アブラムシ
葉の裏に集団で発生する黄色や黒色の小さな虫です。アブラムシによって吸汁されると株が弱くなり、病気にもかかりやすくなってしまいます。また、排泄物を出して葉をベタベタにしたり、モザイク病、すす病などの病気を媒介したするのも厄介な点です。共生相手であるアリを誘因することがあります。
防除方法
対策をしていても発生してしまうアブラムシは、発生後すぐに駆除することが大切になります。定植前に苗をよく確認し、アブラムシの付いた苗の定植は避けましょう。アブラムシの共存相手であるアリを駆除することも有効です。
ハダニ
葉裏に寄生して、葉の養分を吸汁します。そのまま放置すると吸われた部分の葉緑素が抜け白い斑点ができて乾燥状態となり、さらに進行すると葉全体の色が悪くなり、落葉してしまいます。被害のあった葉が落葉しても、ダニは新しい葉へと移動するため、被害は株全体に広がっていってしまいます。
防除方法
ハダニは水に弱いので、葉裏にスプレーなどで水を撒くことで、個体数を減らすことができます。畑の内外の雑草が主な発生源となるので、雑草を放置しないように注意してください。 湿度が上がると発生しやすくなるので、葉が密集しているときは適宜剪定をして風通しを良く保ちましょう。
ヨトウムシ
褐色または黒色をした3cmから5cmの幼虫で、昼間は株元や葉裏に潜み、夜間に活動して葉を食害します。幼虫は卵の周囲の葉から移動していき、次第に食害の範囲を広げていきます。
防除方法
大量の卵葉の裏側にを産み付けるので、急激に数が増えてしまう可能性があります。栽培中は定期的に葉を観察して、卵を見つけた場合は速やかに処分するようにしましょう。昼間は土の中に隠れてしまうので、被害が出ているのに幼虫が見つからないという場合は、土の中を探して捕殺しましょう。
おわりに
パクチーに発生する害虫とその予防法を中心に紹介してきました。しかし、それでも害虫が発生した時、特に大量に発生してしまった場合には、農薬を使った対処が必要になってきます。本ページの農薬データベース(対象農作物にパクチー、適用病害虫に害虫名を入力してください)も参考にしながら適切な方法で駆除を行ってください。