パプリカとは?
赤や黄色、オレンジなど色とりどりの野菜のパプリカ。ピーマンやトウガラシと形が似ていますが、同じ種類なのでしょうか。
パプリカについて
ピーマンはナス科トウガラシ属の植物で、原産地は中南米の亜熱帯地方。18世紀にアメリカで、より大きくて肉厚な甘トウガラシが品種改良され、ベル型の大型ピーマンが出回るようになりました。日本へは、このベル型の大型ピーマンが明治時代にアメリカから日本に伝わりましたが、その当時は普及しませんでした。現在流通している中型種が作られるようになったのは終戦後のことです。
パプリカとピーマンの違い
私たちが普段から食べている緑色のピーマンは、未熟な状態で収穫されたものなので、完熟になるとカラーピーマンとなります。パプリカはカラーピーマンの中でも大型で肉厚な品種のものを指します。パプリカはトウガラシと同じ仲間で、ピーマンに比べてサイズが大きく肉厚。辛みや苦みがなく甘みがある大型種です。
〈参考サイト〉
パプリカはどうやってできる?
パプリカは花が咲いて収穫するまで約2ヶ月かかります。花が咲いた後に果実が大きくなりはじめ、20~30日程度待つと色付き収穫できるようになります。6月初旬に花が咲くとすると、8月上旬には収穫できるようになります。果実ははじめ緑色ですが、熟すにつれ赤や黄色、オレンジへと変わります。赤色のパプリカは途中、茶色っぽくなりますが最終的には綺麗な赤色へと色付きます。
パプリカの収穫時期は?
パプリカの収穫時期は2回。5月中旬と7月下旬から11月上旬頃です。日当たりと水はけが良い場所を好み、過湿・乾燥に弱い特徴があります。育成適温は23~30℃となるため寒さにも弱い野菜です。ピーマンやパプリカは連作障害があるため、同じ場所での栽培には3~4年の間隔をあけます。コンパニオンプランツ(違う種類の野菜を混植することで、病害虫を抑えたり成長を助ける植物)には、ニラや落花生が適しています。
パプリカの食べ頃サインは?
パプリカは、着果後に果実の色が緑色から赤色になったら食べ頃です。甘みは少なくなりますが、色付く前の緑色の状態でも食べられます。
赤パプリカは茶色になってから赤色に
黄パプリカは緑色から黄色へと変わりますが、赤パプリカは、緑色から途中で茶色っぽくなってから赤色になります。腐って茶色っぽくなっているわけではないので、採ってしまわないようにしましょう。
パプリカは追熟する?
果物は追熟ができますが、パプリカも同じように追熟させることができます。ただ、緑色の未熟状態のパプリカの場合です。緑色の未熟状態(80~90%程度着色したパプリカ)をポリ袋などにいれておくと追熟し、苦みが落ち着き甘くなります。高温期であれば60~70%程度の着色でも追熟させることができます。
パプリカはたくさん実がなるので、実が着いたまま完熟まで待つと木に負担がかかります。熟れたものから順番に収穫し、完熟までは少し早いタイミングであっても順番に収穫しましょう。
食べ頃を過ぎたパプリカはどうしたらいい?
冷蔵庫で保存しているとパプリカが時間が経つとともにシワシワになってきます。シワシワのパプリカでも食べることができるのでしょうか?
シワシワになる原因は?
新鮮なパプリカの外皮は、ツルンとして光っていますが、時間が経つとシワが出てツヤもなくなってきます。これは、繊維から水分が抜けてしまったことで起こる現象で、パプリカだけでなく野菜や果物全体にも起こります。
食べ頃を過ぎても食べられる?
パプリカにハリがなくシワが出てきた程度なら食べられます。パプリカのシャキシャキとした食感が無くなっているかもしれませんが、腐敗しているわけではありません。しかし、全体的にシワシワになっていると水分が抜け落ち、鮮度がかなり落ちている状態です。
- カビが生えている
- 黒くなっている、茶色く変色している
- ブヨブヨする
- 異臭がする
- ぬめりがある
などと類似する状態があるパプリカは廃棄してください。判断に迷った場合は無理に食べずに廃棄がおすすめです。
食べ頃を過ぎたパプリカのアレンジレシピ
パプリカのサッと炒め
<材料>
- 黄パプリカ・・・1個
- 削り節・・・適宜
- サラダ油・・・適量
- 砂糖・・・小さじ2
- しょうゆ・・・小さじ1
<作り方>
- パプリカは縦半分に切り、ヘタと種を取り除く。縦に幅1㎝の太さに切る。
- サラダ油をひいて中火で熱したフライパンにパプリカを入れて1分ほど炒める。
- しんなりとしてきたら、砂糖と醤油を入れてさっと炒め合わせ、器に盛り付け、鰹節をお好みの量を散らす。
まとめ
パプリカはスーパーなどで年中手に入る人気の野菜です。常温でも保存できますし、冷蔵庫、冷凍庫であればさらに長持ちします。しかし、長持ちするとは言っても食べ頃が過ぎる前には美味しく召し上がってくださいね!