はじめに
メキャベツ(芽キャベツ)はまさに小さなキャベツとでもいうような形をしていますが、キャベツを早取りしたわけではなく、「子持ちカンラン」とも呼ばれるキャベツとは別の野菜です。
キャベツと同じアブラナ科アブラナ属に属し、「芽球」と呼ばれる直径2~3㎝ほどの小さなキャベツが太い茎に生えてきます。上手に育てると、70~80個のメキャベツを一株から収穫することができます。
ユニークな形をしたメキャベツは見た目にも楽しく、鉢植えでも育てることができるため、家庭菜園でも人気の高い野菜です。今回は、メキャベツを初めて育てる方向けにメキャベツ栽培法をご紹介します。メキャベツ栽培に必要な知識や栽培のコツを押さえて、美味しいメキャベツを作りましょう!
家庭菜園でメキャベツを育てよう!
栽培時期
メキャベツは寒さに強く暑さに弱い野菜です。7月に種まきをおこない育苗して、8月~9月に定植します。品種による早晩性の違いはありますが、10月~2月頃にかけて収穫することができます。
栽培環境
メキャベツは地植えでもプランターでも栽培可能です。酸性の土壌では育ちにくいため、pHが6~6.5程度に保たれているかどうか確認しましょう。
メキャベツを育てるときには、風通しがよくて日当たりが良好な場所を選びます。また、水はけが十分に良いかどうかも合わせて確認し、水のやりすぎで根腐れが起こらないように注意します。
苗づくり
7月頃に種をまいて苗づくりをはじめましょう。
家庭菜園の場合は育苗ポットを用いるのがおすすめです。一つのポットに2~3粒ずつ種をまきます。
播種後、2~3日で発芽します。本葉が4~5枚になったら、成長がよい1本を残して間引きましょう。本葉が5~6枚になるまで育苗ポットで育てます。
苗の時期には病害虫による被害が深刻化することがあるため、寒冷紗や防虫ネットをかぶせるなどの対策が必要になります。
メキャベツの栽培で気をつけたい病害虫については下の記事をご参照ください。
メキャベツの害虫対策!知っておくべきメキャベツの害虫5種まとめ | AGRIs
メキャベツ(芽キャベツ)はキャベツの縮小版のような見かけをしている直径2~3㎝と小ぶりなアブラナ科の野菜です。鉢植えでも育てることができ、長く収穫を楽しめるため、家庭菜園でも人気があります。今回は、メキャベツの栽培で注意したい害虫とその予防法・対処法をご紹介します。
https://www.agri-smile.app/articles/mekyabetu-vermin
土づくり
苗づくりと並行して、土づくりをはじめましょう。
土づくりは、メキャベツを植え付ける2週間前頃からおこないます。肥料を土に混ぜ込んでから、肥料が土になじむまでの時間が必要になるためです。
地植えをする際は、定植する2週間以上前に苦土石灰を使うとよいでしょう。
分量は1㎡につき約150gが目安です。手でつかんだときに5握り分程度の量になります。
定植の1週間前になったら、1㎡あたり化成肥料150g程度、完熟堆肥約3㎏を土全体によく混ぜこんで耕します。
プランターで栽培する場合には、市販の野菜用培養土がおすすめです。
定植
本葉が5~6枚になったら植え付けましょう。
化成肥料や堆肥をすき込んだ畑に畝を立てます。畝の幅は90~100㎝とし、株間を50~60㎝取って定植します。密植すると芽球が十分に育たなくなるため、株と株の間隔が狭くならないように注意しましょう。
また、水はけが悪い場所では高畝を立てましょう。
植えた後はたっぷりと水をやります。乾燥を防ぐため、わらを株元に敷いたりマルチを張ったりするとよいでしょう。
また、メキャベツの茎は約60㎝ほどまっすぐに伸びるため、支柱を立てて風による倒伏を防ぎましょう。
追肥・収穫
定植後、本葉が6~8枚に増えたら追肥を行います。1株につき小さじ1杯程度の化成肥料を株元にまきましょう。
定植後、およそ90日で収穫が始まります。
茎の下の方から順に結球します。直径が2~3㎝の大きさになったら収穫適期です。葉が締まった状態で収穫できるとよいでしょう。ハサミや手で芽球の根元から収穫します。
メキャベツは10月~2月頃まで収穫が可能です。長く収穫を続けるために、収穫を始めたら月に1度のペースで追肥をしましょう。
おわりに
今回は、家庭菜園でのメキャベツの育て方についてご紹介しました。メキャベツを長期にわたって収穫するためには、病気や害虫への対策も適切におこなうことが大切です。
メキャベツを栽培するときに特に気をつけたい病気についてはこちらの記事でご紹介しています。
メキャベツを病気から守る!知っておくべきメキャベツの病気6つとその対策 | AGRIs
メキャベツ(芽キャベツ)は「小さなキャベツ」のようですが、キャベツとは品種も異なるアブラナ科の野菜です。栄養価が高く、かつ鉢植えでも育てられる簡便さが人気です。今回は、メキャベツがかかりやすい病気とその予防法・対処法をご紹介します。
https://www.agri-smile.app/articles/mekyabetu-disease
メキャベツを健康に育て続けるために、これらの情報も併せてご参照ください。
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