レモン栽培の魅力について知ろう!
美味しくて見た目もキレイなレモンを上手に育てる秘訣は、まずレモン栽培の魅力について知ることからはじまります!
レモンを育てると、どんな良いことがあるのか事前に知っておくことで、より愛情を持って大切に育てられるはず◎特にこれからはじめて果物栽培に挑戦しようと思っている人は、レモン栽培ならではの魅力について、ぜひチェックしてくださいね。
新鮮なレモンを幅広いレシピに活用できる
レモンは、爽やかな香りと酸味が特徴的な果物で、そのまま食べるとかなり酸っぱいですが、料理やお菓子作りなど幅広いレシピに活用することができます。
中でもレモンを効かせたパスタやサラダは、さっぱりとした味わいで女性に大人気◎カフェやレストランで、レモンを使ったメニューを見かけることも多いですよね。
家庭菜園でレモンを育てると、鉢植えでも1本の木から4~5個ほど収穫することができ、地植えならもっと収穫量が増えます。わざわざスーパーで購入しなくても、たくさんのレモンが育つため、レモンを使ったレシピにも気軽に挑戦できてとても便利ですよ。
ガーデニングに彩りをプラスできる
レモンは幅広いレシピに活用できる汎用性の高い果物ですが、見た目もころんと可愛らしく、鮮やかな黄色は元気になれますよね◎
そんなレモンを家庭菜園で育てれば、ガーデニングに彩りをプラスでき、庭がぱっと華やかになります。果物を育ててみたいけど、見た目にもこだわりたいという人には、特にレモン栽培がおすすめです。
レモン栽培を通して食育に繋がる
レモンはコツさえおさえれば初心者でも十分育てることができ、栽培のハードルはそこまで高くありませんが、日々のお世話や管理など大変なことも少なからずあります。
しかしそんな苦労もあるからこそ、収穫できたときの喜びも大きく、自分の手で大切に育てたレモンの味や香りは格別です。
食べ物を作ることの大変さや喜び、できあがったレモンの美味しさは、現代では学ぶ機会の少ない食育にも繋がります。自分だけでなく家族みんなで食育を学ぶ機会として、レモン栽培はおすすめですよ◎
レモンの育て方・栽培方法の紹介!
ここからは、レモン栽培の具体的な流れについて見ていきましょう!
レモンは自家結実性のある植物なので、苗木1本から育てることができます◎レモンの苗木はホームセンターなどで手軽に購入でき、1年生苗は特に安価です。基本的に年数が経った苗ほど高価になっていきますが、その分後のお世話が楽で育てやすくもあります。そのため初心者には、大苗とよばれる3年生以上の苗がおすすめです。
今回は、地植えと鉢植えそれぞれのレモンの育て方について解説するので、栽培環境や敷地面積に合わせて、どちらで育てたいか検討してみてください。
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レモン栽培は、まず購入した苗木を植え付ける作業からはじまります。レモンにはいくつか品種があり、特におすすめなのは「リスボンレモン」か「ジャンボレモン」です。
リスボンレモンは、日本で最もポピュラーな品種で、レモンの中でも育てやすいといわれています。比較的寒さに強く、関東より西の地域なら屋外でも越冬させることができます。ツヤのある黄色い果皮と、レモン特有のころんとした形が特徴です。
ジャンボレモンは、名前の通り大きな見た目が特徴の品種で、家庭菜園でも400gほどにまで成長するといわれています。マイルドな酸味と、ゴツゴツとした果皮が特徴的。見た目の個性が強く、観賞用として育てるのも面白いレモンです。
育てる品種を決めたら、いよいよ苗木を植え付けていきます。地植えと鉢植え、それぞれの植え付け手順について見ていきましょう!
地植え
地植えする場合、日当たりと水はけの良い場所を選んで植え付けましょう。またレモンは寒さに弱く、冬場は室内で管理するのが一般的なので、地植えは関東より西の温かい地域で実践するのが良いでしょう。
植え付けの適期は、3月から4月にかけての春です。レモンの木は大きく広がるため、地植えして複数の株を育てる場合、6m以上を目安に苗どうしの間隔を十分に開けておきましょう。苗木を植える際は、深植えにならないよう注意し、接ぎ木の部分が土から出るように調整しましょう。
鉢植え
鉢植えの場合、苗木よりも一回り大きめの鉢を用意し、地植えと同じく3月から4月の間に植え付けます。土には市販の果樹用培養土か、小粒の赤玉土と腐葉土を7:3で混ぜたものを使用します。鉢植えの植え付け手順は、以下を参考にしてください。
- 鉢の底に鉢底網、軽石を底が見えなくなるくらい並べます
- 鉢の深さの1/3ほどの土を入れます
- 鉢の中心にポットから抜いた苗木を置き、接木の部位が鉢の上端よりも高い位置になるように苗をセットします
- 周りに土を入れて苗木を固定し、土の量はウォータースペースを作るため鉢の上端から3cm程度下までにします
- 風で苗木がぐらつかないように、支柱を立てます
- 鉢の底から流れ出るくらい、たっぷりと水を与えれば完成です
定植後の栽培管理と頻度
植え付けが完了したら、日々のお世話をしっかりと行いましょう!レモンは寒さに弱く、温度管理が重要になります。こまめに様子を観察し、気温の変化や病害虫にいち早く対処することが、丈夫な木に育てるポイントですよ。
水やり
