アズキとは
学名 | 和名/別名 | 分類 | 原産地 | 発芽適温 | 生育適温 |
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Vigna angularis | 小豆/ショウズ | マメ科ササゲ属 | 東アジア | 20~30℃ | 20~25℃ |
アズキは東アジアで古くから栽培されていた植物で、日本でも紀元前から栽培されていたことが遺跡調査で判明したり、古事記に栽培記録が残っていたりと、長い歴史を持っています。
アズキは現在でも身近な食品です。めでたい日やお祝い事の日に赤飯として食べる文化が浸透しており、豆の姿のまま目にする機会も少なくありません。また、和菓子に用いられる餡の材料となることも非常に多く、日本人にとってアズキは欠かせない存在といっても過言ではないでしょう。
今回は、美味しいアズキを収穫するための栽培のコツをご紹介します。
栽培時期
アズキは寒さに弱いため、基本的に暖かくなってから種をまきます。4〜5月に種をまき、8月〜9月に収穫するのが一般的ですが、北海道などの寒い地域では栽培時期を遅らせ、5月下旬〜6月上旬に種をまき、9月〜10月に収穫します。
アズキの栽培
土づくり
アズキは湿度が高いと育ちにくいため、水はけが良い土壌で栽培します。 種まきの2週間前に、1㎡あたり苦土石灰150g程度を散布して耕します。
種まきの1週間前になったら、1㎡あたり堆肥を2㎏、化成肥料を30gまいて再びしっかりとすき込みます。アズキはマメ科の植物であるため、窒素肥料をあまり必要としません。化成肥料は、窒素の割合が低いものを選びましょう。
畝は幅90㎝、高さ15㎝を目安に作っておき、種まきまでにマルチを張っておきましょう。
マルチの張り方についてはこちらの記事をご覧ください。
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播種
種は畝に2条にまきます。条間は40㎝、株間は30㎝間隔でマルチに穴をあけ、一か所につき2〜3粒種をまき、3㎝程度覆土します。
アズキは過湿を嫌うため、種まき後は乾燥しない程度に水をやります。
発芽するまでの間は鳥に種を食べられてしまう可能性があるため、保温も兼ねて不織布をべたがけするか、寒冷紗をかけておくと良いでしょう。
寒冷紗のかけ方についてはこちらの記事をご覧ください。
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アズキの栽培:栽培管理
追肥・土寄せ
アズキは基本的に元肥だけで育てることができます。生育が悪く、葉が黄変しそうな場合は、窒素分の少ない化成肥料を少量ずつ与えましょう。
土寄せは種まきから3〜4週間後から、10日ごとにおこないます。雑草が生えている場合は、土寄せと同時に除去しましょう。
開花後は根を傷めてしまう可能性があるため、土寄せをする必要はありません。
病気・害虫に注意!
アズキの栽培では、うどんこ病や萎凋病などの病気による被害に注意する必要があります。こちらの記事では、アズキ栽培で気をつけたい5つの病気について、原因や対処法をご紹介しています。
アズキを病気から守る!知っておくべきアズキの5つの病気と対処法まとめ | AGRIs
アズキ栽培では他の作物と同じように様々な病気が発生します。今回の記事では、せっかくのアズキが病気で枯れてしまわないように、予防法と対処法を解説しています。
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アズキは害虫にとっても非常に魅力的です。メイガやゾウムシなど、アズキ栽培で注意すべき害虫は少なくありません。
こちらの記事では、害虫による被害が生じた場合の見分け方や対策方法をご紹介しています。
アズキの害虫対策!ゾウムシやメイガなどの防除方法まとめ | AGRIs
アズキ栽培では様々な害虫が発生します。播種から収穫後の貯蔵まで、害虫に台無しにされないように管理を徹底しましょう。今回はアズキに発生する害虫の予防法と対処法を解説していきます。
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アズキの栽培:収穫
アズキのさやは、同じ株の中でも熟期が異なるため、数回に分けて収穫をおこないます。褐色になったさやを手で摘み取り、風通しが良い場所で乾燥させます。さやが十分乾燥したら豆を取り出し、再度乾燥させます。
乾燥中のアズキが虫に食べられてしまうこともあるため、定期的にさやと豆の状態を確認しましょう。
おわりに
今回はアズキの栽培方法についてご紹介しました。家庭菜園ではあまり作られないアズキですが、様々な食べ方をすることができます。ぜひ栽培にチャレンジしてみてください。