はじめに
シソ(別名:大葉)は比較的育てやすく、家庭菜園でも人気の植物の一つです。中国から伝わったといわれるシソは今や日本食にも欠かせない薬味になっています。
丹精込めて育てたシソが収穫間近で枯れてしまう…なんてことになるのは絶対に避けたいですよね。そこで今回はシソを育てる上で気を付けたい病気の見分け方と対策方法をご紹介します。
シソ栽培で注意したい病気
青枯病
青枯病は、ラルストニア・ソラナセラムという細菌が侵入することによって発病します。症状としては、葉は青いままで、天気が良い昼間になると萎れ、夕方や曇りの日には回復することが繰り返されます。進行が早いため、放置しておくと病原菌が株全体を侵食して枯死に至ります。
対処法
青枯病に感染した株は早期に根っこから抜き取りましょう。青枯病の病原菌は乾燥に弱いため、抜き取った後しっかり日に当てて乾燥させる、あるいは燃やすなどして適切に処分しましょう。青枯病は一度発生するとその後も同じ場所で繰り返し発症する可能性があるため、連作は避けるようにしましょう。
斑点病
斑点病は、Corynespora cassiicolaという糸状菌(カビ)が原因となって発症する病気です。株の下の方の葉っぱに黒色~褐色の斑点が観察されます。種子、及び風によって伝染し、感染した個体の残渣が土壌中に残っている場合にも発病に至ることがあります。
対処法
- 発病した葉から感染が広がるので、早めに除去しましょう。
- 肥料切れしないように施肥管理に注意しましょう。
- 多湿条件で発生しやすいため、水はけをよく保つように心がけましょう。
サビ病
サビ病は、糸状菌(カビ)の一種であるサビ病菌が原因となって発生する病気です。感染初期は、葉の裏側に黄色~橙色の盛り上がった小さな斑点ができます。次第に斑点が広がり、ひどい場合には葉が枯死することもあります。水はけが悪く、湿気が多い場所では発生しやすくなります。また、肥料が切れると発生しやすくなります。
対処法
- 発病した葉から感染が広がるので、早めに除去しましょう。
- 肥料切れしないように施肥管理に注意しましょう。
- 多湿条件で発生しやすいため、水はけをよく保つように心がけましょう。
シソを健康に育てるために
水はけがよい土で肥料を切らさないように育てるのが、健康にシソを育てるための基本です。万が一感染した場合には病状に合わせて適切に葉の除去や株の抜き取りを行ってください。
被害が大きくなりそうなときや、より確実に対策を行いたいときには薬剤の使用ももちろん有効です。本サイトの農薬データベース(対象農作物にハーブの名前、適用病害虫に病気名を入力してください)も参考にしながら適切な方法で駆除を行ってください。