トウガラシとは
トウガラシはナス目ナス科トウガラシ属の植物です。ビタミンCやカロテンなどの栄養が多く含まれています。
もともと中南米原産で、数千年前から栽培されていました。その後コロンブスの新大陸発見に端を発する大航海時代にヨーロッパなど世界中に広まり、現在ではスパイスや野菜の一つとして世界中の様々な料理で活躍しています。
「唐辛子」という名前から唐(中国)から伝わった辛子だと思われがちですが、ここでの「唐」は外国という意味で、中国から日本に伝わったものではないようです。
栽培時期
その地域の気候によって少し異なってきますが、関東では4月から6月にかけて種をまき、6月から9月にかけての夏の時期に収穫するのが一般的な栽培スケジュールです。
種まき・育苗
3.5号ポットとトウガラシの種を用意したら、種を深さ1cmに3点まきします。種まき後しばらくは適度に水やりをすることを忘れないでください。本葉が複数枚出てきたタイミングで間引きをして、生育の良い1本を残しましょう。
土作り
トウガラシは地植えでもプランターでも栽培できるため、庭に十分なスペースがない場合や、マンションに住んでいる場合でも栽培することができます。地植えで栽培する場合は、連作障害を起こす可能性があるため、以前にトウガラシを栽培してから5年以上あけるようにしてください。
事前の土作りとして、1㎡あたり150gの苦土石灰、150gの化成肥料、2kgの堆肥をまき、耕して土に混ぜます。定植前になったら高さ10cm、畝幅60cm程度の畝を立てておきましょう。また、地植えでラッカセイと一緒に栽培すると、養分を吸収しやすくなると言われています。
定植
本葉が5枚ほどになったら定植を行います。土の乾燥対策や雑草対策として、定植前に畝に黒マルチを張っておきましょう。
最初に苗が入る植え穴をつくり、そこにじょうろで水をたっぷり入れます。水が引くのを待って苗をポットから優しく外して植え付けましょう。周りの土を被せて軽く手で押さえ、周りの土との段差がなくなるようにしてください。
定植後に支柱を1本立てて誘引すると防風になります。定植後は土の表面が乾燥しないようにこまめに水やりをしましょう。特に苗が新しく根を伸ばして活着するまでは、水やりを欠かさないようにしてください。
整枝・追肥
1番花が咲いたら、中心の茎と側枝2本を残して他のわきから出た枝を取り、3本仕立てにします。トウガラシの枝は折れやすいので、3本の枝それぞれを支柱で支えると良いです。
定植後2~3週間たった頃からは2週間に1回ほど化成肥料30gを追肥をとして与えて、栄養を切らさないようにしましょう。追肥の際には黒マルチを片側だけ一旦剥がし、三角鍬を使って耕して肥料と土がしっかり混ざるようにしてください。
収穫
トウガラシは完全に実が赤くなったら、はさみで切り取って収穫します。ただし、全てのトウガラシが赤く熟すまで待っていると、株が疲れて収穫量が減ってしまうことがあります。最初の方に出来た実は青唐辛子としてまだ赤くなりきっていない段階で収穫することで、より多くのトウガラシを楽しむことができます。収穫後は、風通しの良い場所に実が乾燥し切るまで干して、貯蔵中のカビの発生を防ぎましょう。
おわりに
トウガラシは庭の小さいスペースで栽培でき、さらに様々な料理に活用できるので、家庭菜園でもおすすめの作物です。
また、トウガラシ栽培でも病気や害虫が発生する可能性があります。AGRIsのお役立ち情報では「美味しいトウガラシを育てるために!知っておきたいつ4つの病気と対処法」や「美味しいトウガラシを育てるために!知っておきたい7つの害虫と対処法」などの記事も紹介しています。こちらの記事も参考にしながら、ご家庭でのトウガラシ栽培に挑戦してみてください。
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