日当たりが悪い
トマトは太陽光を好む植物です。日光が1日数時間程度しか当たらない場所に植えられたり、梅雨に雨天が続くなどすると、日照不足で枯れやすくなってしまいます。また、葉が茂りすぎて重なっても日光が十分に当たらなくなり、同様に病気などで葉が枯れる原因となります。
対策
できるだけ日当たりの良い場所で株間を空けて植え、成長して葉が多くなってきた場合には、必要に応じて摘葉しましょう。
風通しが悪い
日照不足と似ていますが、トマトは葉が茂りすぎていたり、植わっている場所の風通しが悪い場合、湿気が溜まったり、害虫が繁殖したりして葉が病気にかかって枯れる原因となります。
対策
できるだけ風通しの良い場所で株間を空けて育て、成長して葉が多くなってきた場合には必要に応じて摘葉しましょう。枝や葉が成長すると気付かないうちに菌や害虫がどんどん増え、気付いた時には手遅れになる場合もあるので、毎日観察して過度に混みあった部分がないか注意すると良いです。
トマトにつきやすい害虫については以下の記事を参考にしてください。
トマトの害虫対策!エカキムシ、ハモグリバエ、コナジラミなどの対処法 | AGRIs
トマト栽培では、様々な病害虫への対策が必要になってきます。ヨトウムシ、オオタバコガ、アブラムシ、トマトハモグリバエなど。トマトの被害状況を見て、どの害虫の被害なのかを判断し、適切な対処を行いましょう。
https://www.agri-smile.app/articles/tomato-vermin
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加湿による根痛み
トマトは比較的乾燥を好む野菜のため、水の供給過多、土の水はけの悪さ、植木鉢の通気性の悪さなどの原因により根が加湿状態になっていると、根が傷んで水を吸い上げられなくなり、葉が枯れる原因となります。
対策
用土に水はけの良い野菜用培養土などを選び、プランターを使用する場合は余分な水を逃がすタイプを用いましょう。水やりは土が完全に乾いたら行ってください。土の表面が乾いていても、中は乾いていることがあるので、水やりの際に指で土を3センチ程掘って土の状態を確認するのも良いです。梅雨など雨が続いて湿気が高い時期には、あらかじめ支柱とビニールを使い、雨除けをしておくと過湿対策になります。畑では、畑全体の周囲や畝間に鍬を入れ畝ができるだけ高くなるように排水をはかり、水たまりができない様にすることも有効です。
肥料のやりすぎ
トマトはもともと多肥を嫌う野菜なので、肥料、特に窒素分が多いと病気につながり、苗の育ちが良すぎる、上部の葉が内側に丸まっている、茎が太くなる、異常茎(茎が縦に割れて窓ができる)、花房の先からまた芽が伸びる、などの症状が表れます。
対策
窒素過多の障害が認められたら、水やりを控えめにして土をできるだけ乾燥させ、窒素吸収しにくい状態にします。そのほかの肥料過多は、水やりの量を増やす、水やりを控える、このどちらも対策としてはありますが、賛否があります。無闇に水やりの頻度を上げると、水やりのし過ぎで根が腐ってしまい枯れる場合もあるので注意しましょう。
異常茎
通常よりも茎が異様に太くなり、髄の部分に白色ないし褐色に変色した組織が見られ、ひどい場合には褐変組織が大きくなって割れたりする現象。茎に穴があいた状態を窓あきやめがねと呼び、芯止まりにつながる。
連作障害
ここで言う連作にあてはまるのはトマトだけではありません。同じナス科の野菜であるピーマンやジャガイモに続けて栽培したときにも起こり、病気が広まる原因になります。 対策→同じ土壌では、少なくとも3~4年はナス科の同じグループ内の野菜は栽培を避けましょう。どうしても同じ科の植物を植えなくてはいけない場合は、接木苗の使用をおススメします。
ナス科の野菜
野菜はナス科、アブラナ科、ウリ科などのいくつかの科に分類され、科によって特性が似ていたり、かかりやすい病気や集まりやすい害虫が似ていたりします。ナス科にはナスの他、トマト、ピーマン、ジャガイモなども含まれ、ナス科野菜に共通の主な病気には青枯病という病害があります。根から侵入した細菌によって、葉が急にしおれて青いままで枯死する病気です。いったん青枯病が発生すると、しばらくその土ではナス科野菜は作れなくなります。「科」を知っておくことは野菜を育てる上で有益になるので、栽培する野菜がどの科なのか、その科にはどのような特性があるのか、しっかり調べておくと良いでしょう。
接木苗
接ぎ木苗とは、2つ以上の植物を人の手で接合して作る苗木のことです。本来育てたい植物に対して別の強い植物をくっつけることで、特徴を残したまま生育が良く、連作障害や病害虫に強い、生産性に優れた苗木を作り出すことができます。接ぎ木苗の根の部分となる土台の植物を台木と言い、本来育てたい上部にある植物を穂木といいます。台木は穂木に土から水分や栄養を送り、生育をよくしていきます。
おわりに
確かにトマトは野菜の中では育てやすいと言われていますが、環境や栽培方法によって病気にもなりますし育ち方は大きく違ってきます。今回思い当たる内容があった方はもう一度、環境や栽培方法を見直してみてください。