【ビタミン豊富!?】玉ねぎの栄養成分とは?体にいい理由&おすすめの調理法

【ビタミン豊富!?】玉ねぎの栄養成分とは?体にいい理由&おすすめの調理法

皆さんは玉ねぎをどのように活用していますか?炒め物やスープの具材としてよく使われる玉ねぎですが、実は多くのビタミンと栄養素が詰まっています。素材として使いやすく、風味のアクセントにもなる玉ねぎの持つビタミンや栄養、そしてその効果を理解することで、より健康的な食生活につなげることができます。 また、新玉ねぎと普通の玉ねぎでは含まれる栄養素が異なることをご存知でしょうか?本記事では、それぞれの玉ねぎが持つ栄養価の違いも紹介します。さらに、玉ねぎの最適な調理方法や、豚肉との相性の良いおいしいレシピもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

玉ねぎの栄養成分とその効果

玉ねぎには多くの栄養素が含まれています。

注目したいのは以下の5つです。

  1. アリシン(硫化アリル、硫化プロピル)
  2. ケルセチン
  3. オリゴ糖
  4. 食物繊維

また、他の野菜と比較して多いわけではありませんが、ビタミン群も含んでいます。

  1. ビタミンB6
  2. ビタミンC

このように、玉ねぎには健康維持に役立つ栄養素がバランス良く含まれているため、毎日の食事に取り入れたい食材です。

アリシン(硫化アリル、硫化プロピル)

アリシンは、ねぎやにんにくなどに含まれる硫黄化合物で、様々な健康効果が期待できます。

アリシンの主な効果としては、まず疲労回復作用が挙げられます。アリシンはビタミンB1の吸収を助け、B1の疲労回復効果を持続させます。ビタミンB1不足は現代人の課題ですが、アリシンと一緒に摂ることで、より効率よくB1を活用できます。

また、アリシンには抗酸化作用があり、生活習慣病の予防に役立ちます。活性酸素による酸化ストレスを抑え、コレステロール値の上昇を抑制するなど、動脈硬化リスクの軽減が期待できます。さらに血糖値の上昇も抑制するため、糖尿病予防にもなります。

アリシンには強い抗菌作用もあり、サルモネラ菌やコレラ菌など、食中毒菌から体を守ります。風邪の予防にも一役買うと考えられています。

このようにアリシンには多彩な健康効果がありますが、過剰摂取には注意が必要です。生のにんにくの場合、1日1片程度が適量とされています。辛味が気になる場合は、軽く加熱すると風味は和らぎますが、アリシンの効果はある程度維持できます。
特にアリシンの恩恵を受けられるのは、高齢者や体力の低下した方、生活習慣病の予防を考える中高年世代です。アリシン豊富なにんにくやねぎを、上手に活用した食生活を心がけることをおすすめします。

アリシンについては、こちらの記事でもご紹介していますので、ぜひご覧ください!

玉ねぎのアリシンの驚きの効果!疲助回復だけじゃないその他の成分と注意点

ケルセチン

ケルセチンは、玉ねぎやブロッコリー、リンゴなどの野菜や果物に豊富に含まれるポリフェノールの一種です。近年、様々な健康効果が注目されています。

ケルセチンの主な効果は抗酸化作用です。活性酸素による酸化ストレスを抑え、動脈硬化や糖尿病などの生活習慣病の予防に役立ちます。LDL(低比重リポタンパク質)の酸化を抑制することも分かっています。

また、抗炎症作用や血圧降下作用もあり、ケルセチンを摂ることで炎症を和らげ、血圧を下げる効果が期待できます。さらに、脂質代謝の改善による抗肥満効果や、肝機能改善効果なども報告されています。

このようにケルセチンには、生活習慣病の予防はもちろん、様々な分野で健康サポート効果が期待されています。特に中高年を中心に、ケルセチンを意識的に摂取することをおすすめします。

油と一緒に摂取すると吸収が高まるとの報告もあり、玉ねぎを油で炒めるといった調理法がケルセチン摂取に適しています。

ケルセチンの適量は個人差もありますが、ひとまずは玉ねぎなど身近な食材から適度に摂取することが大切です。生活習慣を見直し、ケルセチンを上手に取り入れることで、健康的な生活を送れるでしょう。

ケルセチンについては、こちらの記事でもご紹介していますので、ぜひご覧ください!

