い香りが特徴のキノコ類で、炊き込みご飯や天ぷらがおすすめです◎またキノコ特有の旨みも十分に感じられるため、シンプルなソテーにしても美味しく食べられますよ。
舞茸には、整腸作用のある食物繊維をはじめ、ビタミンやミネラルなど豊富な栄養素が含まれています。中でも免疫力アップに効果的な「βグルカン」の含有量が多く、様々な病気の予防に役立ちます。
- 産地:新潟県、静岡県、福岡県など
- 旬の時期:10月から11月
- 選び方:色が濃く光沢がある、カサの部分が肉厚でふっくらしている
松茸
松茸は、芳醇な香りとバツグンの歯触りが特徴で、高級食材としても知られるキノコ類です。松茸ご飯や土瓶蒸しはもちろん、網でじっくりと焼いて素材そのものの味を楽しむのもおすすめです◎
松茸には、食物繊維やビタミンDが豊富に含まれており、整腸効果やカルシウムの吸収を促す働きが期待できます。
- 産地:岩手県、長野県など
- 旬の時期:8月から11月
- 選び方:カサがあまり開いていない、軸が太くて弾力がある
秋野菜の美味しいレシピ
ここからは、秋野菜を使った絶品レシピを紹介します!
秋野菜は、甘みや旨みが凝縮され、味わい深いものが多いため、どんな料理にもよく合います◎また食物繊維やビタミン、ミネラルなどの栄養素も豊富で、寒い冬に向けて美味しく健康を目指すことができますよ。
鮭と秋野菜のホットサラダ
たっぷりの秋野菜と、同じく秋に旬を迎える鮭を贅沢に味わえる「鮭と秋野菜のホットサラダ」。栄養満点で体の芯から温まる、ほっと落ち着く一品です◎
【材料】
- サツマイモ 1/3本
- にんじん 1/5本
- シメジ 1/2パック
- 椎茸(生) 3個
- レタス 1枚
- 鮭(生) 2切れ
- オリーブオイル 小さじ1
- マヨネーズ 30g
【作り方】
- サツマイモは皮つきのままひと口大に切り、水にさらして水気をきります
- にんじんは皮をむいてひと口大に切り、ラップに包んで600Wの電子レンジで加熱します
- シメジは石づきを取って小房に分け、椎茸は軸を取って半分に切ります
- 鮭はひと口大のそぎ切りにします
- フライパンにオリーブオイルを入れて中火にかけ、鮭を焼きます
- さらにサツマイモとにんじんを加えて火を通していきます
- シメジと椎茸、マヨネーズの半量を加え混ぜ、フタをして弱火で蒸し焼きします
- お皿にレタスを添えて盛り付け、最後にマヨネーズの半量をかけたら完成です
カボチャと舞茸の塩バター煮
カボチャの甘みと舞茸の旨みをたっぷり堪能できる「カボチャと舞茸の塩バター煮」。バターのコクが素材の美味しさを引き立てます◎
【材料】
- カボチャ 200g
- 舞茸 60g
- 砂糖 小さじ2
- 塩 小さじ1/2
- 黒こしょう 適宜
- バター 大さじ1と1/2
【作り方】
- カボチャはひと口大に切り、舞茸は小房に分けます
- 鍋に水(1カップ)、カボチャ、砂糖、塩、バターを入れて火にかけます
- 煮立ったら弱火にし、落としぶたをして柔らかくなるまで煮ます
- 舞茸をを加え、軽く煮て火を通します
- 器に盛り付け、お好みで黒こしょうを振れば完成です
里芋とゴボウのそぼろきんぴら炒め
里芋とゴボウの豊かな歯ざわりと旨みを楽しめる「里芋とゴボウのそぼろきんぴら炒め」。甘辛の味付けで、白ご飯が進みますよ◎
【材料】
- 里芋 250g
- ゴボウ 80g
- 鶏ひき肉 100g
- しょうが 1/2片
- 白炒りごま 適宜
- 小口切り葉ねぎ 適宜
- A和風だしの素 1/2本(3g)
- Aしょうゆ 大さじ1
- A酒 大さじ1
- Aみりん 大さじ1
- A砂糖 小さじ1
- ごま油 大さじ1
【作り方】
- 里芋は皮つきのままラップに包み、600Wの電子レンジで3分加熱します
- 粗熱がとれたら皮をむき、ひと口大に切ります
- ゴボウは斜め薄切りに、しょうがはみじん切りします
- フライパンにごま油を入れて中火にかけ、しょうがを炒めて香りを出します
- 鶏ひき肉、ゴボウ、里芋を加えて炒めていきます
- 水(大さじ3)とAを全て加え、炒め煮にします
- お皿に盛り付け、お好みでごまと葉ねぎを散らせば完成です
野菜を食べてJAさがえ西村山の挑戦を応援しよう!
さくらんぼや桃、りんごなどのフルーツをはじめ、日本で有数の「米どころ」としても知られる山形県さがえ西村山地区。豊かで寒暖差のある自然環境と生産者のたしかな技術によって、「さくらんぼの王様」といわれる佐藤錦など、四季折々の美味しい食べ物を全国にお届けしています。
そんなさがえ西村山地区に拠点を置き、山形県の中央エリアを管轄するJAさがえ西村山では、2023年より「環境にやさしい栽培技術」と「省力化に資する先端技術等」を取り入れた「グリーンな栽培体系」を目指し、新たな取り組みをスタートしています。
気候変動問題が世界中のイシューとなる中で、全国の生産者にはカーボンニュートラルの実現に向けて化学肥料の低減が求められています。(みどりの食糧システム戦略)
とはいえ、化学肥料を減らすと、収入減少の怖さがあり、生産者にとって大きな負担を強いる可能性があります。そこでJAさがえ西村山では、バイオスティミュラントという新しい農業資材に着目し、生産者の負担を軽減する、新しい栽培方法の開発に挑戦しています。
【引用元】バイオスティミュラント 活用による 脱炭素地域づくり協議会
特に、栽培過程で生じる「ゴミ」である食品残渣からバイオスティミュラントを生産することで、「食品から食品」を生む環境負荷の低い栽培を実現し、気候変動に負けない、持続可能な産地を目指しています。
現在、さがえ西村山地区では「さくらんぼ」「桃」「りんご」「米」「なす」の5品目でこの取り組みを実施しているそうです。ぜひ、気候変動問題に果敢に取り組む産地の商品を購入して応援していきましょう!