ポインセチアはトウダイグサ科の多年草で、花のような鮮やかな苞(ツト)が特徴の植物です。クリスマスの時期に花を咲かせることから、クリスマスフラワーとしても人気があります。今回は、ポインセチア栽培で注意したい害虫4種とその対策法をご紹介します。
はじめに
トウダイグサ科のポインセチアは、花のように見える苞(ツト)が鮮やかな赤や黄色をしていることから、クリスマスの時期に部屋に飾る植物として人気があります。多年草のため、花が終わった後も育て続けて翌年再び花を咲かせることができます。
開花期にあたる冬は室内で育てますが、室内での栽培でも害虫による被害は発生します。
そこで今回は、ポインセチアの栽培で注意したい害虫5種とその予防法・対処法をご紹介します。
ポインセチア栽培で注意したい害虫
ルイスアケハダニ
体長は0.5㎜ほど、体色は黄緑色~淡黄色で、葉にくっついて吸汁します。ハダニが吸汁した後の葉では葉緑素が抜けるだけでなく、クモのような糸を出すため、写真の様に葉が白く見えるようになります。
被害が広がると、光合成がおこなえなくなり徐々に葉全体が黄色に枯れ始めます。花のように見える苞(ツト)にも寄生し、うまく色づかなくなったり落葉を引き起こしたりします。
ルイスアケハダニは、日本では温室内でポインセチアを栽培する場合のみ発生することが知られています。海外では柑橘類やモモなどに食害をもたらします。
ルイスアケハダニに食害されると、ポインセチアの外見が損なわれて品質が大きく低下してしまいます。
予防法・対処法
被害にあった葉はすぐに取り除きましょう。農薬を使わずにハダニの被害を抑える方法として、牡蠣殻を砕いてまくことが有効だといわれています。殺虫剤による防除も効果的です。
オンシツコナジラミ
ポインセチアの栽培で最も発生しやすい害虫です。野菜、花卉を問わず様々な植物に被害をもたらすことが知られています。成虫は体長1~2㎜で、体色は白く、翅を持っていて植物の周囲を飛び回ります。
予防法・対処法
成虫は粘着テープにくっつけたり、薬剤を散布したりして取り除きます。卵には薬剤の効き目がないため、一度発生したら繰り返し防除する必要があります。
コナジラミは黄色のものに引き寄せられると言われており、黄色い粘着テープを置いておくと効果があるかもしれません。
アブラムシ
ポインセチアに被害をもたらすアブラムシには複数の種類があり、種類によって体色や大きさは様々で、緑色や赤褐色、黒色などをしています。
成虫、幼虫ともに葉の裏に密集して吸汁します。アブラムシが大量に発生した株は生育が阻害されてるだけでなく、アブラムシの排泄物にカビが発生してすす病を発病します。
また、アブラムシはモザイク病を媒介することが知られています。
予防法・対処法
アブラムシを見つけたら、粘着テープにくっつけて取り除くのが早道です。また、アブラムシと共生関係にあるアリを除去することでアブラムシの増殖を抑制する方法もあります。
アブラムシに効果がある薬剤も販売されています。
カイガラムシ
予防法・対処法
見つけたらピンセットや爪楊枝などで取り除きましょう。歯ブラシでこすって落とす方法もあります。
葉の裏や葉と茎の付け根など、きちんと確認しないと見落としてしまいがちな場所に隠れていることが多いため、日頃から注意深く観察することが大切です。
ポインセチアを健康に育てるために
害虫が発生すると、作物の生育が阻害されるだけでなく、病気の発生につながる場合もあります。ポインセチアに発生しやすい病気については、以下の記事をご参照ください。
ポインセチアを病気から守る!知っておくべきポインセチアの病気5つとその対策 | AGRIs
ポインセチアはトウダイグサ科の多年草で、花のように見える華やかな苞(ツト)が人気の植物です。クリスマスの季節に花を咲かせることから、クリスマスフラワーとして知られています。今回は、ポインセチア栽培で注意したい5つの病気とその対策法をご紹介します。
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