ぶどうの種類は?
ぶどうの色は何色?と聞かれると「紫色」だと一括りにして表現しますが、細かく分けると黒系ぶどう・赤系ぶどう・緑系ぶどうの3種類に分かれます。
黒系ぶどう
黒系ぶどうは、果皮が黒紫色や黒っぽい品種のぶどうです。代表品種は巨峰やピオーネ、藤稔、ナガノパープルなど。黒系は17種類の品種に分類され、中粒から大粒のものばかりです。
ほとんどの品種が8月から10月に旬を迎えますが、スチューベンだけは10月下旬から翌2月が食べ頃の晩生品種です。味の特徴としては、味わいが深い品種が多くなります。
赤系ぶどう
赤系ぶどうの代表品種は、デラウェアやクイーンニーナ、などです。赤系の種類は19種類あり、強い発がん抑制作用を持つレスベラトールとポリフェノールを含んでいます。小粒から大粒までさまざまな大きさがあり、形もバラバラです。
ほとんどの品種の旬は7月から10月、酸味が少ない品種が多い特徴があります。
緑系ぶどう
緑系のぶどうの品種は14種類。代表品種は、シャインマスカット、マスカット・オブ・アレキサンドリアです。食味の良さと芳香さから人気が高く、高価な値段で販売される品種が多い系統です。ほとんどの品種の旬は7月から10月頃ですが、収穫期間が短いものが目立ちます。
爽やかな香りと甘みがあり、黒系や赤系のぶどうと比べると渋みが少ない特徴があります。
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生産量が多いぶどう品種ランキング
日本で生食用として栽培されている種類は60種類以上もあり、中でも最も大きい面積で栽培されている品種は巨峰です。続いて、2位はピオーネ、3位はデラウェア、4位はシャインマスカットの順で栽培されています。
ぶどうの人気ランキング
※2023年のぶどうの売上データをもとに作成ぶどうの主な産地
ぶどうを最も生産している産地は山梨県です。全体のシェア率は21.4%です。2位は長野県でシェア率は18.4%。3位は山形県の9.5%です。トップ3県だけで日本全体の栽培量の約半分となるぶどうが生産されています。
【2023年版】ぶどうの人気品種・銘柄とその特徴
ここでは、ぶどうの人気品種と銘柄とその特徴をご紹介します。
甲州ぶどう
甲州ぶどうは山梨県で発見され、800年以上もの昔から栽培されてきた品種です。果皮は赤紫色で1粒の重さは4~5g程度の小粒品種です。果汁が豊富で果肉が柔らかくジューシー。甘みの中に酸味を適度に感じられ、わずかですが渋みを感じることもあります。
生食用として食べられることもありますが、多くの場合はワイン醸造用に使用されています。甲州ぶどうの旬は8月から10月の間、山梨県で多く栽培されています。
クイーンニーナ
クイーンニーナは、果皮の色が赤い大粒の品種です。1粒の重さは19g程度、糖度は21%程度と甘みが強い特徴があります。巨峰やピオーネより糖度が高く、酸味が少ないのでとても食味が良いぶどうだといえます。ハリのある引き締まった果肉のため、かじると皮切れもよく食べ応えがあります。
旬は9月中旬から10月下旬ごろまで、長野県で多く栽培されています。
巨峰
大粒の黒系品種の巨峰は、ジューシーで甘さと酸味のバランスが良く、ぶどうの王様と呼ぶにふさわしい存在です。石原早生とセンテニアルから誕生した品種。生まれは静岡県です。昭和30年に商標登録されてから、今もなお愛され続けるロングセラーの人気品種。
巨峰の旬は8月から9月頃まで。ハウスものは5月下旬から7月頃に出はじめます。
デラウェア
スーパーでもお馴染みの品種、デラウェアは小粒の果皮が赤紫色です。アメリカで偶発的に発見されました。1房100~150g程度の小粒サイズ。女性の片手に収まるほど小さいサイズ感です。強い甘さと酸味のバランスが良く、デラウェア特有の芳香があります。
販売されているほとんどのデラウェアは種無しぶどうですが、ジベレリン処理を行うことで種無しデラウェアに成長しますが、ジベレリン処理を施さないと種がある状態で実がなります。生食用として出荷されるほか、白ワインの原料としても人気のある品種です。
旬は7~8月ごろとなり、山形県で多く栽培されています。
ブラックビート
藤稔とピオーネを交配し誕生した品種。1粒がとても大きく食味と見た目のよさから高級品種として位置づけられています。皮は薄くむきやすく、甘さの中にほどよい酸味が感じられ、後味すっきりです。極早生品種のため、7月下旬から出回ります。熊本や兵庫県、東京都などで生産されています。
藤稔
藤稔(ふじみのり)は、神奈川県藤沢市で井川682号とピオーネを交雑させ誕生した品種です。ゴルフボールほどに成長する特大の粒が話題を呼び、当時注目された品種です。
藤稔には大峰(たいほう)と呼ばれるブランドがあります。山梨県のJAが作ったブランドとなり、全体に黒く着色し粒の大きさが基準を満たしたぶどうにのみブランド名が付けられています。
旬は8月中旬から9月中旬のみ。収穫期間が短く、2週間から3週間程度で旬が終わってしまうため、なかなかお目見えすることがない品種でもあります。
ナガノパープル
その名の通り長野県オリジナルのぶどう品種です。巨峰にリザマートを交配し誕生したぶどう。皮ごと食べられる種無しぶどうのため手間が必要ないと、人気が高まりつつある品種です。平均糖度は18~21%と十分な甘さと、ほのかな酸味があり、後味がスッキリと食べやすい特徴があります。
旬は9月上旬から9月下旬までの短い期間のみですが、ハウス栽培でも生産されています。
甲斐路
山梨県でフレームトーケーとネオマスカットから誕生した品種です。明るい赤色の果皮に、粒が細長い特徴があります。甘みが強く、その中にほどよい酸味を感じられます。1房の重さは400~600g程度、1粒は10g前後の小粒サイズです。
主な生産地は山梨県となり、9月中旬から10月上旬に旬を迎えます。粒が落ちにくく、日持ちがするのでギフトにもおすすめです。
ピオーネ
静岡県でカノンホール・マスカットと巨峰を交配し誕生したピオーネ。ピオーネとニューピオーネの2種類がありますが、これは種ありか種無しかの違いだけで、ニューピオーネには種がありません。ピオーネは黒系品種となり、粒が大きいぶどうです。マスカットの爽快な芳香もあるため、食味が良く巨峰と並ぶ人気を持ちます。
ピオーネは岡山県で多く生産され、そのシェア率は40%程度。ハウスものは7~8月、露地ものは8月下旬から10月上旬ごろまで出荷されます。
ルビーロマン
石川県のブランド品種として誕生した赤系ぶどうのルビーマロンは、巨峰の2倍ほどの大きさをした大粒が特徴的なぶどうです。酸味が少なく上品な甘みがあります。初競りでは1房110万円もの高額な値段が付いたそうです。
ルビーマロンの旬は8月上旬から9月中旬まで。お中元のシーズンに旬を迎えるため、贈答品としても人気があります。
まとめ
今回はぶどうの品種と特徴などをご紹介しましたが、ご存じの品種はいくつありましたか?巨峰やデラウェア以外にも、新しい品種がたくさん誕生しているので、色々なぶどうを食べ比べしてくださいね!