うどんこ病
うどんこ病にかかると、葉にうどん粉をまいたような白い斑点が出ます。白色は日光を反射して、葉での光合成を妨げるため生育が悪くなり、症状が広がると株全体が枯れてしまうこともあります。
また、窒素過多であると株が軟弱に育ち、うどんこ病の発症リスクが高まります。
予防・対処法
うどんこ病の病原菌はカビです。湿度が高いと広がりやすくなるため、風通しをよくしましょう。ただし、うどんこ病は比較的乾燥しているときでも発生することがあります。
窒素肥料は適量を守り、窒素過多にならないようにしましょう。被害が広がってしまった場合は、株が枯死してしまう前に薬剤散布を検討しましょう。
べと病
べと病は葉に発生する病気です。発症すると淡黄色の小さな斑点が現れ、次第に斑点が拡大して、葉脈で区切られた角ばった黄褐色の病斑が目立つようになり、葉の裏にカビが生えます。湿度が高いときは、病名の通り葉がベトベトになります。
放置すると症状が株全体に広がり、最終的に枯死してしまうこともあります。
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※2024年6~8月のデータ予防・対処法
べと病もカビが病原菌であるため、水はけと風通しを良くしましょう。
薬剤散布は、発症後だけでなく予防としても有効です。カビが侵入する気孔は葉の両面にあるため、薬剤は葉の裏まで入念に散布しましょう。
斑点細菌病
斑点細菌病は葉や茎のほか、実にも発生します。小さな黄色〜灰色の斑点が生じ、次第に拡大して褐色に変化します。放置すると葉には穴があき、実は腐ってしまいます。
気温が20℃くらいの頃にもっとも発生しやすく、結露から病気が広がることがあります。
予防・対処法
葉や実に結露がつかないように、風通しを良くして予防します。種子から伝染することが多いため、消毒済みの種子を選びましょう。また、薬剤散布は発症後だけでなく予防としても有効です。
つる枯病
つる枯病はウリ科の作物に発生する病気で、感染初期は葉、茎、実に緑褐色の斑点が生じます。斑点は次第に大きくなって褐色に変化し、病斑より上部は枯れてしまいます。特に、茎に発生すると被害が大きくなるため注意が必要です。
予防・対処法
連作が原因となって発症することが多いため、ウリ科の作物は2〜3年あけて育てるようにしましょう。株元が多湿だと土壌から感染しやすくなるため、水を直接かけないようにします。発症した場合は、株全体に確実に薬剤を散布しましょう。
つる割病
つる割病は茎に発生する病気です。茎の地際の部分がしおれて、下部の葉から枯れていき、最終的には株全体が枯死してしまいます。発症してから枯れるまでの間に茎が裂けることが特徴です。
つる割病はつる枯病とは違い、キュウリやカボチャなどの他のウリ科の作物には発生しません。
予防・対処法
つる割病も連作が原因で発生することが多いため、前年にメロンを育てた畑は避けましょう。発生した土壌は薬剤で消毒し、再発を予防しましょう。
おわりに
今回はメロンがかかりやすい病気と対処法をご紹介しました。もし病気が発生してしまった場合には、メロン栽培を続けるために、農薬の力を借りる必要がある場合も考えられます。本サイトの農薬データベースの対象農作物に「メロン」、適用病害虫に病気の名前を入力すると、病気に有効な農薬の情報を検索できます。また、メロンの栽培方法や害虫については下の記事をご覧ください。
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