【玉ねぎの裏側の力】ケルセチンが持つ驚きの効果とは?

オリゴ糖

オリゴ糖は、消化酵素で分解されにくい難消化性の糖質で、腸内環境を整える効果があります。オリゴ糖を摂取すると、大腸に届いたオリゴ糖がビフィズス菌のエサとなり、ビフィズス菌が増えることで腸内が弱酸性に傾きます。これにより、悪玉菌の活動が抑えられ、便秘や便臭の改善につながります。また、カルシウムなどのミネラルの吸収も促進されます。

オリゴ糖は血糖値の上昇に影響しにくいため、糖尿病の方でも安心して摂取できますが、個人差はあるので少量から始めるのがおすすめです。母乳や野菜、豆類など自然界の食品にも含まれていますが、手軽に摂取したい場合は特定保健用食品のオリゴ糖製品を利用するのも良いでしょう。ただし、他の糖質が含まれている製品もあるので注意が必要です。

オリゴ糖は腸内環境を整えたい方、便秘がちな方、ミネラルの吸収を高めたい方におすすめです。バランスの取れた食事に加えて、オリゴ糖を上手に取り入れることで、健康的な生活を送ることができるでしょう。

食物繊維

玉ねぎに豊富に含まれる食物繊維には、腸内環境を整える効果が期待できます。食物繊維は腸内で水分を吸収して便のカサを増やし、便秘の予防や改善に役立ちます。

食物繊維を摂取することで、便通の改善以外にも、血糖値の上昇を緩やかにしたり、コレステロール値を下げたりする効果も期待できます。ただし、食物繊維の摂りすぎは下痢や腹部膨満感の原因になることがあるので注意が必要です。

便秘がちな方、腸内環境を整えたい方、ダイエットをしている方などにおすすめです。玉ねぎは生でも加熱してもおいしく食べられるので、毎日の食事に上手に取り入れてみてください。ただし、急に大量に摂取するのは避け、徐々に量を増やしていくことが大切です。

ビタミンB6

ビタミンB6は、たんぱく質や脂質、炭水化物の代謝に関与する重要な栄養素です。また、神経伝達物質の合成やホルモンの調節にも関わっています。ビタミンB6を適切に摂取することで、アミノ酸代謝が円滑になり、筋肉や血液の生成が促進されます。さらに、皮膚炎や口角炎、貧血などの予防効果も期待できます。

玉ねぎには、100gあたり0.14mgのビタミンB6が含まれています。ビタミンB6が豊富とは言えませんが、他の食材と組み合わせることで、不足を補うことができます。特に、たんぱく質を多く摂取する人は、ビタミンB6の需要が高まるため、意識的に摂取するのがおすすめです。

ただし、ビタミンB6の過剰摂取には注意が必要です。食事からの摂りすぎは考えにくいですが、サプリメントなどで過剰に摂取すると、神経障害を引き起こす可能性があります。1日の推奨量は、成人男性で1.4mg、女性で1.1mgとされています。

バランスの取れた食事を心がけ、ビタミンB6を含む玉ねぎを適量取り入れることが大切です。ビタミンB6は水溶性ビタミンのため、体内に蓄積されにくく、不足しがちな栄養素の一つです。積極的に摂取したい方は、玉ねぎ以外にも、豚肉やレバー、マグロ、カボチャなどを食べるとよいでしょう。

