アブラムシ
様々な作物に発生するアブラムシは、ソラマメ栽培においても発生する可能性があります。アブラムシは小さな黄色や黒色の虫で、高い繁殖力を持っており一度に大量に発生します。
主に葉の裏に群生して吸汁し、葉の萎縮や生育阻害を引き起こします。またウイルス性の病気を媒介したり、アリを誘引したりします。
予防・対処法
アブラムシを駆除するためにテントウムシを利用する方法があります。テントウムシは1匹あたり10~100匹ほどのアブラムシを捕食すると言われており、ビニールハウスをはじめ、テントウムシが逃げにくい環境の中でアブラムシを駆除したいときにおすすめです。
また、アブラムシと共存関係にあるアリを駆逐することでアブラムシを減らす方法もあります。アリはアブラムシと共存関係にあるため、アリを取り除くことで、アブラムシの数を減らすことができる可能性があります。
アザミウマ
幼虫と成虫の両方が見られ、黄色や黒色で体長は1〜2㎜です。葉や茎について吸汁し、葉に白い斑点が生じます。食害が増えると葉全体が褐色になり、放置すると枯死してしまいます。
予防・対処法
アザミウマが産卵するのを防ぐために防虫ネットを張って予防しましょう。大量発生すると薬剤が行き届きにくくなるため、予防が大切です。防虫ネットの種類や張り方については下の記事を参考にしてみてください。
寒冷紗・防虫ネットの正しい使い方!野菜栽培で大活躍、寒冷紗・防虫ネットの使い方まとめ | AGRIs
防虫効果があり、防寒や防風でも活躍する寒冷紗。野菜栽培の様々な場面で活躍する寒冷紗の役割や設置方法を野菜栽培を始めたばかりの方にもわかりやすく説明しています。寒冷紗や防虫ネットは、防虫効果に加え、防寒や防風効果も発揮する優れものです。しかし、正しい方法を知らず、「せっかく張ったのに害虫にやられてしまった」という声も少なくありません。そこで今回は、寒冷紗や防虫ネットの種類や張る際の注意点をご紹介します。
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ヨトウムシ
夜間に出てきて作物を食い荒らす害虫です。ふ化直後には葉の裏側で集団で食害し、次第に行動範囲を広げていきます。葉が大きな被害を受けると、収穫量の減少につながってしまいます。
防除方法
普段から葉を観察し、卵を見つけたらふ化しないうちに葉ごと処分して大量発生を防ぎましょう。成長すると昼間は土の中に隠れているため、被害があった場合は付近の土を掘って駆除することもできます。薬剤での防除も幼虫が小さいうちは有効です。
カメムシ
カメムシは集団で発生して葉や茎を吸汁し、株の生育に悪影響を与えます。
予防・対処法
被害があれば見つけて捕殺するようにしましょう。忌避効果のあるマルチを張って栽培をおこなったり、目の細かい防虫ネットを張っておくと、発生数を少なくことができます。また、雑草が発生の温床になることもあるので、雑草が生い茂らないように適切に管理しましょう。
コガネムシ
幼虫が食害を行うので、収穫量や品質に直接影響が出ます。成虫は6月から9月に発生し、土の中に産卵します。
防除方法
防虫ネットを使って成虫の飛来を防止することができます。薬剤での防除も有効になってくるので検討してみてください。
おわりに
ここまで、ソラマメに発生する害虫とその予防法を中心に紹介してきました。しかし、万全に予防していたとしても害虫が大量に発生してしまった場合には、農薬を使った対処が必要になってきます。本サイトの農薬データベース(対象農作物に「そらまめ」、適用病害虫に害虫名を入力してください)も参考にしながら適切な方法で駆除をおこなってください。