旬のセロリの魅力
旬のセロリは、なんといっても味の濃さが魅力です。また、旬の時期のセロリは香味野菜特有の風味も更に強くなるといわれています。
野菜や果物は、旬の時期に食べるのが最も美味しいとされています。セロリも例外ではありません。セロリ特有の味わいをしっかり楽しみたいなら、やはり旬の時期に食べるのがおすすめです。
セロリの旬はいつ?
セロリは一年中出回っている野菜ではありますが、旬の時期は12月から4月、7月から10月頃です。細かな旬の時期は産地によっても異なりますが、おおよそ12月から4月頃にかけては冬春セロリ、7月から10月にかけては夏秋セロリが流通します。
セロリは15度~20度程度の涼しい場所を好む野菜です。6月から11月にかけては長野県産、12月から5月にかけては静岡県産のセロリが多く流通するそうです。
スーパーには一年中出回る
セロリには旬の時期はありますが、基本的には一年中購入できる野菜です。
セロリは、種まきから収穫までに時間がかかり、高度な栽培技術が必要です。しかし近年ではハウス栽培などの技術が向上したことにより、産地を変え一年中栽培されています。
また、国産以外にもアメリカやメキシコなどからの輸入品のセロリも、多く流通しているそうです。
セロリ(中間種)の特長と時期
中間種と呼ばれるセロリは、国内で最も多く流通しているセロリです。
中間種の中でもコーネル619という品種が最もスタンダードだといわれています。黄白色の厚みのある茎に淡い緑色の葉が特徴です。コーネル619はそこまで繊維質も強くなく、香りも控え目なため非常に食べやすい品種だといえるでしょう。
主に長野県や静岡県で栽培されています。長野県での旬の時期は5月から10月、静岡県での旬の時期は11月から5月にかけてです。
ホワイトセロリ(白色種)の特長と時期
ホワイトセロリは茎が白く、三つ葉のような見た目が特徴のセロリです。
食感が柔らかく香りも弱いため、セロリが苦手な方でも食べやすいかもしれません。そのままサラダに入れて食べるのもおすすめです。
基本的に水耕栽培で、一年を通じて安定的に栽培されています。そのため、旬の時期はありません。
グリーンセロリ(緑色種)の特長と時期
グリーンセロリは、茎も葉も濃い緑色をしたセロリのことです。中間種のセロリに比べて小ぶりなため、ミニセロリとも呼ばれています。
セロリ特有の香りが強いため、好みも別れるかもしれません。旬の時期は産地によっても異なり、冷涼地であれば7月から11月頃、温暖地であれば5月から12月だといわれています。
芹菜(キンツァイ)の特長と時期
キンツァイとは全体的に濃い緑色で、三つ葉やセリのような見た目が特徴のセロリです。
日本ではよくスープに使用されることから、スープセロリとも呼ばれています。香りが強いので、料理の臭み消しや中華料理などにも使われるようです。
全国的に一年を通じて栽培されていますが、露地物のキンツァイは初夏から晩秋にかけて旬を迎えます。
人気の品種と旬【産地別】
では、国内におけるセロリの主な産地はどこなのでしょうか。
ここからは、セロリの主な産地と、栽培されている品種などをご紹介します。
長野県
セロリの国内生産量第一位は、長野県です。
長野県では主に、7月から9月半ばに旬を迎える夏セロリが栽培されています。全国で流通する夏セロリの90%以上が、長野県の諏訪地方で栽培されているそうです。
セロリは熱さや湿気に弱い野菜です。虫が付きやすく、病気にもなりやすいため、栽培が非常に難しいといわれています。セロリの一大産地である長野県では、適切な温度、湿度管理はもちろんのこと、土壌に菌を持ち込まないよう泥のついた靴でハウス内に入らないなど、生育環境の整備を徹底しているそうです。長野県がセロリの一大産地となっている所以ともいえるでしょう。
静岡県
セロリの国内生産量第二位は、静岡県です。
静岡県では主に、11月から5月にかけて旬を迎える冬セロリが栽培されています。全国で流通する冬セロリの70%程を占めているのが、静岡県浜松産だそうです。
浜松でのセロリ栽培の歴史は古く、昭和20年頃から栽培が始まっていたとされています。静岡では「セルリー」の名前で親しまれているセロリ。肉厚で香りが良く、筋張っていない美味しいセロリが栽培されているそうです。
福岡県
セロリの国内生産量第三位は、福岡県です。
福岡県では主に、11月下旬から6月にかけて旬を迎える冬セロリ、春セロリが栽培されています。福岡県の中でも八女、筑後地方で盛んに栽培されており、西日本最大のセロリの産地となっているそうです。
みずみずしいセロリを消費者に届けるため、なんと午前3時頃から収穫をしているという福岡県のセロリ。収穫後は真空予冷施設で冷却し、温度管理を徹底した状態で出荷されています。このひと手間で、味わいまろやかで苦味も少ないセロリが食べられるそうです。
愛知県
セロリの国内生産量第四位は、愛知県です。
愛知県では主に、11月から3月にかけて旬を迎える冬セロリが栽培されています。特に田原市、豊橋市で盛んに栽培されているそうです。
昭和43年に豊川用水が整備されたことをきっかけに、国内有数の野菜の産地となった田原市や豊橋市。冬場の平均気温が高く、日照時間も長いため、セロリの栽培には適しているそうです。
露地とハウスで栽培されており、特にハウスで育つセロリは柔らかくて食べやすいといわれています。
香川県
セロリの国内生産量第五位は、香川県です。
香川県では主に、12月から5月にかけて旬を迎える冬セロリが栽培されています。特に観音寺市で盛んに栽培されているそうです。
観音寺市は、冬場暖かく雨が少ないという気候が特徴です。観音寺市の有明地区の土壌は水はけもよく、セロリの栽培に適しているといわれています。
まとめ|結局、いつ食べるのが一番美味しい?
セロリの生産量国内トップは、長野県です。7月から9月半ば頃にかけて旬を迎える長野県のセロリ。名産地のセロリを食べてみたいなら、この時期に食べるのがおすすめです。
旬のセロリは味が濃く、みずみずしさも段違いだそう。セロリが苦手な方でも、ぜひ旬の時期に試してみてはいかがでしょうか。意外と美味しく食べられるかもしれませんよ!