レモンは乾燥を嫌うため、特に鉢植えの場合はしっかりと水やりをしましょう。土の表面が乾いてきたタイミングで、鉢底から流れるくらいたっぷりと与えます。水が不足して株が弱ってしまうと、翌年もダメージが残り、実つきが悪くなります。
地植えの場合は雨水のみで十分ですが、雨が降らず乾燥した日が2週間程度続いた場合は、水やりをしましょう。
肥料・追肥
レモンの肥料は、3月に春肥、5月と7月に夏肥、9月と11月に秋肥の年5回施します。肥料を十分に与えることで、レモンは丸々と大きく美味しく育ちます。特に地植えの場合、3年目以降から根がしっかりと張ってくるので、施肥量を増やせばその分、たくさんの実をつけやすくなります。また肥料の種類は、油かすなどの有機質肥料か、ゆっくりと効く緩効性化成肥料がおすすめです。
摘蕾・摘果
レモンは四季咲き性で、春から秋にかけて3回ほど開花します。しかし夏以降に咲いた花にできた実は冬を乗り越えられず、大きく育たないことが多いため、春に咲いた花からできた実の収穫をメインに考えておきましょう。
また、より大きな実を育てるためには十分な光合成が必要で、1つの実につき葉が何十枚も必要といわれています。葉の数に対して花が多すぎる場合は、目安として葉25枚に対して花が1つとなるように蕾を間引きましょう。
7月から8月頃になると、いよいよレモンの実がつきはじめます。このとき、実が多くなりすぎていると、1つ1つが大きく育たないうえ、翌年の収穫量減少にも繋がってしまいます。そうならないためにも、木の下のほうについている小さな実から順に摘み取り、収穫期までに数を調整しておきましょう。
病害虫対策
レモンは比較的病気や害虫に強く、育てやすい植物ですが、アブラムシやアオムシ、カイヨウ病には注意が必要です。
特にアゲハチョウのアオムシはレモンの木につきやすく、葉っぱを食べてしまうので、見つけたらすぐに殺虫剤を散布したり、直接株から引き剥がすなどの対策が必要です。
またレモンがかかりやすい病気の代表格であるカイヨウ病は、枝のトゲや実が擦れ合ってできた傷から感染し、症状が進行すると葉や実に斑点ができて木から落下してしまいます。あらかじめトゲはハサミで切っておき、定期的に薬剤を散布して予防しましょう。
収穫
レモンを収穫できるまでの期間は、植え付けた苗によって異なります。一般的には3年目頃から実をつけはじめますが、幼木から育てた場合はそれ以上かかることもあります。
また収穫時期は、春に咲いた花の実を秋に収穫するのがおすすめです。この場合の収穫適期は、10月頃が目安となります。果皮の色が緑から黄色へと変わる途中が収穫のベストタイミングです。木になったまま放置すると、果実の皮が厚くなっていくため注意しましょう。
果皮がまだ緑色のうちに収穫した実はグリーンレモンと呼ばれ、香りが良く酸味を強く感じるのが特徴です。実のいくつかは早めに収穫して、グリーンレモンを味わってみるのもおすすめですよ◎
レモン栽培でよく発生する問題と原因
そこでここからは、レモン栽培でよくある問題とその原因について紹介します。はじめてのレモン栽培で失敗しないためにも、ぜひチェックしてくださいね◎
葉が落ちる
レモンを育てていると、特に強風が続いたわけでもないのに、葉が落ちてしまうことがあります。これには、水の過不足が原因として考えられます。
レモンの木は極端に乾燥した状態が続くと、5日目頃から次第に弱りはじめ、やがて葉がおちていきます。逆に過湿の状態が続いても根腐れを起こし、やはり葉が落ちてしまいます。
特に実が大きくなる6月から8月頃にかけて、たくさんの水を必要とするので、不足しないようしっかりと与えましょう。また地植えの場合、水はけの悪い土用では過湿になりやすいため、場所選びに十分配慮しましょう。
花が咲かない
レモンは通常、春から秋にかけて花を咲かせますが、日差しが足りなかったり、枝が伸びすぎていると咲かないこともあります。
レモンに限らず、植物を育てるうえで太陽の光はとても重要です。特に地植えの場合、一度植え付けると株を移動させるのが困難なので、あらかじめ日当たりの良い場所に植え付けましょう。
また樹勢が強すぎると、枝を伸ばすことに栄養が割かれてしまい、花芽をつけ辛くなります。適度に剪定を行い整枝することで、樹勢を調整し、風通しも良くすることができますよ。
実がならない
せっかく育てたレモンの木に、いつまで経っても実がならないのは悲しいですよね。レモンの実がならない最も考えられる原因は、剪定のしすぎです。
レモンは3年目以降から実をつけますが、若木のうちは株の生育期間で、枝や葉に養分を蓄えている最中です。この期間にあまり強く剪定し過ぎると、光合成する量が少なくなり、成長が遅れて実をつけ辛くなってしまいます。
もちろん適度な剪定は必要ですが、少なくとも幼木のうちは控えめにして木を成長させ、大きくなってからも必要な分だけ行うことが大切です。
まとめ
今回は、レモンの育て方について紹介しました!
レモンは幅広いレシピに活用できる、汎用性の高い果物。ゼリーやケーキの材料としてはもちろん、カスタードクリームに加えて風味をつけても美味しいですよ◎またお菓子だけでなく、サラダやパスタの味付けに加えると、さっぱりとした香りと味わいが楽しめます。
1本の木からたくさんの実を収穫でき、初心者でも育てやすいレモンは、果物栽培デビューにピッタリです。育てて楽しく食べて美味しいレモン栽培に、ぜひ家族みんなで挑戦してみてくださいね♪