ミニトマトの育て方
種まき
家庭菜園の場合は、苗から栽培することを強くオススメします。 適期に植えつけをするとなると、どうしても専用の施設が必要になってきますし、 毎日の水やりやビニールの開け閉めによる温度管理などを徹底しなければなりません。 簡易なビニールトンネルで育苗しようと思う場合は、 3月中旬に播種すれば5月には植え付けることも可能です。 種はセルトレイに一粒ずつまきましょう。2枚ほど展開したころに直径9~12センチのポットに移植します。その後、第一花のつぼみが見え出した頃に畑へ植え付けます。
植え付け
植え付け時期の2週間前から土づくりを開始します。 植え付け2週間前に、土壌に苦土石灰を200g/㎡程度混和させておきます。石灰資材だけを早めに施すのは、肥料との化学反応を避けるためです。 1週間前には化成肥料100g/㎡を元肥として散布し、土壌と混和させ、畝を立てます。ミニトマトは水分の影響を強く受けるため、梅雨時期などの豪雨で浸水しない程度にできる限りの高畝にするのがよいです。草とりの手間を省くためにもマルチングをおすすめしますが、近年は特に、黒マルチでは盛夏期にあまりにも高温になりがちですので、白マルチや敷きわらを利用しましょう。
仕立て
トマトの仕立てには多くのやり方がありますが、基本的には1本主茎を真っすぐ伸ばしていくことが多いです。 ミニトマトに関しては低いところからわき芽を利用し、2~4本を主茎として残して栽培しても充分に収穫することができます。
家庭菜園で最も多いのは二条植えで主茎を真っすぐ仕立てです。 どの仕立て方でも、株と株の間は50センチほどのスペースを空けて植えつけます。
芽かき
主茎を真っすぐ伸ばしていく際に、茎のわきから新しい芽が発生します。
この芽をできるだけ早いうちに切除するのは、長くトマト栽培を続けるためにもっとも大切な作業です。
大玉トマトほど神経質になる必要はありませんが、この作業が遅れると栽培を成功に導くことが難しくなりますので常に心がけましょう。
誘引
誘引もとても大切な作業です。目標にしている形(多くの場合直立した状態)を維持するために、早め早めに支柱へ誘引しましょう。
肥料のやり方
窒素過多(葉が内側にまき、色が濃くなる)になる場合は、元肥の散布は見送り、1段目のミニトマトが結実しだしたころにおこなう1回目の追肥から施肥を始めるくらいでも構いません。 トマトは前述の通りとても強い作物ですので、更に強くしすぎないことが肝心です。 追肥は化成肥料で、一株につきスプーン1杯ほどで充分な量となります。
病気とその対策とその対策
青枯病
青枯病は上部の葉から萎れ始め、昼間に萎れ夜や曇天時に回復するというサイクルを数日間繰り返します。 そして徐々に株全体に広がっていきます。
予防対策としては、
- 水はけを良くする
- プランターなら底に石を引くなどする
- 土の温度が上がり過ぎないように敷き藁などの工夫をする
- 作業道具は使用後に洗って天日干しする、または収穫に使うはさみなどは使うたびに消毒をする
- などがあります。
疫病
疫病も様々な野菜に発生してしまう「カビ」による病気です。 疫病が発生しやすい野菜はトマト・ミニトマトは特に多く、その他にキュウリやスイカ、パセリやジャガイモなど多くの野菜で発生します。 初期段階では下の葉が水シミのように変色し始め、徐々に茎や実に暗褐色の斑が出てきます。 更に進むと病斑に白く薄くカビが生えます。
予報対策としては
- 疫病にかかった苗は抜き、畑の外で処分する
- 水はけを良くする
- 敷き藁などで水やり時の泥はねを防止する
- 連作や輪作は避ける
- 過剰は肥料は茎葉が繁殖し過ぎる恐れがあるので避ける
- 収穫後、土の中の株は必ず除去すること
などがあります。
モザイク病
モザイク病に感染した野菜の花・茎・葉の部分には淡い黄色をした濃淡のある斑が現れていきます。 その後は徐々に株全体にモザイク状に広がっていき、最終的には果実にも蔓延していきます。
予防対策としては
- マルチシートなどで覆い、アブラムシが近寄るのを予防すること
- ウリ科の野菜を栽培する時には、その都度はさみなどの道具を消毒すること
- 葉や枝がこすれても感染することもあるため、感染を確認したら速やかに抜いて処分すること
などがあります。