はじめに
夏の日差しを防いでくれるだけでなく、何度もその実を収穫していろんな料理で楽しめることから、家庭や職場、学校などいろんな場所で栽培されています。
とはいえ、ゴーヤ栽培でも他の野菜と同じように病気も発生するのです。今回は、うどんこ病を始めとした、夏のゴーヤ栽培における病気とその対策法をご紹介します。
炭疽病
カビが原因で様々な作物に発生する病気です。褐色の円形大型病斑がしだいに拡大し、斑点の内側が白っぽく変化して淡褐色~灰白色の大きな病斑になり、葉に穴が開いたり、枯れてきたりします。実に発生した場合は黄色のくぼんだ病斑が拡大し、実が熟して腐ったようになって落ちてしまいます。放っておくと周りの株へと次々に感染していってしまうので、発見し次第、すぐに対処することが大切です。
防除方法
水はけの悪い土壌や多湿の環境で発生しやすくなります。風通しを良くし、高温多湿を避けて育てましょう。窒素過多も発症の原因となるので、肥料は指示された量を適切に使用しましょう。発病初期は当該の葉を早めに取り除き、薬剤散布で病気の広がりを防ぎましょう。
つる枯病
茎の地際部にできた灰色の病斑が次第に軟化し、最終的につるが萎れてしまいます。葉でも褐色の病斑が広がって枯れてしまいます。
防除方法
雨や水やりでの泥はねを防ぐようにしましょう。マルチを張るのも有効です。梅雨の時期に発生しやすくなるので、その時期にあらかじめ薬剤を使用してもよいでしょう。また、排水が悪い土壌でも発生しやすくなるので、注意してください。
つる割れ病
初めは日中のみ葉が萎れてしまいますが、次第にすると株全体の葉が萎れてしまいます。さらに進行すると株元の茎が割れてしまい、カビの発生も助長してしまいます。土壌を通じて感染する病気です
防除方法
一度発病した場合は土壌に菌が残ってしまうので、連作は避けましょう。農薬を使った防除では定植前消毒が有効です。
べと病
葉に黄緑色のややへこんだ病斑が出来、裏面にカビが生じます。症状は主に下葉から生じ、広がると一枚の葉全体に広がることもあります。病斑のある葉は、降雨などで湿度が高くなるとベトベトになります。
防除方法
水はけの悪さ、窒素過多、連作など、他の病気にもつながるような基本的な点が主な原因として挙げられます。間を開けて栽培し、排水を良くして過湿の環境にならないように注意しましょう。
最後に
すでに患部が広がり、葉を取り除くだけでは完治が難しい場合は農薬を使う必要が出てきます。本サイトの農薬データベースの情報を是非参考にしてください