ビタミンC

ビタミンCには、コラーゲンの合成を助け、皮膚や血管を丈夫にする効果があります。また、抗酸化作用により活性酸素を抑制し、免疫力を高めることで風邪予防にも役立ちます。さらに、鉄分の吸収を助ける働きもあります。

ビタミンCを摂取することで、美肌効果、疲労回復、ストレス軽減、心臓病や動脈硬化の予防などが期待できます。ただし、ビタミンCは水溶性で熱に弱いため、調理の際は水にさらしすぎないこと、加熱し過ぎないことが大切です。

ビタミンCの1日の推奨摂取量は成人で100mgですが、喫煙者はその2倍が推奨されています。ビタミンCが不足しがちな方、美肌を目指す方、疲労回復したい方におすすめです。

玉ねぎのビタミンC含有量は7mg/100gとそれほど多くありませんが、他の野菜と合わせて摂取することで、不足を補えます。ビタミンCを効率よく摂取するには、多く含むピーマンやブロッコリー、レモンなどを積極的に食べるのがよいでしょう。

新玉ねぎと普通の玉ねぎの違いは?

通年、出回っている茶色い皮の玉ねぎ。春先には「新玉ねぎ」としてお店に並びます。

違いはなにかと気になる方もいらっしゃると思いますが、違いは「生」か「乾燥」の違いだけ。

普通の玉ねぎは、収穫後に乾燥させますが、新玉ねぎは収穫後すぐに出荷します。

また、新玉ねぎは春先の早生の品種であることが多いです。

したがって、新玉ねぎと普通の玉ねぎで栄養面での違いはありません。

玉ねぎと新玉ねぎの違いについては、こちらの記事でもご紹介していますので、ぜひご覧ください!

【見分け方から料理法まで解説】新玉ねぎと普通の玉ねぎ、あなたは区別できますか?

玉ねぎの栄養価が変化する調理法とは?

炒める・煮るなどの加熱調理

玉ねぎを炒めたり煮たりすると、硫化アリルは減少します。
オリゴ糖は熱に強く、1時間程度であれば加熱しても基本的にはほとんど成分に変化はなく、整腸作用も変わりません。

ただし、お酢やレモンなど酸性の強いものと一緒にして酸性の状態で加熱するとオリゴ糖成分が分解し、整腸作用が低下してしまう可能性があります。

ただ、加熱すると辛味が和らぎ、食べやすくなるメリットもあります。

水にさらす方法

玉ねぎを水にさらすと、辛味成分の硫化アリルが水に溶け出し、辛味が和らぎます。この水はスープやだし汁に利用すると良いでしょう。ただし、硫化アリルは加熱に弱いので、再加熱時は弱火でゆっくり火を通すことが大切です。

皮の近くを活用する方法

皮に近い部分には、抗酸化作用のあるポリフェノールのケルセチンが多く含まれています。捨てずに料理に取り入れるのがおすすめです。

玉ねぎの皮自体も、スープや煮物に入れると色鮮やかになります。ただし農薬が心配な場合は、しっかりと洗浄するか有機栽培のものを選びましょう。

みじん切りにする方法

玉ねぎをみじん切りにすると、細胞が壊れて栄養素が溶け出しやすくなります。老化防止や美肌効果のあるアリシンなどの吸収が良くなります。

冷凍する方法

基本的に、玉ねぎを冷凍しても栄養価は変わりません。

ただし、水溶性のビタミンB群やC群、さらにはアリシンなどは水に溶け出してしまう可能性が高いので、解凍するときには注意が必要です。

豚肉と玉ねぎの相性とおいしいレシピ

栄養面での相性の良さ

豚肉にはビタミンB1が豊富で、玉ねぎにはB1の吸収を助けるアリル硫黄化合物が含まれています。この組み合わせでビタミンB1の効果を最大限に引き出せます。さらに、豚肉の脂質と玉ねぎのクエルセチンが相乗効果を発揮し、抗酸化作用も期待できます。

おすすめの豚肉と玉ねぎの炒め物レシピ

【材料】(2人前)

  • 豚バラ肉 200g
  • 玉ねぎ1個
  • ごま油大さじ1
  • しょうゆ大さじ1
  • 酒大さじ1
  • みりん大さじ1
  • 砂糖小さじ1
  • おろし生姜小さじ½
  • おろしにんにく小さじ1/2

【作り方】

  1. ごま油で玉ねぎをしんなりするまで炒める。
  2. 豚バラ肉を加え、色が変わったらしょうゆ、酒、みりん、砂糖、生姜、にんにくを加える。
  3. 全体によく絡め、肉に火が通ったら完成。

玉ねぎの甘みと豚肉の旨味が調味料と絡み合い、ご飯が進むおいしい一品に。加熱で玉ねぎの辛みが和らぎ、豚肉の脂質と結びつきやすいビタミンB1を効率よく摂取できます。

まとめ

玉ねぎには、アリシンやケルセチン、オリゴ糖、食物繊維など、健康維持に役立つ栄養素がバランス良く含まれています。新玉ねぎは、ビタミンCやポリフェノールが豊富で、違った効果が期待できます。加熱の仕方で栄養価が変化するため、調理法を工夫するのがおすすめです。

また、豚肉と組み合わせることで、お互いの栄養素を補完し合い、よりバランスの取れた栄養摂取ができます。玉ねぎは生でも加熱してでも、毎日の食生活に取り入れたい万能な野菜です。これからも、玉ねぎの美味しさと健康効果を最大限に引き出す方法を追求していきましょう。

栄養成分についての記事については、こちらの記事でもご紹介していますので、ぜひご覧ください!

間違った食べ方で栄養を逃がさない!玉ねぎの成分が引き立つ理想的な調理法

玉ねぎを食べてJAはが野の挑戦を応援しよう!

いちご王国の首都、真岡市を含む栃木県の南東部を管轄する農協がJAはが野。
イチゴはもちろん、メロンや梨といったフルーツや、なす、ニラ、トマトなどの野菜の生産も盛ん!豊富に降り注ぐ太陽光ときれいな水、肥沃な大地、そして昼夜の寒暖差の大きな内陸型の気が農作物を鍛え、おいしく育みます。これらに加え、首都圏に近いことから、新鮮な果物や野菜をいち早く大消費地にお届けできることも特徴です。

そんなJAはが野では、2023年より「環境にやさしい栽培技術」と「省力化に資する先端技術等」を取り入れた「グリーンな栽培体系」を目指し、新たな取り組みをスタートしています。

気候変動問題が世界中で注目されるようになった中で、全国の生産者にはカーボンニュートラルの実現に向けて化学肥料の低減が求められています。(みどりの食糧システム戦略)

とはいえ、化学肥料を減らすと、収入減少の怖さがあり、生産者にとって大きな負担を強いる可能性があります。そこでJAはが野では、バイオスティミュラントという新しい農業資材に着目し、生産者の負担を軽減する、新しい栽培方法の開発に挑戦しています。

バイオスティミュラントは、植物に生理学的刺激を与えることで、環境ストレスを受けたために発揮されていない「農作物が本来持っている能力」を、最大限まで改善する資材として期待されている新しい農業用資材です。 農作物の品質や収量の向上や、栄養吸収率を高めることによる化学肥料使用量の低減などの効果をもたらします。
【引用元】バイオスティミュラント 活用による 脱炭素地域づくり協議会

特に、栽培過程で生じる「ゴミ」である食品残渣からバイオスティミュラントを生産することで、「食品から食品」を生む環境負荷の低い栽培を実現し、気候変動に負けない、持続可能な産地を目指しています。

現在、はが野地区では「いちご」「玉ねぎ」「アスパラガス」の3品目でこの取り組みを実施しているそうです。ぜひ、気候変動問題に果敢に取り組む産地の商品を購入して応援していきましょう!

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